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1986年、北欧ノルウェーで女性の首相が女性40%内閣を誕生させた。35年後、お隣の国フィンランドで、34歳の女性首相が誕生した。

首相の選挙があったわけではない。彼女の所属する政党の党首が首相を辞任したので、第1副党首だった女性ーーサンナ・マリンーーが選ばれただけの話だ。北欧では30代の議員はそう珍しくない。高校・大学生が政党の青年部にはいってめざましい活躍をすると、国会議員候補になることが多いからだ。詳しくは、下の記事(「I(あい)女のしんぶん」2月10日号)を。


叫ぶ芸術「34歳女性が首相に選ばれるわけ(フィンランド)」_c0166264_13580886.jpg


by bekokuma321 | 2020-02-12 14:13 | 北欧

202029日、ウイルあいちで「ノルウェーの楽しい選挙」と題する三井マリ子講演会があった。スライドを見ながら、投票率80%に至る背景を考えた。5060人が参加した。


速報2「ノルウェーの楽しい選挙」@名古屋_c0166264_09473304.jpg

ノルウェーでは移民にも地方参政権があり、国政も地方議会も多様さが目立つ。例えば首都オスロの議会は、副市長がスリランカ系(労働党)、環境問題最高責任者はベトナム系(緑の党)。これら左派連立から首都奪還を狙う保守党は、パキスタン系女性を立てて闘っていた。まるでオリンピックである。


オスロ議会の女性の比率は5割である。公的に決める場は一方の性が40%60%でなければならないという「クオータ制」が男女平等法で定められていることが背景にある。


ノルウェーの選挙は、街に同じサイズで立ち並ぷ政党ごとの選挙小屋が象徴的だ。そこに質問して歩く中学生は、自分たちが作った質問用紙で政策を調査し、学校に戻って発表する。


高校では「スクール・エレクション」がある。生徒会が、選挙中に政党の幹部を呼んで開く討論会だ。その後、校内に設けられた政党の選挙スタンドで、高校生は政党党員と対話を行い、そして本番と同様に模擬投票。選挙管理も生徒が行うが、結果は文部省の下部機関の協力で全校集計されて公表。メディアは大々的に報道する。


小学校の授業でも政党の選挙公約調査をする。また選挙についてのネットでは、子どもたちが「子ども選挙ソング」をつくってラップで「民主主義って何?」と歌う。選挙は生きた教科書であり、学校教育は政治をタブー視しない。


選挙は比例代表制なので、政党に投票する。候補者は個人の名前、顔を売る必要はなく、お金がまったくかからない。候補者のポスターも選挙事務所も供託金もない。投票用紙は「政党候補者リスト」そのもので、リストには候補者が男女交互に書かれている。政党の獲得した票に比例してリストの上から順に当選するので、議員は男女半々となる

民主主義と男女平等の上位国である北欧諸国は、ノルウェーと同様すべて比例代表制である。


以上が、三井さんの講演内容のまとめである。最後に感想を述べる。


日本の制度と違いすぎて唖然とした。ノルウェーでは選挙を民主主義の生きた教材として小学生から学んでいることを知った。選挙は、日本の小選挙区制とは違って、国会も地方議会も比例代表制である。このことを日本では理解されていないようだ。


また、日本では選挙にお金がかかりすぎ、それが男性候補の多さとなり、男性優位議会を生み出している。ノルウェー人は「より平等に」という価値感を大切にしているそうだが、オンブズマンが差別をチェックしていることで、平等政策が実践されているのだろう。それにしても日本では野党も与党もモラル欠如がはなはだしい。これが国民の政治嫌い、投票率低下を生んでいるのではないか。

大塚 政子(愛知県大府市在住、元看護師)


【写真提供:佐々木康子・いどばた会議なごや代表】




by bekokuma321 | 2020-02-11 10:00 | ノルウェー

125日、さいたま共済会館にて、地方自治フォーラム・県民公開講座が開催され、三井マリ子さんの「ノルウェーの選挙から学ぶ主権在民と民主主義」いう講演を聞いてきた。

ノルウェーは、現在、首相が女性、国会議員の41%が女性という男女平等の先進国だ。そのノルウェーに30年前から何度も訪問して調査してきた三井さんは、「女性議員が多く選出される秘訣は比例代表制という選挙制度にある」、と力説した。

