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先日、ニュージーランド首相ジャシンダ・アーダーンが(写真上の中央)、赤ちゃん連れで国連総会に乗り込んだ。どれだけ多くの人たちが、そのニュースに小躍りしたことか。


ジャシンダ・アーダーンは、首相になったばかりのころ、「子どもをほしいですか」と聞かれて、「2017年の女性にそんな質問をするのはおかしい」と切り返した。そして妊娠、出産、育休、復職。そんな彼女の一挙手一投足に世界が目をこらす。


30代の女性が一国の政治のかじ取り役となれる国、かたや世襲議員から派閥の力学で首相が選ばれる国。国会に女性が40%座る国、かたや国会(衆院)にわずか10%しか女性がいない国。ニュージーランドと日本の現状には驚くばかりだ。


しかし、かの国の女性より、この国の女性がダメなわけではない。相違を際立たせている背景には「NZは比例代表制、日本は小選挙区制」という選挙システムの違いがある。


ジャシンダは、労働党員である。20代で国会議員に初当選した。


そもそも彼女は社会主義青年部の活動で頭角を現し、選挙区の労働党から立候補した。比例代表制選挙では、選挙区の各政党がつくる候補者リストの上位に登載されると、当選にむすびつく。お金も名声も地位もない若者でも当選が可能となる。選挙運動は候補者個人ではなく政党中心だから、候補者ひとり一人は、日本のような”ブラック企業”顔負けの選挙運動などしない。その結果、女性やハンディを持つ人も候補者に増え、議員にもなる。


「選挙が変われば暮らしが変わる」 のである。この4月、東京飯田橋で行われた国際シンポでは、ニュージーランドの選挙制度が詳しく報告された。参加できなかった人のために、以下の2ホームぺージに、当日の内容がアップされている。Aは主催団体のひとつ「全国フェミニスト議員連盟」、Bは協力団体のひとつ「さみどりの会」。


A 国際シンポジウム「選挙を変えれば暮らしが変わる」


B 国際シンポ「選挙を変えれば暮らしが変わる」

チラシ  

講演録

プログラム  

宣言文

報道記事 (毎日新聞、I女のしんぶん、朝日新聞)  

国際シンポ「選挙を変えれば暮らしが変わる」に参加して



【写真は、NZ大使主催「女性参政権150周年記念の夕べ」 にて接写】



女性に優しい政治をかなえる比例代表制選挙(NZ)

選挙制度は政治を根本から変えた(ニュージーランド)

 



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by bekokuma321 | 2018-09-26 12:48 | アジア・アフリカ

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▲女性参政権運動シンボルカラーの風船でいっぱい。NZ大使館天井

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▲「今日(9.14)はこんなに大勢の女性に囲まれて…」とNZ大使。隣はミセス。


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▲「女性参政権を獲得してから125年の歩みを…」と一等書記官


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▲女性参政権運動家、現首相、選挙で選ばれた初の女性首相、
総督、最高裁裁判長、女性初の国会議員(左上から右下へ)


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▲マオリの衣装でマオリのダンスを披露


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▲紫色で125と見えるように置かれたカップケーキに喜ぶ筆者


ニュージーランドが、世界で初めて女性の参政権を認めて125年になる。それを祝う会が、914日、ニュージーランド大使館で催された。


会場は、白、紫の風船で飾られていた。サフラジェット(suffuragettes)のシンボルカラーである。サフラジェットとは、女性参政権運動家を指す。19世紀、サフラジェットたちは、恐れられ、蔑まれ、憎まれ、ときには茶化された。逮捕・投獄された運動家も多い。それでも闘い続けたサフラジェットたち。そのおかげで、女性たちは政治に参加できるようになった。


ニュージーランド女性史を知るまたとない夕べであった。主催は駐日ニュージーランド大使夫妻。




125th Anniversary of Women's Suffrage in New Zealand(Youtube)

映画「サフラジェット」

92年前の今日、日本女性は参政権めざして大同団結した


2018.9.16更新】





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by bekokuma321 | 2018-09-15 14:05 | アジア・アフリカ

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1893919日、ニュージーランドの女性たちは、投票する権利を獲得した。


今年、ニュージーランドは、女性参政権125周年を祝ってさまざまなイベントを催している。たとえば、女性として初めて国会議員になったエリザベス・マコームスElizabeth Reid McCombs (18731935)を知らせるサイトがある。


エリザベス・マコームスは、1933年、ニュージーランドのリトルトン選挙区から当選した。当時は今の日本と同じ小選挙区制だったらしく、立候補者3人から当選したのはエリザベス・マーコムス1人。6344票だった。他の2人は各3675票、269票だから圧勝である。


