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4月20日に開かれた「選挙を変えれば暮らしが変わる ♪モノトーン議会からオーケストラ議会へ♫」の講演録2です。この前段は講演録1をどうぞ。

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国際シンポ「選挙を変えれば暮らしが変わる」講演録1
国際シンポ「選挙を変えれば暮らしが変わる」報道2
国際シンポ「選挙を変えれば暮らしが変わる」報道
国際シンポ「選挙を変えれば暮らしが変わる」宣言
国際シンポ「選挙を変えれば暮らしが変わる」に参加して④(ふじみつこ)
国際シンポ「選挙を変えれば暮らしが変わる」に参加して③ (松田典子)
国際シンポ「選挙を変えれば暮らしが変わる」に参加して②(中山あみ)
国際シンポ「選挙を変えれば暮らしが変わる」に参加して① (伊藤由子)
国際シンポ「選挙を変えれば暮らしが変わる」韓国
国際シンポ「選挙を変えれば暮らしが変わる」ニュージーランド
国際シンポ「選挙を変えれば暮らしが変わる」ノルウェー
国際シンポ「選挙を変えれば暮らしが変わる」序
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by bekokuma321 | 2018-06-01 11:31 | その他

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  ▲「候補者男女均等法」の成立を受けて全国フェミニスト議員連盟が出した宣言

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▲2018年5月16日、国会前で喜ぶ全国フェミニスト議員連盟。同連盟は1992年以来、クオータ制をめざして政党や世論に働きかけてきた。「候補者均等法」はクオータ制を退けたものの前進への小さな一歩となった(写真提供:伊藤正子)

祝!「政治分野における男女共同参画法」成立
参院内閣委員会 政治分野における男女共同参画推進法案採決
2018年5月15日
(Youtube)
国際シンポ「選挙を変えれば暮らしが変わる」宣言
国際シンポ「選挙を変えれば暮らしが変わる」序
「政治分野における男女共同参画推進法案」可決 (衆議院の可決)
女性議員増法案、成立ならず
6月15日「女性議員増やそう法案を成立させよう集会」へ
推進法成立を求める国会議事堂前マーチ
政界への女性進出を促す法案、国会へ
地方議会に女性議員を (NHKニュース2017.4.15)
意見書あいつぐ「増やせ女性議員、なくせ女性ゼロ議会」
底なしの政治腐敗と女性議員
案内:4月15日「なくそう!女性ゼロ議会@群馬」
来年こそ「政界への女性推進法」を
女性議員増めざして制度改善を (全国フェミニスト議員連盟による「要望書」)
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by bekokuma321 | 2018-05-20 08:50 | その他

4月20日の国際シンポジウム「選挙を変えれば暮らしが変わる ♪モノトーン議会からオーケストラ議会へ♫」が、「I 女のしんぶん」に報道された。

代表的比例代表の国ノルウェーは、法でクオータ制は規制されていないが、政党の多くがクオータ制を導入している。ニュージーランドは世界初の女性参政権獲得国だが、比例代表併用制に変わって女性議員が増えた。韓国は、日本と同じ小選挙区比例代表並立制だが、比例区にクオータ制を強制してから女性議員が増え、政治文化が変わった…など。さあ、どうする日本の政治!

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 ▲「I 女のしんぶん」2018.5.10

国際シンポ「選挙を変えれば暮らしが変わる」宣言
国際シンポ「選挙を変えれば暮らしが変わる」に参加して④
国際シンポ「選挙を変えれば暮らしが変わる」に参加して③
国際シンポ「選挙を変えれば暮らしが変わる」に参加して②
国際シンポ「選挙を変えれば暮らしが変わる」に参加して①
国際シンポ「選挙を変えれば暮らしが変わる」韓国
国際シンポ「選挙を変えれば暮らしが変わる」ニュージーランド
国際シンポ「選挙を変えれば暮らしが変わる」ノルウェー
国際シンポ「選挙を変えれば暮らしが変わる」序

【上の記事で、中村ひろ子記者が冒頭にあげているポスターは「叫ぶ芸術--ポスターに見る世界の女たち」のWebサイトで見ることができる】
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by bekokuma321 | 2018-05-11 21:06 | その他

「選挙を変えれば暮らしが変わる」という国際シンポジウムに参加してきました。

ノルウェー、ニュージーランド、韓国の大使館の方がいらして、選挙システムについてのお話が聞けました。3カ国の驚くばかりの女性の参加率に、本当に日本はどれだけ遅れているんだろうと思いました。

