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富山県氷見市は、女性議員が誰もいない「女性ゼロ議会」だ。市議会の17議席すべてに男性が座る。

氷見市だけではない。日本列島には、「女性ゼロ議会」が約370もある。でも、氷見市はその昔、女たちが米よこせデモをしたと言われている地だ。「女性ゼロ議会」には似つかわしくない。

そこで、富山に向かった。駅前の喫茶店で、全国フェミニスト議員連盟の山下清子さんの紹介する、ジャーナリストの向井嘉之さん(写真右)に会った。向井さんは『米騒動とジャーナリズム:大正の米騒動から百年』(梧桐書院、2016)の著者のひとりだ。

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   ▲米騒動の著書を持つ山下清子さんと向井嘉之さん。富山市内で。

向井さんは、「そうですよ、氷見市の女性たちは、安政の大一揆といわれる暴動を起こしたんです。江戸時代の話で、それが明治、大正の一揆につながっているんです」

1858年(安政5年)、高岡、氷見、魚津など富山県のあちこちで、貧しい庶民たちは地主や役人の家を打ち壊す暴動を起こした。『米騒動とジャーナリズム:大正の米騒動から百年』には、こうある。

「氷見の小高い丘である朝日山に大勢の女たちが集まり、ほら貝を吹き立て『ひだるいじゃー』と叫びながら餓死寸前を訴えた」

「ひだるいじゃー」は、ひもじいよーという意味だという。氷見の女たちは、子どもたちを寝かせた後だろう、夜9時過ぎ、朝日山に登って、ほら貝をブオーツ、ブオーッと鳴らした。その音を聞いて、女たちはどんどん集まった。米が高騰して食べる米がない。これでは死ぬしかない。「ひだるいじゃー」と大勢で泣き叫んだというのだ。すさまじい光景ではないか。

c0166264_137349.jpgその後も富山の女たちの抗議行動は続き、明治維新後は米騒動のない年はなかったらしい。氷見に関しては、「貧民2000余人は、深夜、地主宅や氷見分署を襲った」(1890年)との記録もある。また富山日報は、「(今の黒部市で)200人の細民婦女が汽船への米の積み出しを阻止しようと、米俵にすがりつき離れなかった」と生々しい。江戸、明治と、連綿と受け継がれた富山の女たちの闘いは、「越中の女一揆」で知られる大正の米騒動に続いていく。

この「越中の女一揆」は、1918年(大正7年)、富山で起きた。またたくまに全国の都市や鉱山をまきこむ大暴動へと発展し、内閣崩壊とつながっていった。民の声による政府崩壊のさきがけとなったのが、富山の女たちの抗議の声だったのである。何とまあ。

それだけではない。『米騒動とジャーナリズム:大正の米騒動から百年』によると、米騒動は、10円以上を納税する特権階級(男性)にしか選挙権がないのはおかしい、民の声を代弁するためには選挙権を広げなくては、という社会運動を後押しすることになった。

こうして「越中の女一揆」から7年後の1925年、普通選挙が実現した。とは言っても男のみで、女たちはさらに20年待たなくてならなかったが・・・。

江戸、明治、大正を通じて体をはって命を守る闘いをした富山の女たち。この力は、かならずや、「女性ゼロ議会」撤廃へと続くだろう、そして富山県の議会改革につながるに違いない。こう思いつつ、今にも雪になりそうな富山を後にした。


●●追記●●『米騒動とジャーナリズム』は、第22回平和・協同ジャーナリスト基金賞の奨励賞を受賞した。受賞を記念する講演会「それは米と新聞から始まった」が2017年1月21日(土)1330から、富山市のサンフォルテで開催される。


底なしの政治腐敗と女性議員
女性ゼロ議会「栗原市」を訪問して
女性議員増とメディアの関心
女性ゼロ議会、5議会にひとつ
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by bekokuma321 | 2016-12-13 13:38 | その他

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「女性議員がゼロであることについて、市として問題になったことはありません」
「女性議員を増やそうということについて、啓発広報は行ったことはありません」
「DVやセクハラなど性暴力に関して、議会で質問されたことはありません」