最近では昨年9月の統一地方選挙、その2年前の2017年の国政選挙を取材し、日本とは比べものにならない投票率の高さ、女性候補者数の多さ、子どもたちまで選挙活動に積極的に関わる実態を、たくさんの写真と、ジョークを交えたお得意の話術で紹介してくれた。

ノルウェーでは学校教育でも政治をタブー視せず、「選挙は民主主義の生きた教科書」とみなしているという。小・中学生が授業の一環で選挙事務所で選挙公約のアンケート調査をしていた。高校になると「スクール・エレクション」と言って 校内で生徒会主催の政党討論会、本番さながらの模擬投票が行われ、その結果は新聞に大々的に報道される。

選挙権は18歳からで日本と同じだが、被選挙権も18歳で、高校生でも議員になれるというから驚く。


また、3
年間居住すれば立候補できるので、移民にも議員への道が開かれている。オスロ議会は多様な人種から成るという。地方議員の多くは無報酬のボランティアなので様々な職業の人や学生が兼業している。それも選挙にまったく金のかからない比例代表制だからこそ可能なのだ。


ノルウェーで三井さんが入手した本物の投票用紙が会場で回覧された。投票用紙は各政党ごとの候補者リストそのもので、そこに並ぶ候補者名は男女交互だという。当選者が男女半々になるのもうなずける。


比例代表制のノルウェーと小選挙区制の日本とを比較対照した表も見せてくれたが、死に票が少なく民意を反映するのは断然比例代表制である。また、民主主義度と男女平等度を調べた世界ランキングで上位を占める国々の選挙は、ほぼすべて比例代表制だという。


そんなノルウェーも100年前は男ばかりの議会だったのだが、20世紀初めに独立国としては世界初の女性参政権を実現、数年後に比例代表制選挙を取り入れ、その後も抵抗と戦いの歴史を経て、現在のような男女平等社会を作り上げたのだそうだ。日本でも不可能ではないはず・・・。


英語教師だった三井さん、参加者とノルウェー語の発音指導を織り交ぜた、楽しい講演だった。

高橋 三栄子(東京都杉並区民) 【写真提供は山城和代】



報告「ノルウェーの選挙から学ぶ主権在民と民主主義」_c0166264_09110679.jpg






by bekokuma321 | 2020-02-02 09:19 | ノルウェー

ダボス会議から出された「ジェンダー・ギャップ」ランキングで、上位1位から10位までの国々の選挙制度はすべて、ほぼ同じだ。そう、比例代表制選挙である。


正確には、比例代表選中心の併用制のドイツを除き、他の9カ国はすべて純粋の比例代表制だ。要は、ドイツも含め10カ国すべての国々が、比例代表制中心の選挙によって、議員が選ばれているのである。


男女平等ギャップと選挙制度_c0166264_13532096.jpg


日本は153カ国中121位。前回よりもさらにランクを下げたことが驚きをもって報道されている。しかし、ジェンダー・ギャップ報告に示されている処方箋(How to get ahead)があまり注目されていないようだ。そこにはこうある。


「国の政治と地方政治に、人口の半分の代表を送れないならば、他の分野における女性や男女平等にかかわる進歩も立ち行かない」


日本がもっとも反省すべきは、この「政治」分野だ。日本は、全体で121位とひどいが、とくに政治分野は、144位とさらにひどい。


121位、144位という無残な現実を嘆いていても始まらない。トップ10カ国の制度ーー比例代表制選挙――をいち早く取り入れて、議会に人口の半分の代表を送ることではないか。


比例代表制は女性や社会的弱者を当選させやすい。それだけではない。比例代表制は、1票の格差をただちに改善する。比例代表制は投票率をあげる。比例代表制は民意を反映する。


政府はもちろん、世界最高額といわれる政党交付金を受け取っている政党(共産党を除く)よ、未来に責任をもってほしい。



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【上の表は、World Economic ForumのGender Gapに、IPUによる各国選挙制度を追記したもの】

【下の表は、 国会議員年収も政党交付金も世界最高額より



比例代表制は男女格差を縮める(世界経済フォーラム2017)