政府は、女性に輝け、とか言いながら、政権の中心いる男性達の女性蔑視が毎日のようにニュースになる日本です。財務省の麻生大臣は、次官のセクハラに対して「(セクハラだと女性記者が騒ぐなら)番記者を男に変えれば済む話だろ?」となどと言ったことが報道されています。この麻生大臣は、「婦人に参政権を与えたのが最大の失敗だった」と言ったこともあるそうです。

このシンポジウムで、首相をはじめ大臣の半分が女性のノルウェーも政党にはクオータ制が強制されていないこと、ニュージーランドも法律で政党にクオータ制を要求していないと知りました。

ニュージーランドは、20年ほど前に小選挙制から比例中心の選挙に変えて女性議員が増えたそうです。いま女性議員は38%、首相、総督や最高裁判所長官まで女性だと言うのです。国会にすら女性議員が赤ちゃんを連れて参加しているそうです。

市議会に赤ちゃんと一緒に参加した緒方ゆうかさんも、熊本からいらしていて、「どのように困難を突破したのですか?」と講師に質問していました。ノルウェーの講師が「常識が早く浸透すると良いですね」と言うような答えを言われていて、「そうだよ日本は常識がないんだよ」と心の中で叫びました。

とにかく、今の日本では、女性や若い人やお金のない人は、政治に参加と言っても投票だけです。立候補するハードルは、世界では考えられないほど高く、投票率はあまりに低い。しかも、それを当たり前と思っている人が多すぎると感じます。

中山 あみ(サバイバー)

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▲左から、仙波亜美、トム・クナップスクーグ、テサ・バスティーグ、ロイド久美子、キム・デ・イル、オ・ヨンテ、城倉啓、伊藤正子(敬称略。4月20日、東京ボランティア・市民活動センター。撮影富山達夫)

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▲「首相も総督も最高裁長官も3人すべて女性です。首相は6カ月の育休をとります」と写真を見せるテサ・バスティーグNZ大使館一等書記官(最右)(4月20日、東京ボランティア・市民活動センター。撮影富山達夫)

国際シンポ「選挙を変えれば暮らしが変わる」に参加して①
国際シンポ「選挙を変えれば暮らしが変わる」序
国際シンポ「選挙を変えれば暮らしが変わる」ノルウェー
国際シンポ「選挙を変えれば暮らしが変わる」韓国
国際シンポ「選挙を変えれば暮らしが変わる」ニュージーランド
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by bekokuma321 | 2018-05-03 11:23 | その他

4月20日、東京で「選挙を変えれば暮らしが変わる ♪モノトーン議会からオーケストラ議会へ♫」が開かれた。

ノルウェー、ニュージーランド、韓国の代表たちは、自国の選挙制度と女性の進出などについて熱っぽく語った。スピーチ内容を要約して、国ごとに紹介する。

■韓国「クオータ制とその実態を選挙制度から見て」
(講師:キム・デ・イル参事官兼選挙官、通訳:オ・ヨンテ在外選挙担当官)

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韓国にクオータ制が導入されて18年目になる。法改正された2000年の国会議論に私(キム選挙官)は立ち会うことができた。

女性団体やフェミニズムに賛同する男性たちは、男性より多い女性の人口に応じた代表すなわち女性議員は少なすぎるということに注目した。

儒教文化の国であり、保守系政治グループ政権だったので、女性団体は、政党の自主性に任せるだけでなく、法制化が必要だと運動していった。大別して、公職選挙法と政治資金法の2つが改正された。

国政選挙の比例区において、政党の候補者名簿の50%しかも奇数に、女性を入れることが義務化された。違反した政党の名簿は受け付けられない。一方、小選挙区においては、全公認の30%を女性にせよと政党に努力義務が課された。

地方選挙にもクオータ制があり、国会議員の選挙区を1単位として、そこに女性候補1名以上を政党は公認しなければならない。違反すると無効だが、政党が公認しても女性が受けない場合は適用されない。

政治資金も改正された。女性を一定割合公認した政党には国庫から補助金が出ることになった。加えて、政党への国庫経常補助金の10%を女性政治家育成発展のために使う、とされた。

結果だが、比例枠へクオータ制を導入した2000年当時は大きな変化はなく、違反した政党の候補者名簿は無効とする罰則ができてはじめて女性の割合が上がった。地方選挙は、2002年、女性はクオータ制をしいた都道府県にあたる選挙で増えたものの、市区町村にあたる選挙では増えなかった。後、クオータ制が基礎自治体にも適用されて、15.1%に増えた。

女性のクオータ制導入による変化は多い。
①女性代表数が増え、女性関連の法制度や法改正が増加するなどの質的変化 ②女性議員の専門性に対する評価の変化 ③女性議員の超党派的とりくみ ④議会の政治文化の変化 ⑤女性高官が増えるなど政府の変化 ⑥国民の投票行動の変化