しかしここに至るまでのエリザベス・マコームスの人生は平たんではなかった。


エリザベスは、アルコール依存症の父親とその妻の間に生まれた9人の子どもを抱える家庭に育った。その父が死亡したのは、エリザベスが13歳の時だった。その後、姉の影響で、女性の政治進出などを目標とする社会主義団体に入会。運動を続け頭角を現していった。結婚した相手も、熱心な社会主義者だった。


ニュージーランドの女性たちは、1893年に選挙権を獲得しても被選挙権はなく、立候補は26年後の1919年まで待たなければならなかった。エリザベス・マーコムスが立候補したのは、その9年後の1928年。労働党初の女性候補だった。しかし落選。再び1931年に挑戦するも、落選。3度目の挑戦でやっと当選した。


1933年の当選後、エリザベスは、国会で、女性の賃金差別解消など女性の権利獲得と福祉のために発言を続けた。しかしながら、2年後、病気のため死亡。若干61歳だった。


現在ニュージーランドは、首相、総督、最高裁裁判長、国会議員の40%が女性である。妊娠出産したジャシンダ・アーダーン首相が育休後に職務復帰したニュースは、世界中を沸かせた。


日本の女性参政権は1945年だ。ニュージーランドは日本より半世紀以上も前に女性参政権を獲得したのだ。エリザベスからジャシンダ、彼女たちとともに走ってきた数えきれない女性たちに心から敬意と感謝を! そして大きな声で「125周年、お・め・で・と・う!」


Suffrage125

Suffrage 125 events & celebrations (政府の女性参政権記念サイト)

夜をとりもどせ!(ニュージーランド)

国際シンポ「選挙を変えれば暮らしが変わる」報道2





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by bekokuma321 | 2018-09-14 10:27 | アジア・アフリカ

昨日、ニュージーランドは、DV被害者が有給で10日間職場を休めるとする法を可決した。世界で初めての制度だという。

国会の賛否は63対57。法が施行されると、DV被害者は、10日間の有給休暇をとりながら、パートナーと別れて、新居を探したり、自らや子どもを守るさまざまな事をすることができる。

ガーディアン紙によると、法律の成立には、緑の党のヤン・ロギー(Jan Logie)議員の7年にわたる働きが奏功した。下の写真をクリックするとロギー議員の喜びの声を聞くことができる。

ロギー議員は、議員になる前、女性のシェルターで働いていた経験を持っているとか。彼女のような経験と知識と情熱を持ち合わせた女性が、国会議員に当選して、その声が国の制度に反映していくーーこれぞ本物の政治!

この背景のひとつに、20年ほど前、選挙制度を小選挙区制から比例代表制に変えた結果、政治風景が変わったことがある。

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国際シンポ「選挙を変えれば暮らしが変わる」講演録2  
国際シンポ「選挙を変えれば暮らしが変わる」講演録1
国際シンポ「選挙を変えれば暮らしが変わる」報道2
国際シンポ「選挙を変えれば暮らしが変わる」報道
国際シンポ「選挙を変えれば暮らしが変わる」宣言
国際シンポ「選挙を変えれば暮らしが変わる」に参加して④(ふじみつこ)
国際シンポ「選挙を変えれば暮らしが変わる」に参加して③ (松田典子)
国際シンポ「選挙を変えれば暮らしが変わる」に参加して②(中山あみ)
国際シンポ「選挙を変えれば暮らしが変わる」に参加して① (伊藤由子)
国際シンポ「選挙を変えれば暮らしが変わる」韓国
国際シンポ「選挙を変えれば暮らしが変わる」ニュージーランド
国際シンポ「選挙を変えれば暮らしが変わる」ノルウェー
国際シンポ「選挙を変えれば暮らしが変わる」序
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by bekokuma321 | 2018-07-26 22:12 | アジア・アフリカ

ニュージーランドの首相に女の赤ちゃんが生まれた。

今日のニュースによると、名前はネーヴェちゃん。正式には Neve Te Aroha Arden Gayford と長い。

世界のニュースは、このところ、ニュージーランド首相の出産でもちきりだ。ところが、首相は未婚であること、ネーヴェちゃんは未婚の父母に生まれた子どもであること、はあまり報道されていないような気がする。

では、もしも日本で、ニュージーランド首相のように、未婚のママが出産したらどうなるか。

赤ちゃんは、出生届の用紙に「嫡出でない子」と烙印を押される。下がその見本だ。さらに父母の名前などの欄には、母親の名前と住所だけを書き、父親の欄は空白にしなくてはならない。