女性ゼロ議会・栗原市の佐藤勇市長や行政幹部は、全国フェミニスト議員連盟の質問に対して、上のように答えた(写真上、発言しているのは市長。右側は連盟メンバー)。

予想はしていたものの、栗原市に足を運んで行政トップから直接、このような回答を聞いて、愕然とするばかり。とともに、日本のかかえる「政治分野の女性不在」をどう解消していくか、をあらためてつきつけられた。

全国フェミニスト議員連盟の最重要課題のひとつは「なくそう!女性ゼロ議会」。7月29日午後、連盟の「増やせ!女性議員、なくせ!女性ゼロ議会」プロジェクトは、宮城県栗原市を訪問した。市役所2階会議室に通され、1時間にわたってヒアリングが行われた。

栗原市は、秋田県、岩手県に隣接した宮城県北西部のまち。人口約7万人。男性約33000人、女性約36000人。市議会は26議席。男性議員26人。女性議員ゼロ。2013年の選挙では、立候補者にも女性はいなかった。

行政幹部からの説明や話し合いを終えてから、議員との話し合い、女性市民との話し合いがそれぞれ別々に行われた。

議員3人は、「女性に出てくれる人がいない」と嘆いた。しかし、本気で支援してくれる人たちや組織がなければ、多くの女性は立候補に二の足を踏むだろう。

また、「合併によって、それまで女性議員が出ていた小さな自治体からの立候補者が男性だけになってしまった」という事情もあるようだ。

栗原市の女性たちとは、女性の農業委員たちが一堂に会してくれたため実現した(写真下)。

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栗原市の農業委員における女性の数は県内屈指を誇る。44人中8人だ。女性委員たちの発言から、市の基幹産業である農業の政策決定に、女性の声を反映しようという使命感、責任感が伝わってきた。

「あの農業委員の女性たちには、やる気が感じられた。あの女性たちから、次の市議選には立候補する人がでてきてほしい。あの女性たちが市議会の一角を占めたら栗原市はよくなると思う」と、中嶋里美同メンバーは言う。

現政府は、2020年まで政策決定の場に女性を少なくとも30%に、という目標を踏襲してはいる。しかし実際は、30%どころか、栗原市をはじめ、日本の地方議会の約20%は女性議員ゼロだ。2015年調査で、379議会ある。

世界は、男女半々議会をめざしている。議会の半数を女性にすることは、民主主義の要請であるばかりではない。少子高齢社会にどう対応していくか、保育・介護・教育など暮らしの基本をどう解決するかに、必要不可欠である。

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▲栗原市の女たちはどこに? 上左:人口、上右:農業委員、下左:区長、下右:議会。赤が女性、緑が男性。(市の調査結果をもとにFEM-NEWS作成)


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by bekokuma321 | 2016-08-04 13:25 | その他

2月14日、徳島県藍住町議選があり、女性が1人当選し、女性ゼロ議会から脱した。投票率は41.39%。過去最低だった。

徳島県で女性議員増にとりくんでいる諏訪公子さんによると、14日前まで、徳島県内の市区町村議会の女性議員は全体のわずか9.5%。女性ゼロ議会は、三好市、佐那河内村、北島町、板野町、藍住町の5自治体だった。今回、藍住町議会選に、西岡恵子さんが当選したことによって、徳島県の女性ゼロ議会が1つ減って4つになった。

議席は立候補しなければ得られないが、25歳以上なら男女にかかわらず誰でも立候補できる。人口は男女半々なのだから、候補者の半分は女性のはずだろう。しかし、日本で女性が立候補することは、きわめて困難だ。女性候補の少なさが、はっきりと証明する。藍住町も、19人立候補したが、女性は西岡さんただ1人だった。

見えない女性蔑視、「女はひっこんでろ」的慣習、「女の私にはできない」的自己規制・・・。

今回当選した西岡恵子さんの場合は、立候補のハードルはさらに高かった。

もともと西岡さんは町民によって選ばれた議員だった。ところが、ある日、差出人名も、差出日付けもない一通の手紙が、彼女の議員人生を狂わせることになった。町に住んでいる実態がないようだという噂が書かれていた。それがきっかけになって、被選挙権がないとされて、議席を剥奪されてしまったのだ。

西岡さんは、処分の取り消しを求めて提訴。今も、法廷で闘っている。そんな逆境の中、迎えた選挙。西岡さんは再び挑戦した。そして、彼女を支持する町民の応援で313票を獲得して当選を果たした。

