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ノルウェーの夏。輝く太陽のもとイベントが続く。とりわけ、野外音楽祭の多いこと。全国津々浦々、大勢の老若男女が酔いしれる。

今夏、ノルウェー訪問のかなわなかった私は、ノルウェーから届くニュースを楽しんだ。そのなかに「音楽祭にジェンダー・クオータを」という見出しを見つけた。ジェンダー・クオータはノルウェー語でkjønnskvotere。日本のNHKにあたるNRKの記事だった。

クオータ制は、政界や経済界などに女性を進出しやすくするために考え出された。ノルウェーの政党は、70年代から自主的に導入した。男女平等法で「公的委員会等の構成員の40%を一方の性に」と定めたのは、80年代だ。90年代にはいると、家事育児の父親参加を促すためのパパ・クオータが始まった。2000年代には、企業の取締役の少なくとも40%を女性にする法律ができた。

音楽祭のクオータ制とは何だろう。記事を読んでみよう。

「新しい年に新しいスコア」。だが、変わらないのは「ノルウェーの音楽祭のアーテストのほとんどは男性である」という現実だと書く。

記事のポイントは、その男性偏重の音楽界を変えようとしている2人の女性の主張だ。ヘイリー・シーHaley Sheaカヤ・グヌフシェンKaja Gunnufsen。なぜ彼女たちは変えたいと考えているのか、どう変えたらいいのか。NRKはまとめている。

「でも、みんな音楽祭で楽しい時をすごしているんだから、なんでジェンダーなの?」

ヘイリー・シーは答える。

「ジェンダー・クオータは大切です。なぜなら聴衆は女性と男性で構成されています。音楽を通して表現される物語は両方の性を代表することが重要です。女性から女性にだけでもなく、女性から男性にも。女性は男性と異なった視点を持ち、男性とは異なった表現をします。音楽祭はそうした多様性を必要としています」

カヤ・グヌフシェンは、今夏、ロフォーテン諸島のヘニングスヴァ―ルで行われた夏祭Trevarefestに出演した。

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「男性が20人で女性は1人でした。とても驚きました。ポップありロックありの音楽祭でした。そこに女性のア―ティストを探せないはずはありません。意識的に女性を出さなかったとは思えませんが、女性を増やそうという意識がなかったのでは」


さらに続けて

「フェミニストとして、クオータ制に疑問を持っていましたが、変革の時にはクオータ制が必要だという結論に達しました」

2人は、音楽祭に女性を増やすには、「バンドで演奏したい女性の力をつけること」「主催者にジェンダー平等の確信を持ってもらうこと」の2つが必要だと言う。

2人は、そのための組織AKKSを立ち上げた。なんという実行力。「AKKSはジェンダーによるバランスとジェンダーの平等を進めて行く理想的な団体だ」。ヘイリー・シーはAKKSの代表をつとめ、カヤ・グヌフシェンは主任教員。女性だけの学校らしい。

「男の子を差別しているのではありません。男の子はバスやドラムを演奏し、女の子は歌をうたったりピアノを弾くというジェンダーによるお決まりコースをさけるための場を創ったのです。AKKSは、バンドを演奏する女の子をより見つけやすくし、バンドをする女の子によりやる気を起こさせます。数年たったら、音楽生活における男性優位を変えていくでしょう」

NRKは、2人の考えを補強するように、人気ロックシンガー、ソンドレ・ユスタSondre Justadから、こんな言葉を引き出している。

「悲しい現実に驚いてはいません。社会を反映しているのです。僕たちは、ジェンダー平等の目標に達していません。音楽界には、この分野ですべきことが多い。僕たちは、前に進むべきですし、このことを真剣にとらえなければなりません。5050というクオータ制がいいとは思いませんが、音楽業界の男性は、女性を前に出す特別の責任を持っていると思います。意識の問題です」

