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フィンランドの国政選挙で、過去最高の92人の女性が当選した。全200議席の46%。


北欧5カ国は平等・福祉で世界の覇者だ。バロメーターのひとつ、国会議員に占める女性の割合は、IPUによると、スウェーデン47.3%、ノルウェー40.8%、アイスラン38.1%、デンマーク37.4%。


今回、フィンランドは、北欧諸国中スウェーデンに次いで第2位となった。


政党別では、中道左派の社会民主党が40人当選して、第1党。この社会民主党の候補者リストのトップに登載された党首が首相となって、連立政権を組閣する予定だ。


一方、社会民主党と異なったイデオロギーを持つ極右フィン人党は、39人が当選した。社会民主党との獲得票の差はわずか02ポイント。その僅差は1人の差となって表れて、社会民主党が第1党、フィン党が第2党となった。まるで、オリンピック競技のように正確だ。


比例代表制選挙は、政党ごとの得票率で、その政党の当選者数が決まるので、有権者の意思がほぼ正確に議席に反映するのである。


男女比はこうだ。各選挙区の政党内で候補者リストの話し合いが行われる→クオータ制内規によって女性は40%以上とされ、リストの登載順が決まる→選挙区の候補者リストが決まったら、政党ごとの決定機関で最終決定される→選挙区の選挙管理委員会にリストを提出する→選挙になると、有権者は政党の候補者リストを見て気に入った政党に投票する→政党ごとに候補者の上から当選するので女性は例外を除きほぼ5~4割となる


前回2015年のフィンランド総選挙では、国会議員200人に2146人が立候補して、そのうち女性は845人、全候補者の39.4%を占めた。結果は、女性83人が当選し、全体の41.5 %だった。おそらく、女性を候補者リストの上位に登載した政党があり、女性当選者の割合は、候補者割合より多くなったのであろう。


今、日本列島は、候補者11人が1票の獲得に死に物狂いの選挙運動を繰り広げている。小選挙区制型の選挙は、新人女性やハンディをかかえた人には過酷きわまりない、と思う。

【写真はフィンランドの「男女半々議会にしよう」というポスター。フィンランド語の意味は「叫ぶ芸術」第30回リップスティックで男女平等





by bekokuma321 | 2019-04-16 11:04 | 北欧

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国際女性デーを祝って、35日、IPUは男女平等の議会に向けて記者発表をした。要約する。


国会に女性議員を増やすため、世界130カ国以上の国々がクオータ制を採用している。とりわけ、ラテンアメリカにおいて1990年代30%クオータ制を採用した国々の多くは、政党の選挙候補者を男女半々に改正した。その結果、国会の女性率は、コスタリカ45.6%(世界8位)、 メキシコ48.2%(世界4位)である。両国の国会は、男女半々に近づく勢いだ。


さらに、女性議員増には、選挙制度の影響が強いことが、あらためて強調されている。比例代表制選挙、または比例代表制が加味された混合型選挙のほうが、小選挙区制選挙より、女性議員率が明らかに高い。


さてと、日本の選挙は混合型だ。では、なぜ、日本は世界165番目などと目もあてられないほど低ランクに位置しているのか。


理由は、日本は混合型とされるものの、ドイツニュージーランドに代表されるような小選挙区比例代表併用制ではないからだ。日本の選挙は、小選挙区比例代表並立制である。併用制(ドイツ、NZなど)と並立制(日本)は、根本的に違う。併用制の基本は比例代表制。並立制の基本は小選挙区制である。つまり、日本は、小選挙区制に比例代表制がおできみたいにくっついているようなものなのである。



女性議員増「比例代表制&多数定数選挙区で」

選挙制度は政治を根本から変えた(ニュージーランド)





by bekokuma321 | 2019-03-06 23:16 | ヨーロッパ


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1218日、ダボス会議で知られる「世界経済フォーラムWEF」は、「男女格差ランキング2018」を発表した。世界149か国中、日本は110位。右の表は、1位アイスランド、2位ノルウェー・・・と149か国がならんでいて、赤マーカーが日本だ。


男女格差ランキングは、経済、政治、教育、健康の4フィールドで男女平等を指数化して決める。日本110位は、経済117位、政治125位、教育65位、健康41位の平均だ。政治分野の男女格差が最も大きい。その調査項目は、閣僚・国会における女性率と、女性首相が何年間いたか、の3つで、そこから125位とたたきだされた(朝日新聞2018.12.19)。