この313票を投じた藍住町の有権者、ただものではないぞ。

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▲国際女性デー徳島。女性の地位向上、女性議員増、DV根絶を訴える。写真提供:連合徳島女性委員会 板東喜代子】


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by bekokuma321 | 2016-02-15 12:13 | その他

もうじきノルウェーは、統一地方選だ。女性議員が平均約40%の国だから、女性議員のほうが男性議員より多い自治体が10自治体ほどある。

そんなノルウェーだが、女性たちはそれに満足していない。女性議員を40%から50%へと新しいキャンペーンをしている。

ノルウェーが女性ゼロ議会を一掃したのは1987年のことだった。歴史の歯車をグイッと回したのは、超党派の女性運動だけでなく、マスコミの力が大きかったと思う。

一方、日本はまだ10%程度だ。女性ゼロ議会も多い。保育、教育、介護問題、食の安全、ゴミの問題ーー女性のほうがずっとプロだ。プロの声が政策に反映しないのは、危険だ。

それに原発再稼働も安保法案も、女性のほうが反対が多いが、これでは、その声が議会に届かない。民意の反映しない政治は、民主主義の政治ではない。

ただ最近、うれしいことに、こうした日本の憂うべき現状を報道するメディアが増えてきた。「2割が女性ゼロ議会」と、トップ記事にした東京新聞を紹介する。まだ読んでないかたは、クリックしてどうぞ。


▲東京新聞 1面 2015.6.28


▲東京新聞 1面の続き 2015.6.28

統一地方選直前に特集を組んで「全国規模で女性の力を結集し、戦略的に行動することが求められる」と書いた毎日新聞も評価したい。下図は毎日新聞2015年3月記事よりコピペ。

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by bekokuma321 | 2015-08-23 18:28 | その他

朝日新聞によると、「女性ゼロ議会」157市町村のうち41市町村で女性が立候補した。計47人。うち39人が当選した(6人は無投票)。

千葉県勝浦市(定数16)は、市が生まれた後ずっと「女性ゼロ議会」だったという。ポール・マッカトニー49年ぶりの来日と大騒ぎしていたが、勝浦の女性議員誕生は57年ぶり。しかも同時に2人だ。

青森県の「女性ゼロ議会」は21町村もあった。今回、そのうち4町村で女性たちが女性ゼロ議会解消に挑んだ。その1人斉藤のぞみさん(42)は、深浦町を女性ゼロ議会から脱出させた。こちらは31年ぶり。

女性がたった1人しかいない「紅一点議会」も数多い。

そのひとつ北海道ニセコ町の斉藤うめ子さんは、4年前「女性ゼロ議会」ではいけないと、蛮勇をふるって立候補。唯一の女性議員となった。

今回、再選されて「女性ゼロ議会」の再来を阻むことができた。しかし、最下位当選だった。1期4年間の実績は集票にむすびつかなかった。

「地縁・血縁・職場総ぐるみの壁。ニセコ町に移住して8年、こうしたバックがなく、後援会もなく、ボランティア数名でやった選挙でした」と、述懐する。

また、長野県富士見町も「紅一点議会」だ。たった1人の女性小林市子さんは、3期を務めたベテラン。

「介護経験者として、女性の目で地元の政策を見る人がいなくなることへの心配と、議会には批判・監視する目が必要ですから」と、4期目に挑んだ。

当選はしたものの、やはり最下位だった。同じ地区から立候補した新人男性に票を奪われてしまったようだ。

女性の議員には、高齢者施策、子育て、DV防止などのテーマに熱心に取り組む人が多い。地方の暮らしにかけがえのない政策だ。しかし、その実績や実力を知って票を入れる有権者は限られている。今の選挙制度では、政策を広く知ってもらうのは、とっても難しい。

女性が参政権を獲得して70年。「女性ゼロ議会」を何としてもなくしたかったがダメだった・・・。次に希望をつなごう!