女性議員増には比例代表制とクオータ制(IPU)

選挙制度は政治を根本から変えた(ニュージーランド)





by bekokuma321 | 2019-12-17 14:17 | その他

フィンランドに34歳の女性首相が誕生した。彼女の名はサンナ・マリン。


サンナ・マリンは、レインボー家族(レズビアンの母親と彼女のパートナー)に育てられ、思春期の頃は、それを言い出せず悩んだこともあるという。


首相になった直接のきっかけは、5党による連立政権のアンティ・リンネ首相(社会民主党代表)が、辞任したことだ。社会民主党第1副代表だった彼女が首相候補に選出されて、さきごろ、国会でも承認された。これで、彼女は、月170万円、年30日の有給休暇が保障された、フィンランド国家のかじ取り役に就任する。


34歳女性首相誕生させた社会のシステム_c0166264_21414919.jpg

世界でもっとも若い首相、しかも女性という彼女のキャリアを見ると、比例代表制ならではの要素と、女性運動の強さがあると思う。


サンナ・マリンは、20代初め、社会民主党青年部で頭角を現した。大学在学中の2008年に市議選に立候補した。若い女性が候補者リストの上位に載って、当選圏にはいることも比例代表制選挙の特徴だ。彼女は当選に至らなかったが、代理議員となった。


代理議員とは、比例代表選で、たとえば選挙区から2人当選した政党があるとすると、それぞれに1人ずつ計2人の代理議員が同じ選挙区の同じ政党から一緒に選ばれる。議員が休暇をとったら、控えている同党の代理議員がただちに議員となって職務を代行する。政党中心の比例代表制選挙ならでは、だ。


サンナ・マリンは、2012年にタンペレ市の市議会議員に当選した。まだ大学院生だった。北欧諸国では、地方議員はほぼ無報酬であり、職業や学業を続けながら議員をする。日本の地方議員は月ウン十万円も報酬を受け取る職業政治家がほとんどだが、北欧諸国の地方議員は、使命感とボランティア精神が命だ。


2014年、彼女は社会民主党の第2副代表となり、2017年には第1副代表となった。その間の2015年、国会議員選挙に初めて立候補して当選。4年後の今年2019年、再選された。


フィンランドは現在、国会議員200人のうち94人、47%が女性だ。ちなみに、日本は、わずか10%(第一院)


思い出すのは1994年、フィンランドの女性運動団体を訪問したときのことだ。「国会議員の100人(半数)を女性に」という大キャンペーンをしていた。その時いただいたハガキを私はまだ持っている。その後、女性参政権100周年にあたる2006年、女性運動団体は、今度は「人口の51%は女性だから、国会の101人は女性が好ましい」というキャンペーンを展開。それに使われたのが左上のポスターである。


サンナ・マリンは、まだ2歳にならない赤ちゃんの母親でもある。世界中が話題にしている「年齢や女性であること」について、「まったく気にしたことはありません」と言ったらしい。EU議長国として、世界のメディアで発言する機会が増えるだろう。楽しみ、楽しみ!



ノルウェー主要政党の5党首が女性

ノルウェー3大都市の市長・副市長は全て女性

連立の3政党党首全て女性


【2020.2.12更新】



by bekokuma321 | 2019-12-11 22:20 | 北欧

11月24日、豊橋市内で開かれた三井マリ子さんの講演「投票率80% ノルウェーの楽しい選挙」(主催 国民救援会東三河支部)に参加しました。

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私は、1999年、三井さんの企画したノルウェー視察旅行に加わり、ノルウェーの選挙をかい間みたことがあります。あのノルウェー・ショックは、私のその後を決めたといっても過言ではありません。民主主義を全うしている国が、「この地球上にある」ことは、進むべき道が示されている証です。


この国の情けなさは限りなく酷くなるばかりですが、せめて、ノルウェーのような実践があることを喧伝しています。三井さんの講演会にも仲間を誘って伺いました。会場には「女性議会ネット」の友人もいました。『男を消せ!ノルウェーを変えた女のクーデター』(三井マリ子、毎日新聞社)を読むよう勧めました。