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▲ノルウェーの山間で催された夏祭


Musikkfestivalenebør kjønnskvotere
ついに映画産業にクオータ制
●連載● クオータ制は平等社会への一里塚 第2

ノルウェーの大学、クオータ制再び提案

大学のクオータ制

ノルウェー地方議会改革論争ヒートアップ

人気歌手が語る音楽界のジェンダー














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by bekokuma321 | 2018-09-01 16:35 | ノルウェー

ドキュメンタリー映画「コスタリカの奇跡」を見た。

1948年に軍隊を廃止した中南米の小国コスタリカ。「兵士よりも教師を」と、軍事予算を社会福祉教育予算に回す道を選んだ。教育や医療は、北欧諸国と同様、無料だ。これこそ平等の基本のキだ。

画面には、平和への歴史をつくった大統領たちに加えて、教育や医療現場における女性たちの生き生きした言動が映し出される。コスタリカは平和だけでなく、平等への道を選んできたことがよくわかる。

現にコスタリカでは、女性議員は、国会の57議席中26議席、45.6%にのぼる。IPUの最新統計によると、世界第7位である。恥ずかしながら日本は世界第158位だ。

マッチョのラテン国家を男女平等に近い国に押し上げてきた要因は何だろう。

政治に関していえば、選挙制度が北欧諸国のような比例代表制であることに注目すべきだ。政党は、選挙の際、前もって候補者名簿(リスト)を決めて選管に提出する。政党は、候補者リストを作成する段階で40%のクオータ制をとるよう、法によって規制されている。選挙区は、これまた北欧と同様、複数定数制だ。コスタリカでは、1選挙区から4~19人だという。有権者は候補者ではなく政党を選ぶ。結果、どの政党からも女性が一定程度選ばれることになり、結果として女性率40%を超えることになる。

IDEAは、コスタリカの選挙に関して最新情報をまとめている。和訳して紹介する。

【2009年の法改正によって、国会は女性率を50%にすること、候補者リストの順番を厳格にすることが規定されて、2014年の国会議員選挙から施行された。

選挙法は、ジェンダーによるクオータ制に加えて、政党の内規は党内において男女平等の推進のための条項を規定しなければならないとしている。

1998年の選挙において、40%クオータ制が施行されたものの、選挙管理委員会は、それを満たさない政党の候補者リストを拒否せず受け付けた。それに対して数多くの団体から批判が起こった。

そこで、選挙最高裁判所は、1999年、クオータ法の解釈について次のような判決を下した。
1)候補者リストは、一方の性を少なくとも40%含める
2)候補者リストは、当選圏に少なくとも女性を40%含める
3)議席数は、前回の選挙における選挙区の政党得票数に従う】


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メキシコは正真正銘の候補者男女同数
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by bekokuma321 | 2018-08-13 11:12 | 中南米

4月20日に開かれた「選挙を変えれば暮らしが変わる ♪モノトーン議会からオーケストラ議会へ♫」の講演録2です。この前段は講演録1をどうぞ。

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国際シンポ「選挙を変えれば暮らしが変わる」講演録1
国際シンポ「選挙を変えれば暮らしが変わる」報道2
国際シンポ「選挙を変えれば暮らしが変わる」報道
国際シンポ「選挙を変えれば暮らしが変わる」宣言
国際シンポ「選挙を変えれば暮らしが変わる」に参加して④(ふじみつこ)
国際シンポ「選挙を変えれば暮らしが変わる」に参加して③ (松田典子)
国際シンポ「選挙を変えれば暮らしが変わる」に参加して②(中山あみ)
国際シンポ「選挙を変えれば暮らしが変わる」に参加して① (伊藤由子)
国際シンポ「選挙を変えれば暮らしが変わる」韓国
国際シンポ「選挙を変えれば暮らしが変わる」ニュージーランド
国際シンポ「選挙を変えれば暮らしが変わる」ノルウェー
国際シンポ「選挙を変えれば暮らしが変わる」序
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by bekokuma321 | 2018-06-01 11:31 | その他

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  ▲「候補者男女均等法」の成立を受けて全国フェミニスト議員連盟が出した宣言