WEFの原典 にあたってみた。


政治分野の主な内容に「クオータ制」があがっていておもしろい。訳はFEM-NEWS。


●女性参政権を得て何年か  

●女性の首相は何人誕生したか

●国政選挙にクオータ制をとっているか  

●地方議会選挙にクオータ制をとっているか

●政党が自主的にクオータ制をとっているか

●国会上院における女性議員率


クオータ制(Quota system)は、選挙の候補者を決めるとき、一方の性に偏らないように少なくとも女性40%などと決める制度だ。暫定的特別措置のひとつで、世界の国々の半数が何らかのクオータ制をとる(IDEA)。


当然ながら上位5か国――1位アイスランド、2位ノルウェー、3位スウェーデン、4位フィンランド、5位ニカラグアーーは、何らかのクオータ制をとる。一方、日本は、国政、地方議会、政党もクオータ制を採用していない。朝日新聞は、このクオータ制について、1位のアイスランドを例に、こう書く。


90年代に複数の政党がクオータ(割り当て)制を採用するなどして増え、45割を占めるまでになった」


しかし、朝日は、アイスランドをはじめ上位5か国とも、比例代表制選挙中心の選挙だということに触れていない。比例代表制を論ぜずして、クオータ制をいうのは、土台がないのに家を建てようとしているに等しい、と思う。


なぜならクオータ制は、比例代表制でこそ生きる。比例代表では、有権者は政党に1票を入れる。政党の獲得票に比例して、その政党から何人議員を出せるかが決まる。例えば3人とすると、政党が決めた「候補者名簿(リスト)」の上から順に3人が当選する。


リストは、選挙前に選挙区ごとに開かれる政党の会議で、話し合って決められて、選管に出される。その政党の会議で、クオータ制の威力が発揮される。2位のノルウェーの多くの政党は、70~80年代からクオータ制をとっているが、現在、リストはほぼ男女交互に並ぶ。1番が女性なら2番は男性・・・。


一方、日本の小選挙区制(大選挙区制も含む)はどうか。候補者は、選挙区ごとに、個々人が手をあげて決まるのがほとんどだ。先に手をあげるのは、現役議員、議員だった親類縁者を持つ人、国会議員の秘書・・・そこにクオータ制の出る幕はほとんどない。


地方議会選挙もそうだが、選挙区から1人しか当選しない衆院選は、なおのことクオータ制を入れるのは絶望的だ。比例区があるではないかと思う人がいるかもしれない。だが、例外を除いて比例候補は小選挙区候補なのだから、日本の比例代表制は、小選挙区制のおできみたいなもので、比例代表制のよさが出ない。


そうは言っても日本で比例代表制選挙にすぐ変わるとは思えない。現制度の下で、一人でも多くの女性議員を誕生させなくてはならない。「候補者男女均等法」施行後初の統一選挙が来春やってくる。とにかく候補者に女性が増えなくては話にならない。


女たちよ、全国で選挙に打って出よう!


そして、各地で候補者調整が行われている今こそ、政党や政治団体に、以下のような提案をしたい。


●政党や政治団体は、「女性ゼロ議会」をなくすことを目標にかかげ、そのために女性候補のいないすべての自治体に、少なくとも一人、女性候補を擁立すること


●政党や政治団体は、引退議員や亡くなった議員がいる選挙区には、その自治体の議会の半数が女性議員になるまで、その議員のあとに女性候補を擁立すること


●当選には相手候補に1票でも差をつけなくてはならず、現役と同じような基盤(年齢、住所、職業、同窓会、PTA活動など)を持つ人を敬遠しがちだが、立候補を希望する女性がいたら、政党や政治団体は、同じような基盤の人でも擁立すること


●現職女性議員がいて、その立候補が予定されている選挙区の場合、女性候補が増えると、「女性同士の争い」と否定的評価をされがちだ。しかし、男性同士の争いは当たり前なのだから、矛盾する。政党や政治団体は、選挙区によっては複数の女性候補を擁立をしよう


●選挙区の議員定数が1人の場合は、女性の当選を、複数定数の場合は、複数女性の当選をめざすこと


日本を含む東南アジア諸国が男女平等になるには、今後171年かかるそうだ(WEF)。だが、このままの選挙制を続けるなら、日本の女性が議会の半分を占めるには、もっとかかるだろう。いや、女性だけではない。非正規労働者、心身障がい者、アイヌ民族など、社会的弱者を政策決定に増やすには、小選挙区制では絶望的だと思う。小選挙区制をやめて、比例代表制にすることを真剣に考えよう!