こんな日本のドキュメントと大違いなのはノルウェーだ。

たとえば、ノルウェーの友人は7人の子のママだ。1番目から4番目の子どもを、彼女は未婚のまま生んだ。その後、5番目から7番目までは既婚だった。ところが、ノルウェーでは、子どもは、「自分が生んだ子ども」であろうと「養子」であろうと「未婚で生んだ子」であろうと「結婚して生んだ子」であろうと「レズビアンが人口受精で生んだ子」であろうと、全く区別(差別)しない。出生届にも国民登録(ID)などドキュメントにもそのような出自を記す欄は存在しない。

ニュージーランドの出生届は勉強不足で不明だが、おそらくノルウェーに近いのだろう。だから首相カップルの出産にあたっても、既婚・未婚を特記せず、報道もしないのだろう。

日本では、出生届、さらにそのもとになっている戸籍制度という古色蒼然たる法律で、親が既婚・未婚かによって子どもを生まれた時から差別する。21世紀の今でも。

こんな日本の制度、つくづく嫌だ。やめてほしい!

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▲法務省による出生届の見本。この子の親は既婚という前提で、父母との続き柄は「嫡出子」にチェックがついている。詳しくは、法務省の「出生届」のページ


人権を政治に反映させるノルウェー、家父長制という化け物にしがみつく日本
女性に優しい政治をかなえる比例代表制選挙(NZ)
国際シンポ「選挙を変えれば暮らしが変わる」ニュージーランド
世界で母親がもっともハッピーな国ノルウェー
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by bekokuma321 | 2018-06-24 15:49 | アジア・アフリカ

ニュージーランドの首相は、日曜日に出産予定だ。

それに向けて6月11日(月)に首相府のあるウェリントンを後にして、オークランドの自宅に向かった。

首相ジャシンダ・アーダンは、出産のため入院する直前まで、首相の権限を副首相に渡さず、もしも出産が遅れるなら出産促進剤を使って誘発分娩をすると語った、とガーディアン紙が報道している。

首相代理を務める副首相は、労働党と連立を組む右寄りのニュージーランド・ファースト党の党首だ。

首相の頭をよぎるのは、出産ばかりではないらしい。副首相が、政治課題になっている刑法改正に異議を唱えていることが判明し、野党側は、「連立が割れる予兆だ」と浮足立っているというのだ。

首相が女性で、たまたま妊娠中だと、出産、育児休業、分娩促進など、世界のトップニュースに決して載らなかった表現が矢継ぎ早に飛びかう。米国と北朝鮮の首脳会談よりも、はるかに新鮮な政治風景ではないか。

4月20日、国際シンポジウム「選挙を変えれば暮らしが変わる」において、ニュージーランド大使館の一等書記官は、こう語った。

「国会議員は、育児休業を他の国民と同じようにとれます。国会には80年代に、国会議場のすぐ隣の部屋に授乳室が設けられました。当時、現職の女性国会議員が初めて出産したからです」

とすると、授乳室が首相執務室の隣に新設される史上初の日も近いかも。

それもこれも、労働党青年部で活躍した女性運動家が、党の選挙候補者リストの上位に載って、20代で国会議員に当選したからにほかならない。比例代表制選挙ならでは、だ。

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 ▲「首相、国家元首、最高裁長官の3人とも女性です」と語るニュージーランド一等書記官(最右) (写真撮影:富山達夫)

選挙制度は政治を根本から変えた(ニュージーランド)
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by bekokuma321 | 2018-06-12 20:08 | アジア・アフリカ

4月20日に行われた国際シンポジウム「選挙を変えれば暮らしが変わる ♪モノトーン議会からオーケストラ議会へ♫」の講演録です。

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by bekokuma321 | 2018-06-01 11:23 | その他

4月20日の国際シンポジウム「選挙を変えれば暮らしが変わる ♪モノトーン議会からオーケストラ議会へ♫」の一部が、朝日新聞に報道された。


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国際シンポ「選挙を変えれば暮らしが変わる」報道
国際シンポ「選挙を変えれば暮らしが変わる」宣言
国際シンポ「選挙を変えれば暮らしが変わる」に参加して④(ふじみつこ)
国際シンポ「選挙を変えれば暮らしが変わる」に参加して③ (松田典子)
国際シンポ「選挙を変えれば暮らしが変わる」に参加して②(中山あみ)
国際シンポ「選挙を変えれば暮らしが変わる」に参加して① (伊藤由子)
国際シンポ「選挙を変えれば暮らしが変わる」韓国
国際シンポ「選挙を変えれば暮らしが変わる」ニュージーランド
国際シンポ「選挙を変えれば暮らしが変わる」ノルウェー
国際シンポ「選挙を変えれば暮らしが変わる」序
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by bekokuma321 | 2018-05-22 20:42 | その他