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▲2018年5月16日、国会前で喜ぶ全国フェミニスト議員連盟。同連盟は1992年以来、クオータ制をめざして政党や世論に働きかけてきた。「候補者均等法」はクオータ制を退けたものの前進への小さな一歩となった(写真提供:伊藤正子)

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祝!「政治分野における男女共同参画法」成立
参院内閣委員会 政治分野における男女共同参画推進法案採決
2018年5月15日
(Youtube)
国際シンポ「選挙を変えれば暮らしが変わる」宣言
国際シンポ「選挙を変えれば暮らしが変わる」序
「政治分野における男女共同参画推進法案」可決 (衆議院の可決)
女性議員増法案、成立ならず
6月15日「女性議員増やそう法案を成立させよう集会」へ
推進法成立を求める国会議事堂前マーチ
政界への女性進出を促す法案、国会へ
地方議会に女性議員を (NHKニュース2017.4.15)
意見書あいつぐ「増やせ女性議員、なくせ女性ゼロ議会」
底なしの政治腐敗と女性議員
案内:4月15日「なくそう!女性ゼロ議会@群馬」
来年こそ「政界への女性推進法」を
女性議員増めざして制度改善を (全国フェミニスト議員連盟による「要望書」)
クオータ制発祥の国ノルウェー(国際女性 No.27)
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by bekokuma321 | 2018-05-20 08:50 | その他

4月20日の国際シンポジウム「選挙を変えれば暮らしが変わる ♪モノトーン議会からオーケストラ議会へ♫」が、「I 女のしんぶん」に報道された。

代表的比例代表の国ノルウェーは、法でクオータ制は規制されていないが、政党の多くがクオータ制を導入している。ニュージーランドは世界初の女性参政権獲得国だが、比例代表併用制に変わって女性議員が増えた。韓国は、日本と同じ小選挙区比例代表並立制だが、比例区にクオータ制を強制してから女性議員が増え、政治文化が変わった…など。さあ、どうする日本の政治!

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 ▲「I 女のしんぶん」2018.5.10

国際シンポ「選挙を変えれば暮らしが変わる」宣言
国際シンポ「選挙を変えれば暮らしが変わる」に参加して④
国際シンポ「選挙を変えれば暮らしが変わる」に参加して③
国際シンポ「選挙を変えれば暮らしが変わる」に参加して②
国際シンポ「選挙を変えれば暮らしが変わる」に参加して①
国際シンポ「選挙を変えれば暮らしが変わる」韓国
国際シンポ「選挙を変えれば暮らしが変わる」ニュージーランド
国際シンポ「選挙を変えれば暮らしが変わる」ノルウェー
国際シンポ「選挙を変えれば暮らしが変わる」序

【上の記事で、中村ひろ子記者が冒頭にあげているポスターは「叫ぶ芸術--ポスターに見る世界の女たち」のWebサイトで見ることができる】
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by bekokuma321 | 2018-05-11 21:06 | その他

「選挙を変えれば暮らしが変わる」という国際シンポジウムに参加してきました。

ノルウェー、ニュージーランド、韓国の大使館の方がいらして、選挙システムについてのお話が聞けました。3カ国の驚くばかりの女性の参加率に、本当に日本はどれだけ遅れているんだろうと思いました。

政府は、女性に輝け、とか言いながら、政権の中心いる男性達の女性蔑視が毎日のようにニュースになる日本です。財務省の麻生大臣は、次官のセクハラに対して「(セクハラだと女性記者が騒ぐなら)番記者を男に変えれば済む話だろ?」となどと言ったことが報道されています。この麻生大臣は、「婦人に参政権を与えたのが最大の失敗だった」と言ったこともあるそうです。

このシンポジウムで、首相をはじめ大臣の半分が女性のノルウェーも政党にはクオータ制が強制されていないこと、ニュージーランドも法律で政党にクオータ制を要求していないと知りました。