30代女性首相を輩出したニュージーランドのシステム

比例代表制は男女格差を縮める(世界経済フォーラム2017)

死に票2661万票(2017衆院選)

絶望の小選挙区制選挙(2017衆院選)

女性議員増「比例代表制&多数定数選挙区で」

選挙制度は政治を根本から変えた(ニュージーランド)

比例代表制は女性や弱者が当選しやすい

国際シンポ「選挙を変えれば暮らしが変わる」

フランス議会は男女半々(パリテ)へ-イヴェット・ルーディさんに聞く-


【2018.12.23 更新】



by bekokuma321 | 2018-12-22 18:55 | 北欧

ノルウェーの夏。輝く太陽のもとイベントが続く。とりわけ、野外音楽祭の多いこと。全国津々浦々、大勢の老若男女が酔いしれる。

今夏、ノルウェー訪問のかなわなかった私は、ノルウェーから届くニュースを楽しんだ。そのなかに「音楽祭にジェンダー・クオータを」という見出しを見つけた。ジェンダー・クオータはノルウェー語でkjønnskvotere。日本のNHKにあたるNRKの記事だった。

クオータ制は、政界や経済界などに女性を進出しやすくするために考え出された。ノルウェーの政党は、70年代から自主的に導入した。男女平等法で「公的委員会等の構成員の40%を一方の性に」と定めたのは、80年代だ。90年代にはいると、家事育児の父親参加を促すためのパパ・クオータが始まった。2000年代には、企業の取締役の少なくとも40%を女性にする法律ができた。

音楽祭のクオータ制とは何だろう。記事を読んでみよう。

「新しい年に新しいスコア」。だが、変わらないのは「ノルウェーの音楽祭のアーテストのほとんどは男性である」という現実だと書く。

記事のポイントは、その男性偏重の音楽界を変えようとしている2人の女性の主張だ。ヘイリー・シーHaley Sheaカヤ・グヌフシェンKaja Gunnufsen。なぜ彼女たちは変えたいと考えているのか、どう変えたらいいのか。NRKはまとめている。

「でも、みんな音楽祭で楽しい時をすごしているんだから、なんでジェンダーなの?」

ヘイリー・シーは答える。

「ジェンダー・クオータは大切です。なぜなら聴衆は女性と男性で構成されています。音楽を通して表現される物語は両方の性を代表することが重要です。女性から女性にだけでもなく、女性から男性にも。女性は男性と異なった視点を持ち、男性とは異なった表現をします。音楽祭はそうした多様性を必要としています」

カヤ・グヌフシェンは、今夏、ロフォーテン諸島のヘニングスヴァ―ルで行われた夏祭Trevarefestに出演した。

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「男性が20人で女性は1人でした。とても驚きました。ポップありロックありの音楽祭でした。そこに女性のア―ティストを探せないはずはありません。意識的に女性を出さなかったとは思えませんが、女性を増やそうという意識がなかったのでは」


さらに続けて

「フェミニストとして、クオータ制に疑問を持っていましたが、変革の時にはクオータ制が必要だという結論に達しました」

2人は、音楽祭に女性を増やすには、「バンドで演奏したい女性の力をつけること」「主催者にジェンダー平等の確信を持ってもらうこと」の2つが必要だと言う。

2人は、そのための組織AKKSを立ち上げた。なんという実行力。「AKKSはジェンダーによるバランスとジェンダーの平等を進めて行く理想的な団体だ」。ヘイリー・シーはAKKSの代表をつとめ、カヤ・グヌフシェンは主任教員。女性だけの学校らしい。

「男の子を差別しているのではありません。男の子はバスやドラムを演奏し、女の子は歌をうたったりピアノを弾くというジェンダーによるお決まりコースをさけるための場を創ったのです。AKKSは、バンドを演奏する女の子をより見つけやすくし、バンドをする女の子によりやる気を起こさせます。数年たったら、音楽生活における男性優位を変えていくでしょう」