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      ▲ニセコ町議選。女性は斉藤うめ子1人(上段左から4人目)
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    ▲富士見町議選。女性は小林市子1人(下段最左)。後方は八ヶ岳連峰。

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by bekokuma321 | 2015-04-29 01:16 | その他

c0166264_15214453.jpg長野県諏訪郡富士見町議会のたった1人の女性、小林市子議員(写真)を訪ねた。

高齢者介護、環境、少子化、教育などの問題に熱心にとりくんでいる様子が彼女のブログからわかった。女性議員から見た富士見町を聞きたかった。

母屋の隣にある「御射人庵(みさとあん)」で迎えてくれた。支援者や町の人たちが気軽に立ち寄れる憩いの場として作ったという。

私は、東京と長野を半々の生活をして15年ばかりになるが、富士見町には女性議員が複数いると思っていた。「女性議員がなぜ1人になってしまったのか」と尋ねると、「前は女性議員が3人いたんです。でも議員の定数が削減されてしまって…。立候補する人がいなくなったんです」

小林議員はいま3期目。前回の2011年の選挙は無投票だったらしい。小林議員のブログには4年前の富士見町選挙について、こう書かれている。

「富士見町の議会議員選挙は、19日受け付けを済ませた最初の10人で始まって、締め切りの17:00までに最後の11人目の候補者で定数以上には届け出がなく、無投票当選が決まった」

「4期は長すぎる」という批判が多いはずだ、と3期で引退を決意した。後継者探しをして最適の女性候補者を見つけた。ところが、その彼女に一身上の都合で断られてしまった。小林議員は、自分が引退すると女性議員がゼロになることを案じ、再び立候補する決意を固めたという。

c0166264_15363769.jpg小林議員がもう1期がんばろうと翻意したのは、女性として介護経験者としての目で地元の政策を見る人がいなくなることへの心配と、議会には批判・監視する目が必要だから、だという。そして、とんでもない思い出を話してくれた。

2014年4月28日、富士見町議会は、織田昭雄議長に辞任勧告をして、議長の辞職願を受理した。全員協議会(議員の根回しの場。休憩時間などに開かれる)に移って、新議長に2人立候補した。そのうちの1人が小林市子議員だった。

ただちに本会議が再開された。そこで、ほんの少し前に辞職が決まったばかりの織田議員が、なんと5票を獲得した。現議長の辞職を受けて新しい議長に立候補した2人は、それぞれ4票、2票だった。

結果を受けて、織田議員(議長を辞職したばかり)は、辞退するどころか、ただちに、「議員の皆さんの票を得たので、期待にこたえたい」と言って、議長職にもどったのだという。

では、なぜ織田議長が議長辞職となったか? 前年の2013年夏、町長選挙で再選された小林一彦町長に陣中見舞いをして、選挙違反を疑われていたからだった。

富士見町議会で最高得票をとったので、”みそぎ”は済んだーーつまり疑いは晴れた――とでも言いたいのだろう。それにしても、当局は、公職選挙法で禁じられている、現職議員が寄付した行為を、いったいどう判断したのだろう。

小林議員を取材しなければ見えてこなかった富士見町の真実を知った。そして、「あ、またか」と思った。

小林市子のスローライフ
約9割 「女性議員いたほうがいい」
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またひとつ女性ゼロ議会が増えた(怒)
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by bekokuma321 | 2015-03-04 15:47 | その他

88.57%の人が「女性議員、いたほうがいい」と応えている。

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朝日が、ネットで「女性と政治」のアンケートをした、2月25日現在の結果である。

政党はこの結果をよく見てほしい。そして、統一地方選や国会議員選挙に女性をできるだけ多く立候補させるべきだ。それが民意の反映であり、政党を強くすることにもつながる。

現状はどうか。国会も地方も、女性議員はほぼ1割前後しかいない。女性議員が1人もいない「女性ゼロ議会」が2割以上もある。日本の政界は、「一強多弱」である以上に、「男強女弱」である。

その最大の理由は、民意の反映しない小選挙区制という選挙制度にある。最も多く票をとったたった1人しか当選せず、他の候補に入れた票がすべて死に票となる制度だからだ。

それに対して、国内外ほぼすべての調査は、比例制のほうが民意を反映しやすく、女性や社会的弱者の当選につながりやすいことを証明している。

しかるに、国会ですすめられている選挙制度改革は、比例制枠を少なくしそうらしい。

これでは、女性の当選はさらに遠のくのは火を見るより明らかだ。するとどうなるか。当然ながら政党は当選率の高い人を候補にしたい。つまり、政党は公認・推薦候補に女性を増やそうとしないか、もしくは、女性候補を当選しそうもない選挙区に”あて馬”としてすえるだけだろう。