ニュージーランドは、20年ほど前に小選挙制から比例中心の選挙に変えて女性議員が増えたそうです。いま女性議員は38%、首相、総督や最高裁判所長官まで女性だと言うのです。国会にすら女性議員が赤ちゃんを連れて参加しているそうです。

市議会に赤ちゃんと一緒に参加した緒方ゆうかさんも、熊本からいらしていて、「どのように困難を突破したのですか?」と講師に質問していました。ノルウェーの講師が「常識が早く浸透すると良いですね」と言うような答えを言われていて、「そうだよ日本は常識がないんだよ」と心の中で叫びました。

とにかく、今の日本では、女性や若い人やお金のない人は、政治に参加と言っても投票だけです。立候補するハードルは、世界では考えられないほど高く、投票率はあまりに低い。しかも、それを当たり前と思っている人が多すぎると感じます。

中山 あみ(サバイバー)

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▲左から、仙波亜美、トム・クナップスクーグ、テサ・バスティーグ、ロイド久美子、キム・デ・イル、オ・ヨンテ、城倉啓、伊藤正子(敬称略。4月20日、東京ボランティア・市民活動センター。撮影富山達夫)

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▲「首相も総督も最高裁長官も3人すべて女性です。首相は6カ月の育休をとります」と写真を見せるテサ・バスティーグNZ大使館一等書記官(最右)(4月20日、東京ボランティア・市民活動センター。撮影富山達夫)

国際シンポ「選挙を変えれば暮らしが変わる」に参加して①
国際シンポ「選挙を変えれば暮らしが変わる」序
国際シンポ「選挙を変えれば暮らしが変わる」ノルウェー
国際シンポ「選挙を変えれば暮らしが変わる」韓国
国際シンポ「選挙を変えれば暮らしが変わる」ニュージーランド
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by bekokuma321 | 2018-05-03 11:23 | その他

4月20日、東京で「選挙を変えれば暮らしが変わる ♪モノトーン議会からオーケストラ議会へ♫」が開かれた。

ノルウェー、ニュージーランド、韓国の代表たちは、自国の選挙制度と女性の進出などについて熱っぽく語った。スピーチ内容を要約して、国ごとに紹介する。

■韓国「クオータ制とその実態を選挙制度から見て」
(講師:キム・デ・イル参事官兼選挙官、通訳:オ・ヨンテ在外選挙担当官)

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韓国にクオータ制が導入されて18年目になる。法改正された2000年の国会議論に私(キム選挙官)は立ち会うことができた。

女性団体やフェミニズムに賛同する男性たちは、男性より多い女性の人口に応じた代表すなわち女性議員は少なすぎるということに注目した。

儒教文化の国であり、保守系政治グループ政権だったので、女性団体は、政党の自主性に任せるだけでなく、法制化が必要だと運動していった。大別して、公職選挙法と政治資金法の2つが改正された。

国政選挙の比例区において、政党の候補者名簿の50%しかも奇数に、女性を入れることが義務化された。違反した政党の名簿は受け付けられない。一方、小選挙区においては、全公認の30%を女性にせよと政党に努力義務が課された。

地方選挙にもクオータ制があり、国会議員の選挙区を1単位として、そこに女性候補1名以上を政党は公認しなければならない。違反すると無効だが、政党が公認しても女性が受けない場合は適用されない。

政治資金も改正された。女性を一定割合公認した政党には国庫から補助金が出ることになった。加えて、政党への国庫経常補助金の10%を女性政治家育成発展のために使う、とされた。

結果だが、比例枠へクオータ制を導入した2000年当時は大きな変化はなく、違反した政党の候補者名簿は無効とする罰則ができてはじめて女性の割合が上がった。地方選挙は、2002年、女性はクオータ制をしいた都道府県にあたる選挙で増えたものの、市区町村にあたる選挙では増えなかった。後、クオータ制が基礎自治体にも適用されて、15.1%に増えた。