「まず制度を変えてみよう!」とクオータ制を導入して18年目、女性は、国会で17%、地方議会で25%になった。

今後は、国政選挙の小選挙区において女性30%以上を強制に変えること、比例枠の定数を増やすことが必要だ。地方選挙でも選挙区の30%を女性にすることを強制にすべきだ。

【写真は韓国大使館のキム・デ・イル参事官兼選挙官。撮影富山達夫】

(全国フェミニスト議員連盟と選挙改革フォーラムの共催)

国際シンポ「選挙を変えれば暮らしが変わる」序
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韓国総選挙 女性15.7%に
国際女性デー「クオータ制シンポジウム」
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by bekokuma321 | 2018-04-27 13:53 | アジア・アフリカ

加計・森友改ざん事件、自衛隊の日報隠ぺい事件、財務次官のセクハラ事件…など問題が噴出する国会。この場に、女性はどの程度進出しているだろう。

国際比較に使われる衆院に、女性はわずか1割しかいない。一方、北欧ノルウェーは4割を超え、ニュージーランドは約4割、おとなりの韓国は2割に届こうとしている。

代表的な比例代表制選挙の国ノルウェーは、100年間、国会も地方議会も比例代表制である。

ニュージーランドは、1996年、国民投票で小選挙区制から比例代表併用制に変えた。

韓国は、日本と同じ小選挙区比例代表並立制だが、違うのは比例枠にクオータ制を強制していることだ。

4月20日、東京で、3カ国の大使館員が、選挙制度と女性議員増の関係についてわかりやすく報告した。そのスピーチを国ごとに要約して紹介する。要約は、それぞれのリンク先をクリックしてどうぞ。

1 ノルウェー「世界で最も幸せな国の選挙制度」 
 講師:トム・クナップスクーグ(ノルウェー王国大使館参事官)
 通訳:仙波亜美(同広報担当官)

2 ニュージーランド「比例代表併用制導入で変わったニュージーランドの政治」  
  講師:テサ・バースティーグ(ニュージーランド大使館一等書記官)
  通訳:ロイド久美子(同 Policy Adviser)

3  韓国「クオータ制とその実態を選挙制度から見て」  
  講師:キム・デ・イル(大韓民国大使館参事官兼選挙官)
  通訳:オ・ヨンテ(同在外選挙担当官)

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 ▲左からノルウェーの仙波広報担当官、同クナップスクーグ参事官、ニュージーランドのバースティーグ一等書記官、同ロイドpolicy adviser、韓国のキム参事官兼選挙官、同オ選挙担当官。(2018.4.20 東京ボランティア市民活動センター、撮影富山達夫) 

(国際シンポジウムは全国フェミニスト議員連盟選挙改革フォーラムの共催で企画運営された)

比例代表制は男女格差を縮める(世界経済フォーラム2017)
小選挙区制は女性の声を捨て去る
比例代表制は女性や弱者が当選しやすい
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by bekokuma321 | 2018-04-27 11:28 | ノルウェー

c0166264_2122414.jpgイタリアで、3月4日総選挙があった。反EUのポピュリズム政党「五つ星運動」が躍進したらしい。さて、女性議員は増えたのだろうか。

The Localによると、下院630人のうち女性議員は225人。史上最高の35.71%となった。

昨年、選挙法が変わっただけでなく、政党候補者リストの上部に女性40%のクオータ制を入れさせた結果だろうか。

イタリアは、単純な比例代表制だった。しかし、比例代表制での小政党乱立をさけて「政治的安定性」を得るためとかで、下院では、40%以上の得票の政党に過半数の議席を与えていた。いわゆる「ボーナス制」といわれるものだ。

それが今年から、議席の3分の2を比例代表制、3分の1を小選挙区に変えた。同時に「ボーナス制」も撤廃された。


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by bekokuma321 | 2018-03-29 21:29 | ヨーロッパ

『ノルウェーを変えた髭のノラ』(三井マリ子著、明石書店)を読みました。

ヨーロッパは、昔から女性にも人権があるものだと思っていましたら、なんとノルウェーでも30年前は今の日本と大差なかったと言うことを、この本で初めて知りました。現在の北欧の女性の活躍を見聞きして、女性が人権を得たのはごく最近だなんて思えなかったので、衝撃でした。

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では、なんで、北欧と日本で、これほどまでに大差がついてしまったのでしょう。女性を取り巻く環境の違いを強く感じる一冊でした。