講演会のレジュメにあったことは、私の催す例会で紹介したいと思っています。


何と、620年の間に私も市長の与党的立場になりました。長年野党だったこともあり、今の立ち位置になかなか馴染めないときも出てきます。でも、30年1社入札で200億円のPFI(民間資金等の活用による公共施設等の整備等の促進に関する法)事業の見直し」  「日本最大級の産廃処分場建設計画(100年にわたる事業/予定地は中学校から150m!)の阻止」  を掲げて闘った市長選で、推薦した38歳の市長が勝利しましたので、頑張るしかありません。


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この市長は、第2子の出生に合せて「イクボス宣言」し、夜の公務を休みにしています。彼には、ノルウェーの男性の意識を変えたのは「パパ・クオータ」制(注1)であること、議員に何かあった場合、代理議員が代行できる制度(注2)を伝えてきました。ちょっとずつですが、あれこれ頑張っています。

そういえば、三井さんの著書で「ノルウェーでは、候補者リストに載っている候補者を、有権者は、削除したり×をつけて加算できる」と知りました。比例代表制選挙では、候補者リストを決めるのは政党ですが、有権者がモノ申せる制度を作っていることに感嘆しました。この制度は残っているのでしょうか(注3)。

三井さんのフレンドリーなお話のしかたは、あの頃のままで、一緒にノルウェーを旅したころが、よみがえってきました。

鈴木 規子 (愛知県西尾市議会議員)


写真】撮影提供・伴野克己豊橋市交通安全指導員

【注1】パパ・クオータは、育児休業の一定期間を父親のみに強制的にとらせる制度。父親がとらないと無効になる。ノルウェーが世界で初めて制度化した
【注2】比例代表制では、選挙区の当選者数は政党ごとに決まり、リストの上から当選する。A政党から2人が当選したら、A政党の次点候補2人が代理議員として控えている。議員が休暇をとる場合、代理議員が議員に代って職務を果たす。
【注3】候補者リストの候補者名を横線で消す方法は、現在、なくなった。しかし、候補者のヨコにある空欄に×をつけて、その候補者に1票を加算する方法は、現在もあり、よく使われている。ノルウェー地方選:名簿変更権を使おうにも詳しい
(以上、脚注はFEM-NEWS編集部)







by bekokuma321 | 2019-11-27 07:30 | ノルウェー

白い百合、赤やピンクのバラの花束をかかえて笑う女性。背後には、額にはいった自民党安倍晋三総裁の写真。公明党代表の山口那津男代表の推薦状も見える。


女性は、河井案里参議院議員。20197月、参院選の広島選挙区で初当選した瞬間だ。文春オンラインに大きな写真が載っている。


河井法相(案里議員の夫)選挙違反疑惑で辞任_c0166264_11345681.jpg

驚いたことに1031日午前、この河井杏里議員の夫、河井克行法相が、辞表を提出した。7月の妻の選挙で、選挙を仕切った彼が、ウグイスさんたちに違法な金額の報酬を支払っていたらしい。


法相が違法行為疑惑で辞職とは。びっくり仰天だが、法相の辞任は、河井法相が初めてではない。


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2014年、名前と顔が書かれたうちわを選挙区(台東区、荒川区、墨田区)で配って選挙違反と指摘されて辞任した松島みどり議員も法務大臣だった。うちわには、「法務大臣 衆議院議員 松島みどり」という文字、トレードマークの赤いジャケットを来た女性のイラスト、そして「働きます 日本のため 下町のため」とあった。「松島みどり」の5文字はことさら大きく目立つ。


数年前、法相だった金田勝年議員も選挙違反のにおいがプンプンしていた。罪状は、買収疑惑と、投票管理者の選挙運動禁止違反。証拠隠滅のため選挙区秋田2区の海に投げ捨てられたパソコンが、警察によって押収された、と報道されていた。


法務大臣が選挙違反とは、これは、もう絶望的だ。


選挙違反と知っていながら、なぜ、あの手この手で人の票を買おうとするのか。河井克行選挙事務所は、「裏帳簿」を作っていたというが、そのいじましい神経。なんでここまでするのか。その最大要因は、小選挙区制選挙であることだと思う。これまでも書いたが、また書く。