女性のクオータ制導入による変化は多い。
①女性代表数が増え、女性関連の法制度や法改正が増加するなどの質的変化 ②女性議員の専門性に対する評価の変化 ③女性議員の超党派的とりくみ ④議会の政治文化の変化 ⑤女性高官が増えるなど政府の変化 ⑥国民の投票行動の変化

「まず制度を変えてみよう!」とクオータ制を導入して18年目、女性は、国会で17%、地方議会で25%になった。

今後は、国政選挙の小選挙区において女性30%以上を強制に変えること、比例枠の定数を増やすことが必要だ。地方選挙でも選挙区の30%を女性にすることを強制にすべきだ。

【写真は韓国大使館のキム・デ・イル参事官兼選挙官。撮影富山達夫】

(全国フェミニスト議員連盟と選挙改革フォーラムの共催)

国際シンポ「選挙を変えれば暮らしが変わる」序
国際シンポ「選挙を変えれば暮らしが変わる」ノルウェー
国際シンポ「選挙を変えれば暮らしが変わる」ニュージーランド
韓国総選挙 女性15.7%に
国際女性デー「クオータ制シンポジウム」
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初の「女性六カ国協議」開かれる
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by bekokuma321 | 2018-04-27 13:53 | アジア・アフリカ

加計・森友改ざん事件、自衛隊の日報隠ぺい事件、財務次官のセクハラ事件…など問題が噴出する国会。この場に、女性はどの程度進出しているだろう。

国際比較に使われる衆院に、女性はわずか1割しかいない。一方、北欧ノルウェーは4割を超え、ニュージーランドは約4割、おとなりの韓国は2割に届こうとしている。

代表的な比例代表制選挙の国ノルウェーは、100年間、国会も地方議会も比例代表制である。

ニュージーランドは、1996年、国民投票で小選挙区制から比例代表併用制に変えた。

韓国は、日本と同じ小選挙区比例代表並立制だが、違うのは比例枠にクオータ制を強制していることだ。

4月20日、東京で、3カ国の大使館員が、選挙制度と女性議員増の関係についてわかりやすく報告した。そのスピーチを国ごとに要約して紹介する。要約は、それぞれのリンク先をクリックしてどうぞ。

1 ノルウェー「世界で最も幸せな国の選挙制度」 
 講師:トム・クナップスクーグ(ノルウェー王国大使館参事官)
 通訳:仙波亜美(同広報担当官)

2 ニュージーランド「比例代表併用制導入で変わったニュージーランドの政治」  
  講師:テサ・バースティーグ(ニュージーランド大使館一等書記官)
  通訳:ロイド久美子(同 Policy Adviser)

3  韓国「クオータ制とその実態を選挙制度から見て」  
  講師:キム・デ・イル(大韓民国大使館参事官兼選挙官)
  通訳:オ・ヨンテ(同在外選挙担当官)

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 ▲左からノルウェーの仙波広報担当官、同クナップスクーグ参事官、ニュージーランドのバースティーグ一等書記官、同ロイドpolicy adviser、韓国のキム参事官兼選挙官、同オ選挙担当官。(2018.4.20 東京ボランティア市民活動センター、撮影富山達夫) 

(国際シンポジウムは全国フェミニスト議員連盟選挙改革フォーラムの共催で企画運営された)

比例代表制は男女格差を縮める(世界経済フォーラム2017)
小選挙区制は女性の声を捨て去る
比例代表制は女性や弱者が当選しやすい
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by bekokuma321 | 2018-04-27 11:28 | ノルウェー

c0166264_2122414.jpgイタリアで、3月4日総選挙があった。反EUのポピュリズム政党「五つ星運動」が躍進したらしい。さて、女性議員は増えたのだろうか。

The Localによると、下院630人のうち女性議員は225人。史上最高の35.71%となった。

昨年、選挙法が変わっただけでなく、政党候補者リストの上部に女性40%のクオータ制を入れさせた結果だろうか。

イタリアは、単純な比例代表制だった。しかし、比例代表制での小政党乱立をさけて「政治的安定性」を得るためとかで、下院では、40%以上の得票の政党に過半数の議席を与えていた。いわゆる「ボーナス制」といわれるものだ。