クオータ制という言葉を、私が知ったのは、ここ数年前です。ところが、ノルウェーでも、3、40年ごろ前までは、女性議員が非常少なかったので、クオータ制を入れるように政党内で頑張って、そしてクオータ制を入れたら、それを使って、つまり、女性たちが力ずくで、変えていったことがわかりました。自然に女性が議会に増えるのを待っていたのではなかったのです。その先頭に立った女性は、ベリット・オースさんです。

そもそも日本の女性議員数は、人口比にして、あまりに少なすぎます。少なすぎるゆえ、お飾りのような女性議員や、権力者に媚びるような女性議員しか目立たないのではないかと思います。

『ノルウェーを変えた髭のノラ』によると、19世紀にはノルウェー女性にも参政権がなかったそうです。女性に参政権のない理由に、ノルウェーでも「公的な場で行動する女性は売春婦と同じだ」などという馬鹿らしいことを言っていたというのです。

私がこの本を読んで思うのは、安倍首相の言う「女性も輝く、云々」は的外れだということです。北欧のように、女性たちが、子どもを育てながらフルタイムで仕事を続けられる状況になってはじめて「女性も輝く」という言葉が出てくると思うのです。

首相は、まずパートで安い時給できつい仕事をさせられている女性たちの労働条件を改正せよ、と言いたいです。

この本には、2008年(割と最近ですよね)に、ノルウェーでは会社の取り締り役に女性を4割入れなくてはいけなくなったことが紹介されています。ノルウェーでは、この取締役会は、社長を首にすることも出来るそうなので、そこに女性4割ですから、凄い事です。

ノルウェーでも日本と同じように、女性を侮辱した時代が長く続いていたのですが、ノルウェーの素晴らしさは、女性が、人として人権を勝ち取ろうとしてきた強さだと私はこの本を読んで感じました。

もう一つ感動した点は、日本とは全く違う選挙制度でした。日本は、選挙に出るとお金がかかると言われていますが、「ノルウェーは個人が1円も負担することはない」と書いてあり、本当に驚愕でした。女性や貧乏な人は選挙に出るなといわんばかりの日本の選挙とは大きく違う所です。

選挙が近づくと、テレビによる政治討論会もとても多いそうです。選挙期間中、日本は候補者同士の政治討論が禁止されています。議論もせずに選挙前は良い事だけ言って、当選したらさっさと態度を変える。あまりに長くこうしたことが続いて、日本ではみなそんなものだとあきらめているのです。

この本を、私の知人、特に政治にそれほど関心の無い人たちにすすめたいと思います。

中山 あみ(サバイバー)


『ノルウェーを変えた髭のノラ』を読んで(星川まり)
ノラの国の130年後: 書評『ノルウェーを変えた髭のノラ』(榊原裕美)
新潟日報「ノルウェー政界の男女平等:クオータ制が後押し」
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by bekokuma321 | 2018-03-10 18:24 | ノルウェー

c0166264_15223861.jpg女性議員を増やすための戦略、「クオータ制」。三井マリ子さんが80年代に日本に紹介した制度だ。男女平等で世界のトップを走るノルウェーで実行されていた。

その「クオータ制」を、ノルウェーで初めて(ということは世界で初めてだろう)政党の綱領に取り入れたのがベリット・オースさんだ。それを知っている人はどれだけいるだろうか。

ベリット・オースさんがクオータ制の母であることを知ったのは『男を消せ!』(三井マリ子著、毎日新聞社)を読んだからだ。本のタイトルに胸がすく思いがしたことを今でも覚えている。同書によると、ベリット・オースさんは、女性運動家であり、地方議員・国会議員を歴任した。新党民主社会党を設立して初代党首になった。

新党をたちあげるとき、彼女が挙げた条件が「党内の決定機関は全て男女半々が理想だが、少なくとも40%を女性にすること」だった。これぞまさにクオータ、ノルウェーの政党がクオータ制を採用した歴史的瞬間だった。時は1973年、「国際婦人年」の2年前で、日本ではまだクオータのクの字もなかったころだ。

ベリット・オースさんがなぜクオータ制を主張したか。その理由はとてもわかりやすい。

「私は長年のフェミニスト運動から、男性支配構造の歴史を誰よりもよく知っていました。大勢の男性集団に女が一人ポツンと入っても、男女同権を主張するのはきわめて難しい。ある程度女の数がいなければ、のけ者にされるか、笑いものになるか、特別視されるだけなのです」(『男を消せ!』p133-p134)

c0166264_15303629.jpgこのベリット・オースさんの所蔵するノルウェー女性運動のポスターが、2018年新年号の『I 女のしんぶん』にカラーで掲載された。『I 女のしんぶん』ウェブ上でも見られるようになっている。