選挙制度を改革するというなら、比例制をもっと増やすべきだ。

マスコミも政界の「一強多弱」だけでなく、「男強女弱」にもっとメスを入れてほしい。

朝日新聞 女が生きる・男が生きる「地方政治の壁」編:第7シリーズ
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by bekokuma321 | 2015-02-25 09:56 | その他

c0166264_2361089.jpg「女性ゼロ」議会2割超--2015年2月23日の朝日新聞の見出しだ。

日本全国の地方議会に女性がどれだけいるか。その女性議員の少なさから、このままでいいのかと警鐘を鳴らす。

朝日によると、全国の地方議会1788のうち、2割超にあたる379の市町村議会に女性が1人もいない。町村では35%を超える。地域的には、九州や東北で女性議員の少ない。女性ゼロ議会の市町村名もすべて明らかにされている。その自治体名は左下のMoreをクリックを。

さらにWeb版には「日本列島女性議員地図」。県をクリックすると、その県の県会と市町村議会に占める女性議員がどのくらいいるかがただちに表れる。すごくわかりやすい。

もっとも少ない青森県をクリックしてみる。青森県の41議会のうち、21議会が女性ゼロ。つまり、半数以上の議会に女性が1人もいない。

また、議員数が多いのに女性議員が1人も出てない議会も、一目瞭然だ。日本最大の女性ゼロ議会は愛媛県今治市議会。市議は34人もいる。しかし全員男性で、女性議員はゼロだ。

 (クリックすると読みやすくなります.朝日新聞2015/2/23)

地方議会は、暮らしに直結する議案が多い。少子化対策、学校給食、要介護者のケア、保育施設、緑の保全・・・。こうしたテーマを男性の視点だけで決めるなんて、こっけいすぎる。

民間女性団体「全国フェミニスト議員連盟」が声かけして、「女性ゼロ議会撲滅運動」を始めたのはもう15年以上も前だ。

しかし、なかなか成果があがらない。

理由のひとつは、女性が立候補しにくいからだった。朝日にも、直方市の竹松房子前議員の苦労が紹介されている。女性が立候補しようとしても、家族の反対、「町内会・寄り合い」から候補を選ぶならわしなど、厚い壁がたちはだかっていた。

c0166264_8514629.jpgその壁を壊すもっとも効果的なハンマー、それを握るのは政党だ。政党は議員をつくる最大の機関だ。20年前からは政党交付金なる税金も受け取っている(共産党を除く)。

もっと女性が立候補しやすくなるように、その政党交付金を使ったらどうか。

たとえばフランスは、候補者を男女同数にしなければ、政党は政党交付金を減額されるという法律がある。減額率は、一方の性の候補者と他方の性の候補者との差の半分。たとえば、A党の候補者が男性だけだったとすると、A党への政党交付金は50%減額となる。効果はすぐに地方選で現れた。法の対象となった人口3500人以上の市で、女性議員が22%から47・5%に躍進した。ほぼ男女半々だ。

しかしフランスも、国政選挙では、そうはいかなかった。女性擁立より政党交付金減額を選ぶ政党が多かったのだ。そこでまたあらたな対策をとった。2007年、政党交付金の最高減額率を50%から75%に引き上げたのだ。そしたら、2012年、下院の女性は、19%から26.2%に増えた。

地獄の沙汰も金しだい。日本だって、フランスのようにしたら女性議員は増えるのだ。

【写真上:愛媛県今治市に「女性ゼロ議会」解消を訴える武井たか子松山市議ら。下:秋田県羽後町に「女性ゼロ議会」解消を訴える加藤麻里秋田県議

■「女性ゼロ議会」に関するFEM-NEWS情報:本サイトの左側にある「タグ」に並ぶ「女性ゼロ議会」をクリックすると見られる
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by bekokuma321 | 2015-02-23 21:56 | その他

9月議会が始まろうとしている矢先、日本に、女性ゼロ議会がまたひとつ増えた。

2014年8月、徳島県藍住町議会の一角を占めていた唯一の女性議員がいなくなったのである。その結果、議場は背広にネクタイ姿ばかりとなってしまった。

[クリックすると拡大される]

藍住町は、吉野川の下流北岸に位置する。人口は3万4千人余り。町の議員定数は16。先月まで16人いたが、現在議員は15人。欠員1。その欠員欄に先月まで記載されていた議員――その名は西岡恵子。4期連続当選を果たしたベテラン議員だ。