世界の選挙は、「多数決制」と「比例代表制」の2つに大別される。「多数決制」では、有権者は支持する候補を選ぶ。1票でも多くの票を勝ち取った人が当選する。「小選挙区制」が代表的で、複数当選の「中選挙区制、大選挙区制」もこれにはいる(三宅一郎『投票行動』)。


対する「比例代表制」では、有権者が選ぶのは候補者個人ではなく、政党だ。だから選挙になると、わが党はこういう政策を持っていて、こういう社会にしたいなどと、政党同士の政策論争が続く。


比例代表制は、政党への支持の大小を決める選挙だ。大政党は大政党なりに、小政党は小政党なりに、獲得票に比例して当選者の数が決まっていく。誰が当選するかは、そのあとだ。北欧では、政党が前もって決めた「候補者リスト」の上の方から当選するが、有権者が入れる個人票も加味されるので、当選者決定には時間がかかる


強調したいのは、「小選挙区制では、候補者個人が顔や名前を有権者に売らなくてはならない」が、「比例代表制では、候補者個人が有権者に名前や顔を売る必要はない」ということだ。


候補者個人が選挙運動をする必要がないのだから、メロンやうちわで票を買収するなんて考えられない。そもそも、候補者個人のポスターも選挙事務所もチラシもいらない。


私が見た比例代表制の北欧では、移民難民家族の子ども子育て中のシングルマザー地球環境温暖化に怒る高校生も立候補していた。当選だってする。小選挙区制のわが国では当選はおろか、立候補すら困難な“身の丈”の人たちだ。


選挙違反は許せない。だけど、社会を構成する女性やマイノリティの代表を議会に送り出せないことは、もっと許せない。石川真澄が繰り返したように「小選挙区制は非常に悪い制度である」!


【写真上:選挙違反記事について弁解する河井法相。NHKテレビのキャプチャー】

【写真下:うちわ事件後、ネットオークションに出されたうちわ】


イラク移民の少女が国会議員有力候補になれる国




by bekokuma321 | 2019-10-31 11:59 | その他

 「政治家なんて、同じようなことをいくらでもやっている。たまたま一秀(いっしゅう)さんが狙われただけの話」


一秀さんこと菅原一秀議員の大臣辞任を報じる新聞の一文だ。選挙区(練馬区)で、菅原一秀後援会にはいっている女性の声だという(1026日、朝日新聞)。


そういえば、ワインだ、うちわだ、カレンダーだ、SMバーだ、キャバクラだ、と騒がれたのはそんな昔ではない。


小渕優子元経済産業大臣は、バス26台に有権者を乗せて明治座観劇ツアーをし、名前と顔入りの紅白ワインをばらまいていた。顔イラスト入りうちわは松島みどり法務大臣だった。数少ない女性政治家の代表と期待されていた2人だが、両人とも大臣を辞任した(なぜか議員辞職はしていない)。


菅原議員の大臣辞任は、今月17日に彼の公設秘書が、選挙区の支持者の通夜で「菅原一秀です」と香典(2万円)を渡したことが引き金らしい(10月31日号、週刊文春)。


日本の公職選挙法は、「べからず選挙」と言われるほど制約だらけだ。とくに新人候補には酷だ。しかし、菅原議員は新人ではない。彼は、区議、都議、国会議員と、数えきれないほどの選挙をかいくぐってきたベテランだ。「通夜会場で、秘書に現金を渡させたら選挙違反である」ことを知らないはずはない。


 菅原一秀辞任と小選挙区制選挙_c0166264_10452953.jpgしかも彼は、選挙区の大勢の支持者に高価なカニ、たらこ、メロン、すじこなどを季節ごとにせっせと宅配していたらしい。先日、週刊文春に書かれただけでなく、10年前、朝日にスクープされている。


選挙違反と知っていても、なおかつカネで人の票を買おうとする行為。それを性懲りもなく繰り返してきた神経。なぜ、こんなことを続けるのか。それは選挙が、小選挙区制であることと関係がある。 (続きは左下のMoreをクリック)





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by bekokuma321 | 2019-10-27 11:27 | その他

「弥縫策、びほうさく」。聞きなれない言葉だが、先日、高松高裁が参院選訴訟で出した判決にあった表現だ。


調べたら、一時逃れのとりつくろいのことをいい、抜本的改革とは正反対の意味らしい。裁判長は、「弥縫策」という珍しい用語で、一票の格差をなくすには大手術をしなくてはならないのに、バンドエイドをはっただけではないか、と批判したのである。