NRKは、2人の考えを補強するように、人気ロックシンガー、ソンドレ・ユスタSondre Justadから、こんな言葉を引き出している。

「悲しい現実に驚いてはいません。社会を反映しているのです。僕たちは、ジェンダー平等の目標に達していません。音楽界には、この分野ですべきことが多い。僕たちは、前に進むべきですし、このことを真剣にとらえなければなりません。5050というクオータ制がいいとは思いませんが、音楽業界の男性は、女性を前に出す特別の責任を持っていると思います。意識の問題です」

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▲ノルウェーの山間で催された夏祭


Musikkfestivalenebør kjønnskvotere
ついに映画産業にクオータ制
●連載● クオータ制は平等社会への一里塚 第2

ノルウェーの大学、クオータ制再び提案

大学のクオータ制

ノルウェー地方議会改革論争ヒートアップ

人気歌手が語る音楽界のジェンダー














by bekokuma321 | 2018-09-01 16:35 | ノルウェー

ドキュメンタリー映画「コスタリカの奇跡」を見た。

1948年に軍隊を廃止した中南米の小国コスタリカ。「兵士よりも教師を」と、軍事予算を社会福祉教育予算に回す道を選んだ。教育や医療は、北欧諸国と同様、無料だ。これこそ平等の基本のキだ。

画面には、平和への歴史をつくった大統領たちに加えて、教育や医療現場における女性たちの生き生きした言動が映し出される。コスタリカは平和だけでなく、平等への道を選んできたことがよくわかる。

現にコスタリカでは、女性議員は、国会の57議席中26議席、45.6%にのぼる。IPUの最新統計によると、世界第7位である。恥ずかしながら日本は世界第158位だ。

マッチョのラテン国家を男女平等に近い国に押し上げてきた要因は何だろう。

政治に関していえば、選挙制度が北欧諸国のような比例代表制であることに注目すべきだ。政党は、選挙の際、前もって候補者名簿(リスト)を決めて選管に提出する。政党は、候補者リストを作成する段階で40%のクオータ制をとるよう、法によって規制されている。選挙区は、これまた北欧と同様、複数定数制だ。コスタリカでは、1選挙区から4~19人だという。有権者は候補者ではなく政党を選ぶ。結果、どの政党からも女性が一定程度選ばれることになり、結果として女性率40%を超えることになる。

IDEAは、コスタリカの選挙に関して最新情報をまとめている。和訳して紹介する。

【2009年の法改正によって、国会は女性率を50%にすること、候補者リストの順番を厳格にすることが規定されて、2014年の国会議員選挙から施行された。

選挙法は、ジェンダーによるクオータ制に加えて、政党の内規は党内において男女平等の推進のための条項を規定しなければならないとしている。

1998年の選挙において、40%クオータ制が施行されたものの、選挙管理委員会は、それを満たさない政党の候補者リストを拒否せず受け付けた。それに対して数多くの団体から批判が起こった。

そこで、選挙最高裁判所は、1999年、クオータ法の解釈について次のような判決を下した。
1)候補者リストは、一方の性を少なくとも40%含める
2)候補者リストは、当選圏に少なくとも女性を40%含める
3)議席数は、前回の選挙における選挙区の政党得票数に従う】


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メキシコは正真正銘の候補者男女同数
by bekokuma321 | 2018-08-13 11:12 | 中南米

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  ▲「候補者男女均等法」の成立を受けて全国フェミニスト議員連盟が出した宣言

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▲2018年5月16日、国会前で喜ぶ全国フェミニスト議員連盟。同連盟は1992年以来、クオータ制をめざして政党や世論に働きかけてきた。「候補者均等法」はクオータ制を退けたものの前進への小さな一歩となった(写真提供:伊藤正子)