その西岡を、町議会議員が議員資格を問う議会内の委員会にかけて、「光熱水費が少なすぎる、そこに住んでいないに違いない、だから被選挙権がない」と決めつけた。7月のことだった。

c0166264_2019845.jpg8月11日、藍住町で臨時議会が開かれた。徳島市の諏訪公子から、メールが届いた。諏訪は、徳島女性協議会会長として、長年、男女平等社会めざして汗を流してきた女性運動家だ(写真:左から4人目)。

 「今日、藍住町議会を傍聴してきました。西岡恵子議員は失職です。傍聴席は満席と職員から言われ、別室のモニター室で画面を見ての傍聴でした。西岡議員は立派に答弁し、三井マリ子さんのメッセージも読み上げました。それに反して、失職賛成派議員が、人権を口にした時はモニター室に失笑が漏れました。西岡議員を失職させる、が前提にあって、光熱費云々をこじつけているとしか思えませんでした。西岡議員は、徳島県へ不服の審査申し立てをするとのことです。今月末と思います。」

日本の地方議会には、この徳島県藍住町のように女性議員がただの1人もいないところが、数多くある。諏訪公子は、まずは徳島県内の女性議員を増やそうとがんばってきた。8月11日、矢も盾もたまらず藍住町に足を運んだという。

全国フェミニスト議員連盟「ゼロ撲」(増やせ女性議員!なくせ女性ゼロ議会キャンペーン)が定期的に調査している。それによると現在、日本列島の4,5つに1つが女性ゼロ議会だ。この恥ずべき日本の現状が、さらに悪いほうに更新されてしまった。

世界の男女平等をリードする北欧ノルウェーでは、女性地方議員率は全議員の約40%だ。それでも「人口に比べ少なすぎる」と、女性たちは50%をめざす。そのノルウェーは、今から27年前、1987年の統一地方選で、女性ゼロ議会を一掃した。それを成し遂げたのは女性たちの運動だった。
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            (女性候補への投票をよびかける80年代ノルウェーのチラシ)

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唯一の女性議員を追放した藍住町議会
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by bekokuma321 | 2014-08-31 13:11 | その他

c0166264_1117745.jpgうだるような暑さの8月23日(木)、埼玉県で唯一の女性ゼロ市議会羽生市に着いた。人口56500人。

まず羽生市役所を見学した。鉄筋4~5階建ての大きな建物で、「広報はにゅう」も特大判であった。

その後、女性センター・パープル羽生に向かった。2階にて、田沼利之総務部長、今西和雄人権推進課長、田中幸子男女共同参画係長が迎えてくれた。こちらは全国フェミニスト議員連盟ゼロ撲メンバー3人、さらに、同行取材の毎日新聞記者が同席した。

「活力に満ちた人輝く 文化都市羽生」を目指して、羽生市では、各種祭り、各施設、憩いの場などの多彩な取り組みがなされ、ガイドマップだけ見る限り申し分なさそうだ。「はにゅう男女共同参画プラン」では、政策、方針決定過程への男女共同参画の促進が、もちろん明記されてはいる(どこの自治体も作文は立派だった)。

c0166264_11173824.jpgしかし、女性センターに、年間予算14,461,000円、スタップ2人いるにも関わらず、女性議員が、ここ10年近くも不在だという。議員だけではない、PTA会長、自治会長も女性はゼロである。

国立女性教育会館ヌエックが近いというのに、担当女性職員は、ヌエックに研修に行ったことが無いと白状した。女性議員がいないことは問題だという危機感を、所長は持ち合わせていないように私には思えた。憲法14条、男女共同参画社会基本法2条、3条、5条などなど、この地まで届いていないのではないか、と感じる。

人口の半分以上を占める女性の参画なしには、「活力に満ちた人輝く文化都市」は築けないことを自覚されんことを願いつつ、炎天下の丁寧な見送りの中、羽生市を後にした。

勝又みずえ(全国フェミニスト議員連盟、写真も)


◆埼玉県女性ゼロ議会「羽生市」を訪問
http://frihet.exblog.jp/18378718/
(オール男性の議員写真、毎日新聞記事あり)
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by bekokuma321 | 2012-09-29 09:32 | その他