それが今年から、議席の3分の2を比例代表制、3分の1を小選挙区に変えた。同時に「ボーナス制」も撤廃された。


最低の女性でも、男よりはいい
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イタリアはパリタリア
ローマの女性センター
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by bekokuma321 | 2018-03-29 21:29 | ヨーロッパ

『ノルウェーを変えた髭のノラ』(三井マリ子著、明石書店)を読みました。

ヨーロッパは、昔から女性にも人権があるものだと思っていましたら、なんとノルウェーでも30年前は今の日本と大差なかったと言うことを、この本で初めて知りました。現在の北欧の女性の活躍を見聞きして、女性が人権を得たのはごく最近だなんて思えなかったので、衝撃でした。

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では、なんで、北欧と日本で、これほどまでに大差がついてしまったのでしょう。女性を取り巻く環境の違いを強く感じる一冊でした。

クオータ制という言葉を、私が知ったのは、ここ数年前です。ところが、ノルウェーでも、3、40年ごろ前までは、女性議員が非常少なかったので、クオータ制を入れるように政党内で頑張って、そしてクオータ制を入れたら、それを使って、つまり、女性たちが力ずくで、変えていったことがわかりました。自然に女性が議会に増えるのを待っていたのではなかったのです。その先頭に立った女性は、ベリット・オースさんです。

そもそも日本の女性議員数は、人口比にして、あまりに少なすぎます。少なすぎるゆえ、お飾りのような女性議員や、権力者に媚びるような女性議員しか目立たないのではないかと思います。

『ノルウェーを変えた髭のノラ』によると、19世紀にはノルウェー女性にも参政権がなかったそうです。女性に参政権のない理由に、ノルウェーでも「公的な場で行動する女性は売春婦と同じだ」などという馬鹿らしいことを言っていたというのです。

私がこの本を読んで思うのは、安倍首相の言う「女性も輝く、云々」は的外れだということです。北欧のように、女性たちが、子どもを育てながらフルタイムで仕事を続けられる状況になってはじめて「女性も輝く」という言葉が出てくると思うのです。

首相は、まずパートで安い時給できつい仕事をさせられている女性たちの労働条件を改正せよ、と言いたいです。

この本には、2008年(割と最近ですよね)に、ノルウェーでは会社の取り締り役に女性を4割入れなくてはいけなくなったことが紹介されています。ノルウェーでは、この取締役会は、社長を首にすることも出来るそうなので、そこに女性4割ですから、凄い事です。

ノルウェーでも日本と同じように、女性を侮辱した時代が長く続いていたのですが、ノルウェーの素晴らしさは、女性が、人として人権を勝ち取ろうとしてきた強さだと私はこの本を読んで感じました。

もう一つ感動した点は、日本とは全く違う選挙制度でした。日本は、選挙に出るとお金がかかると言われていますが、「ノルウェーは個人が1円も負担することはない」と書いてあり、本当に驚愕でした。女性や貧乏な人は選挙に出るなといわんばかりの日本の選挙とは大きく違う所です。

選挙が近づくと、テレビによる政治討論会もとても多いそうです。選挙期間中、日本は候補者同士の政治討論が禁止されています。議論もせずに選挙前は良い事だけ言って、当選したらさっさと態度を変える。あまりに長くこうしたことが続いて、日本ではみなそんなものだとあきらめているのです。

この本を、私の知人、特に政治にそれほど関心の無い人たちにすすめたいと思います。

中山 あみ(サバイバー)


『ノルウェーを変えた髭のノラ』を読んで(星川まり)
ノラの国の130年後: 書評『ノルウェーを変えた髭のノラ』(榊原裕美)
新潟日報「ノルウェー政界の男女平等:クオータ制が後押し」
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by bekokuma321 | 2018-03-10 18:24 | ノルウェー