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祝!「政治分野における男女共同参画法」成立
参院内閣委員会 政治分野における男女共同参画推進法案採決
2018年5月15日
(Youtube)
国際シンポ「選挙を変えれば暮らしが変わる」宣言
国際シンポ「選挙を変えれば暮らしが変わる」序
「政治分野における男女共同参画推進法案」可決 (衆議院の可決)
女性議員増法案、成立ならず
6月15日「女性議員増やそう法案を成立させよう集会」へ
推進法成立を求める国会議事堂前マーチ
政界への女性進出を促す法案、国会へ
地方議会に女性議員を (NHKニュース2017.4.15)
意見書あいつぐ「増やせ女性議員、なくせ女性ゼロ議会」
底なしの政治腐敗と女性議員
案内:4月15日「なくそう!女性ゼロ議会@群馬」
来年こそ「政界への女性推進法」を
女性議員増めざして制度改善を (全国フェミニスト議員連盟による「要望書」)
クオータ制発祥の国ノルウェー(国際女性 No.27)
by bekokuma321 | 2018-05-20 08:50 | その他

4月20日の国際シンポジウム「選挙を変えれば暮らしが変わる ♪モノトーン議会からオーケストラ議会へ♫」が、「I 女のしんぶん」に報道された。

代表的比例代表の国ノルウェーは、法でクオータ制は規制されていないが、政党の多くがクオータ制を導入している。ニュージーランドは世界初の女性参政権獲得国だが、比例代表併用制に変わって女性議員が増えた。韓国は、日本と同じ小選挙区比例代表並立制だが、比例区にクオータ制を強制してから女性議員が増え、政治文化が変わった…など。さあ、どうする日本の政治!

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 ▲「I 女のしんぶん」2018.5.10

国際シンポ「選挙を変えれば暮らしが変わる」宣言
国際シンポ「選挙を変えれば暮らしが変わる」に参加して④
国際シンポ「選挙を変えれば暮らしが変わる」に参加して③
国際シンポ「選挙を変えれば暮らしが変わる」に参加して②
国際シンポ「選挙を変えれば暮らしが変わる」に参加して①
国際シンポ「選挙を変えれば暮らしが変わる」韓国
国際シンポ「選挙を変えれば暮らしが変わる」ニュージーランド
国際シンポ「選挙を変えれば暮らしが変わる」ノルウェー
国際シンポ「選挙を変えれば暮らしが変わる」序

【上の記事で、中村ひろ子記者が冒頭にあげているポスターは「叫ぶ芸術--ポスターに見る世界の女たち」のWebサイトで見ることができる】
by bekokuma321 | 2018-05-11 21:06 | その他

「選挙を変えれば暮らしが変わる」という国際シンポジウムに参加してきました。

ノルウェー、ニュージーランド、韓国の大使館の方がいらして、選挙システムについてのお話が聞けました。3カ国の驚くばかりの女性の参加率に、本当に日本はどれだけ遅れているんだろうと思いました。

政府は、女性に輝け、とか言いながら、政権の中心いる男性達の女性蔑視が毎日のようにニュースになる日本です。財務省の麻生大臣は、次官のセクハラに対して「(セクハラだと女性記者が騒ぐなら)番記者を男に変えれば済む話だろ?」となどと言ったことが報道されています。この麻生大臣は、「婦人に参政権を与えたのが最大の失敗だった」と言ったこともあるそうです。

このシンポジウムで、首相をはじめ大臣の半分が女性のノルウェーも政党にはクオータ制が強制されていないこと、ニュージーランドも法律で政党にクオータ制を要求していないと知りました。

ニュージーランドは、20年ほど前に小選挙制から比例中心の選挙に変えて女性議員が増えたそうです。いま女性議員は38%、首相、総督や最高裁判所長官まで女性だと言うのです。国会にすら女性議員が赤ちゃんを連れて参加しているそうです。

市議会に赤ちゃんと一緒に参加した緒方ゆうかさんも、熊本からいらしていて、「どのように困難を突破したのですか?」と講師に質問していました。ノルウェーの講師が「常識が早く浸透すると良いですね」と言うような答えを言われていて、「そうだよ日本は常識がないんだよ」と心の中で叫びました。

とにかく、今の日本では、女性や若い人やお金のない人は、政治に参加と言っても投票だけです。立候補するハードルは、世界では考えられないほど高く、投票率はあまりに低い。しかも、それを当たり前と思っている人が多すぎると感じます。

中山 あみ(サバイバー)