4月20日、国際シンポジウム「選挙を変えれば暮らしが変わる」に参加した。

会場に入った時、開会時刻前だったにもかかわらずほぼ満席で、人々の熱気が満ちていたのにまず驚いた。予想以上に詰めかけたようで、慌てて補助いすを設置していた。

「選挙」とか「政治」をテーマにすると、来場者は年配男性が目立つイメージがあるが、このシンポジウムでは参加者の7割を女性が占めていた。それだけ今の日本の現状を「変えたい!」という想いが女性たちにあるのだろう。

c0166264_1132848.jpg男女共同参画先進国である北欧の中でも、内閣の半数が女性だという、比例代表制選挙の国ノルウェー。

世界で最初に女性の参政権を認め、3人の女性の首相を出しており、現在37歳で6週間の出産育児休業を取得予定の女性が首相のニュージーランド。

ジェンダーギャップ指数ではいつも“似たもの同士”だが、2000年には比例区にクオータ制を導入し、女性の大統領も誕生させている韓国。

この3カ国のスピーカーから現状に至るまでのプロセスをお話しいただいた。

3カ国それぞれが、「人間が人間らしく生きるために」より良い策を求めて制度改革を重ねてきたことが共通点であると感じた。日本の政治は、経済の平均値を上げることにのみやっきになっていて、国民一人ひとりの人生はよく考えておらず、人間らしい暮らしは個人の“がんばり”に課しているのではないか。

c0166264_11342843.jpg会場質問の時間では、議会に乳児を連れて行ったことで話題となった熊本市議の緒方さんが質問した。それに対してニュージーランドのテサ・バースティーグ大使館一等書記官が「初めに何かする時には非常に勇気がいる。隔離され、疎外されると感じられることもあると思う。一番目の人になる、ということは、その後に続く人が増える、ということ。ニュージーランドでの変化も、劇的ではなく、少しずつであった。決してあきらめないで」と語った。この言葉は、私にとってのエールにもなった。

c0166264_11412853.jpgキム・デイル大韓民国大使館参事官は、「女性は“配慮された立場”にあったが、これからは“自分たちで考え、つくっていく立場”へ」と提言した。

日本で女性が政治に参加できるようになって72年間。参政権を得るまでも、また、それからも先人達は苦労しながら道を切り開いてきた。その道が再び通行止めにならないよう、私はブルドーザーになって拡張し、誰もが通りやすいよう踏み固めて行きたいと強く思った。

松田 典子(埼玉県越谷市議会議員)

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 ▲左から、瀬野きよ、大塚恵美子、仙波亜美、トム・クナップスクーグ、テサ・バスティーグ、ロイド久美子、キム・デ・イル、オ・ヨンテ、小枝すみ子、三井マリ子(敬称略。4月20日、東京ボランティア・市民活動センター。撮影富山達夫)

国際シンポ「選挙を変えれば暮らしが変わる」に参加して②
国際シンポ「選挙を変えれば暮らしが変わる」に参加して①
国際シンポ「選挙を変えれば暮らしが変わる」序
国際シンポ「選挙を変えれば暮らしが変わる」ノルウェー
国際シンポ「選挙を変えれば暮らしが変わる」韓国
国際シンポ「選挙を変えれば暮らしが変わる」ニュージーランド
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by bekokuma321 | 2018-05-03 11:42 | その他

4月20日、東京で「選挙を変えれば暮らしが変わる ♪モノトーン議会からオーケストラ議会へ♫」が開かれた。

ノルウェー、ニュージーランド、韓国の代表たちは、自国の選挙制度と女性の進出などについて熱っぽく語った。下記は、宮城から参加した伊藤由子議員の寄稿。

●ノルウェー●
クオータ制は政党には規制されていない
「クオータ制は、男女平等に不可欠か」。ノルウェーのトム・クナップスクーグさん(ノルウェー王国大使館参事官)から、参加者にこんな疑問が投げかけられた。

確かに現在に至るまで、ノルウェーの法律では政党にクオータ制は強制されてはいない。1978年に男女平等法が成立して、10年後の1988年、その男女平等法が改正されてクオータ制が導入された。しかし、それは政党にではなく、公的委員会など行政レベルに対してだった。