「叫ぶ芸術:ポスターに見る世界の女たち」というサイトで、ベリット・オースさんのポスターには「平和 女性解放 連帯」というタイトルがついている。

何かを訴えているかのようなアフリカ女性の眼差しが印象的だ。

私は、ベリット・オースさんを三井さんから紹介されて、「こうち男女共同参画センター・ソーレ」にお招きして講演会を開いた。2003年5月だった。定員300人の大会議室いっぱいの聴衆が「支配者の5つの抑圧テクニック」(注)に聞きほれた。

講演の後、「男性支配による女性の『抑圧のメカニズム』ということを知り、モヤモヤしていた霧が晴れた気がした」「自分に自信が持てなかったのは、自信を持てないように仕向けられていたんだということがわかった」などの感想が寄せられた。ベリット・オースさんの講演が、高知の女性たちの自信回復につながってゆくように思えて、準備の苦労が吹き飛んだ。

その晩、ベリット・オースさんは、土佐藩武家屋敷跡の三翠園ホテルに宿泊した。翌日、私は日曜市を案内した。楽しそうに歩き回った彼女は、木彫りの馬の前に立ち止まった。その馬を買って、ノルウェーに郵送した。何年か後、三井さんが彼女の私邸を訪問したら、書斎の棚の真ん中に飾ってあったという。

木村 昭子(全国フェミニスト議員連盟世話人、ポレール役員)


●連載● クオータ制は平等社会への一里塚 第2回

【注】ベリット・オース「5つの抑圧テクニックThe Five master suppression techniques」は、『ノルウェーを変えた髭のノラ』(三井著、明石書店)p88~p99で読むことができる。彼女がこの「5つの抑圧テクニック」を世に出してから何十年か経った今、#MeTooによって「5つの抑圧テクニック」があらためて注目されている。

[2018.2.4更新]
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by bekokuma321 | 2018-02-01 15:40 | ノルウェー

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1月5日、朝日新聞は「クオータ制」をわかりやすく解説していた。題して「(いちからわかる!)日弁連も始める『クオータ制』って?」

昨年12月8日の日弁連臨時総会で決まった副会長のうち2人は女性にするという「クオータ制」記事(河原理子記者)のフォローアップだ。

これを機に、世界の国々に影響を与えてきた「クオータ制」の産みの母ベリット・オースに心から敬意を表したい。ベリット・オースは、オスロ大学名誉教授。左派社会党初代党首、アスケル市副市長、市議会議員、国会議員を歴任した、卓越した指導者だ。2003年、来日して、大阪府豊中市男女共同参画推進センター「すてっぷ」や、名古屋市、高知市、武生市で講演をしたこともある。

1980年代、私はノルウェーでクオータ制を初めて知った。「これぞ女性を政界に増やす秘策」とひざをたたいた。日本でも、と翻訳・紹介し、何十もの記事を書き、講演しまくった。何年間かで日本でも導入しようと…。今思えばなんと無謀だったことか。赤面してしまう。

「クオータ制」という日本語に決めるまでは悩んだ。ノルウェー語ではKvote。英語にするとQuota。日本語では「割り当て」だが、どうもしっくりこない。発音をカタカナして紹介したほうがよさそうだ。でも、中学英語にあるクオーター(4分の1)と間違えやすい。Quotaだけでなく、Quota systemとセットで訳したほうがいいのでは。発音をカタカナにするとクオウタか、クウォータか、クォータか。ノルウェー王国大使館広報官の方々と、ああでもない、こうでもないと、頭をひねった。

あれから30年。ようやく日本でも普通に「クオータ制」が話題に上るようになった。

ベリット・オースは、1973年、民主社会党(現在の左派社会党の前身)党首だったとき、自党にクオータ制を導入した。選挙の候補者の半数を女性にしたのだ。「50%クオータ」だった。クオータ制を政策決定に女性を増やす策として使ったのは、これが世界初のことだった。

ノルウェーでも、クオータ制の道は平たんではなかった。その歴史は、『ノルウェーを変えた髭のノラ:男女平等社会はこうしてできた』(明石書店)に詳しい。あらましは●連載● クオータ制は平等社会への一里塚 第2回でも読める。

彼女の実践した政界におけるクオータ制は、男性の育児参加や、教育界、経済界に広がり、さらに国連やEU諸国に波及していった。関心のある方は、右の「タグ欄」から「クオータ制」をクリックしてどうぞ。

【写真:90歳近くになっても女性解放の炎を絶やさないベリット・オース。ノルウェーのアスケル市自宅にて】
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by bekokuma321 | 2018-01-07 22:11 | ノルウェー