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▲左から、仙波亜美、トム・クナップスクーグ、テサ・バスティーグ、ロイド久美子、キム・デ・イル、オ・ヨンテ、城倉啓、伊藤正子(敬称略。4月20日、東京ボランティア・市民活動センター。撮影富山達夫)

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▲「首相も総督も最高裁長官も3人すべて女性です。首相は6カ月の育休をとります」と写真を見せるテサ・バスティーグNZ大使館一等書記官(最右)(4月20日、東京ボランティア・市民活動センター。撮影富山達夫)

国際シンポ「選挙を変えれば暮らしが変わる」に参加して①
国際シンポ「選挙を変えれば暮らしが変わる」序
国際シンポ「選挙を変えれば暮らしが変わる」ノルウェー
国際シンポ「選挙を変えれば暮らしが変わる」韓国
国際シンポ「選挙を変えれば暮らしが変わる」ニュージーランド
by bekokuma321 | 2018-05-03 11:23 | その他

4月20日、東京で「選挙を変えれば暮らしが変わる ♪モノトーン議会からオーケストラ議会へ♫」が開かれた。

ノルウェー、ニュージーランド、韓国の代表たちは、自国の選挙制度と女性の進出などについて熱っぽく語った。スピーチ内容を要約して、国ごとに紹介する。

■韓国「クオータ制とその実態を選挙制度から見て」
(講師:キム・デ・イル参事官兼選挙官、通訳:オ・ヨンテ在外選挙担当官)

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韓国にクオータ制が導入されて18年目になる。法改正された2000年の国会議論に私(キム選挙官)は立ち会うことができた。

女性団体やフェミニズムに賛同する男性たちは、男性より多い女性の人口に応じた代表すなわち女性議員は少なすぎるということに注目した。

儒教文化の国であり、保守系政治グループ政権だったので、女性団体は、政党の自主性に任せるだけでなく、法制化が必要だと運動していった。大別して、公職選挙法と政治資金法の2つが改正された。

国政選挙の比例区において、政党の候補者名簿の50%しかも奇数に、女性を入れることが義務化された。違反した政党の名簿は受け付けられない。一方、小選挙区においては、全公認の30%を女性にせよと政党に努力義務が課された。

地方選挙にもクオータ制があり、国会議員の選挙区を1単位として、そこに女性候補1名以上を政党は公認しなければならない。違反すると無効だが、政党が公認しても女性が受けない場合は適用されない。

政治資金も改正された。女性を一定割合公認した政党には国庫から補助金が出ることになった。加えて、政党への国庫経常補助金の10%を女性政治家育成発展のために使う、とされた。

結果だが、比例枠へクオータ制を導入した2000年当時は大きな変化はなく、違反した政党の候補者名簿は無効とする罰則ができてはじめて女性の割合が上がった。地方選挙は、2002年、女性はクオータ制をしいた都道府県にあたる選挙で増えたものの、市区町村にあたる選挙では増えなかった。後、クオータ制が基礎自治体にも適用されて、15.1%に増えた。

女性のクオータ制導入による変化は多い。
①女性代表数が増え、女性関連の法制度や法改正が増加するなどの質的変化 ②女性議員の専門性に対する評価の変化 ③女性議員の超党派的とりくみ ④議会の政治文化の変化 ⑤女性高官が増えるなど政府の変化 ⑥国民の投票行動の変化

「まず制度を変えてみよう!」とクオータ制を導入して18年目、女性は、国会で17%、地方議会で25%になった。

今後は、国政選挙の小選挙区において女性30%以上を強制に変えること、比例枠の定数を増やすことが必要だ。地方選挙でも選挙区の30%を女性にすることを強制にすべきだ。

【写真は韓国大使館のキム・デ・イル参事官兼選挙官。撮影富山達夫】

(全国フェミニスト議員連盟と選挙改革フォーラムの共催)

国際シンポ「選挙を変えれば暮らしが変わる」序
国際シンポ「選挙を変えれば暮らしが変わる」ノルウェー
国際シンポ「選挙を変えれば暮らしが変わる」ニュージーランド
韓国総選挙 女性15.7%に
国際女性デー「クオータ制シンポジウム」
国際シンポジウム「世界は進む、日本は進まず」
初の「女性六カ国協議」開かれる
by bekokuma321 | 2018-04-27 13:53 | アジア・アフリカ