1993年には父親の育児休暇制度が導入された。父親がとらないと無効になることから、育児休業の父親への強制となり、「パパ・クオータ」と呼ばれている。

彼の「実は、政党にクオータ制がなくても政党は男女平等が実現しているところがある」の発言には、このようなクオータ制の歴史あるのである。

最初の発言「男女平等の進展は、女性だけではなく両性の生活が充実すること(育休はどちらがとってもいいなど)」は、新鮮であった。

高い投票率は投票しやすい環境から
2017年の国政選挙の投票率は78%、しかも女性の国会議員の割合は41.4%を超えたと報告。一因として、投票しやすい環境がととのっているからとし、病院や公的機関の殆どで投票が可能であり、18~19歳の投票率も75%であると紹介した。 

選挙の場所や時間については、日本でも高校生や働く女性たちからも声があり、地方自治体でも取り組める例として、実現したいと思った。

ノルウェーでは2008年にすでに企業の女性役員は、4割という目標を達成している。また現在、連立政権の3政党の党首は女性であると言ったが、これらは男女平等をめぐる息の長い戦いの成果であると感じた。

●ニュージーランド●
小選挙区制をやめて比例代表併用制にしたNZ
ニュージーランドのテサ・バースティーグさん(駐日ニュージーランド大使館一等書記官)は、現首相は女性で、3人目の女性首相であり、最高裁の裁判長も女性、国会議員の38.3%が女性であると言った。

1996年、小選挙区制をやめて小選挙区比例代表併用制を導入した際、女性議員は21%から29%になった。比例代表制を導入したことによって、政党の候補者名簿で選挙をすることになった。女性は、政党内の候補者リストに名前が載ればよく、選挙区で闘わなくてよくなったことが女性議員増につながった、と話した。

女性を迎え入れる環境を
37歳の女性首相は、6月から6週間の育児休暇をとり、後に復帰するという。また2人の女性が国会で授乳している姿を映像で紹介した。これには、熊本市議会の女性議員はじめ、結婚・出産・育児など現在進行形の女性議員にとっては、心強い話だったのではないか。今後、日本で、選挙法を変えることを考えると同時に、進めるべき環境整備について確認できたと思う。

私は、バースティーグさんの「比例代表制の候補者リストに変わっただけでは女性議員は増えない。女性を迎えいれる環境がないと女性は立候補したいと思わない」という言葉が胸に沁みた。まさしく「議会が魅力的な場所なら」と、友人に言われたことを思い返していた。

●韓国●
比例区にクオータ制を導入した韓国
韓国のキム・デ・イルさん(大韓民国大使館参事官兼選挙官)は、2000年にクオータ制を導入して、小選挙区では30%を女性とすると決められたものの違反しても罰則はなかったため、増えなかった、と話した。しかし、現在は、比例区に50%のクオータ制が罰則付きで強制されているので、女性議員が増えた。

また政党が、女性候補者を公認すると国から政党に補助金が出るようになったと語った。儒教の国柄のせいもあり、自主性に任せては変わりにくいので、罰則は効果的と語った。

女性議員増で偏見がなくなってきた
クオータ制の効果は、女性議員の数の増加に表れているが、質的な変化もみられるようになったとの発言は、非常に興味深かった。

議会内の政治的文化が変化し、女性関連政策や国民全体の安全政策などが増えてきたことや、議長並びに委員長といった役職に女性が就任したり、女性高官の割合がアップしたこと、さらに女性政策を企画する「女性家族省」が設置されたという報告があった。何よりも、政治分野における女性に対する偏見が払しょくされたと明言した。

小選挙区比例代表並立制の比例枠に限ってだが、候補者リストは男女交互で一番は女性というクオータ制は、女性議員増をもたらし、ひいては国民の投票行動に変化をもたらしたという韓国の話は、私たちのめざすところであり、具体的なモデルだ。

3カ国の講演後、会場からは、議員が病気や他の理由で出席が叶わない場合の代理制度などについて意見交換が行われ、実りの多いシンポジウムとなった。

2018.4.28 伊藤 由子(宮城県加美町議会議員)

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 ▲3カ国のスピーチの後、会場からの質問に答える韓国のキム参事官。逐次通訳のため時間がかかり、さあこれからというところで終わった(4月20日、東京ボランティア・市民活動センター。撮影富山達夫)

国際シンポ「選挙を変えれば暮らしが変わる」序
国際シンポ「選挙を変えれば暮らしが変わる」ノルウェー
国際シンポ「選挙を変えれば暮らしが変わる」韓国
国際シンポ「選挙を変えれば暮らしが変わる」ニュージーランド
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by bekokuma321 | 2018-04-30 12:45 | その他