2015年、公職選挙法が改正されたものの、小手先の手直しに過ぎなかった。そこで、改正文の付則に、「2019年の参院選に向けて選挙制度を抜本的に見直し、必ず結論を得る」と明記された。


ところが、どうだろう。2018年の改正でも「抜本的に見直し」などしなかった。埼玉選挙区の定数を2つ増やしたどさくさまぎれに、1票の格差解消に関係のない比例区4増やした。しかも政党等が優先した候補が当選できるような「特定枠」を設けた。(特定枠の動機は不純だった。が、山本太郎が推す舩後・木村両氏の当選という「ひょうたんから駒」を生んだ。それには喜んだ)


しかし、である。人口231万人の宮城県も、78万人の福井県も、議員の定数は1人。人口に3倍もの差があるのに、国会には代表を1人しか送れない。1票の格差、実に3倍! いつまで、こんな「違憲状態」をつづけるつもりなんだろう。


参院選の選挙区は、1人区、2人区、3人区、4人区、6人区とあり、単純ではない(この複雑さに無理を通した「弥縫策」を感じる)。そもそも「47都道府県=47選挙区」だったが、2県で1つにされたため(合区)、45選挙区に減らされた。その7割以上にあたる32県は1人区、つまり小選挙区制なのである。


小選挙区制選挙は、選挙区から1人を選ぶ。この選挙制度の下で、1票の格差をなくすには、32県の人口がほぼ同じでなければいけない。宮城県と福井県の人口が同じになる、なんて、そんなことありうるだろうか。都会に人口が集中し地方の過疎化がやまないなど人口移動の多い、この日本で、どうあがいても無理、無理、無理、絶対に無理。


どうするか。すでに出ている改革案のように、選挙区を廃止して、全国を9つか10のブロックにして、比例代表制したらいい。これこそが、「抜本的見直し」である。それに女性議員増にもつながる。



1票の格差解消 小選挙区制では絶対無理_c0166264_17461734.jpg
▲あまりに少ない女性議員。新法を求めて国会前でマーチ(2017年)


参議院選挙制度に関する公職選挙法の一部改正

「身を切る改革」どころか「民意を切る改革」

女性議員増「比例代表制&多数定数選挙区で」

選挙制度は政治を根本から変えた(ニュージーランド)

比例代表制は女性や弱者が当選しやすい

30代女性首相を輩出したニュージーランドのシステム




by bekokuma321 | 2019-10-18 18:18 | その他

もうじき、オスロのノルウェー・ノーベル・インスティテュートNorwegian Nobel Institute

から、ノーベル平和賞受賞者が発表になる。


今年は誰だろう。


世界が注目する受賞者は、ノルウェーノーベル委員会によって選定される。委員会は5人の委員で構成される。現委員は、ベリット・ライシュ=アンデシェン(委員長)、ヘンリック・シーサ(副委員長)、トールビョン・ヤ―グラン、アンネ・エンゲル、アシュレ・トーシェだ。事務局長はオーラフ・ニュールスタ


5人のうちベリット・ライシュ=アンデシェンとアンネ・エンゲルの2人は女性。ジェンダーに配慮した委員構成は、80年代に定められた男女平等法の規定――公的な決定の場は一方の性が少なくとも40%でなくてはならないというクオータ制ーーによる。


多様な政治姿勢も考慮されている。5人のうち3人は、政界を引退しているものの政党幹部だった。ベリット・ライシュ=アンデシェンとトールビョン・ヤ―グランは労働党、アンネ・エンゲルは中央党。他の2人は学者で、1人は経歴からして保守系だと思われる。


ノーベル平和賞を決める委員会の構成にも比例代表制の精神が尊重されているとは、世界一の民主主義の国ならでは、だ。


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▲ノーベル平和賞授賞式が行われるオスロ市庁舎ホールの壁画。戦中、ノルウェーはナチスドイツの支配下にあった。当時の市民の苦闘が浮かび上がってくる


by bekokuma321 | 2019-10-11 15:11 | ノルウェー