4月2日、アメリカのバーモント州議会は、94対52の大差で同性婚法(S115)を可決した。

同性同士の結婚制度が認められているのは、全米でマサチューセッツ州、コネクトカット州だが、2州とも裁判の判決によって合法であるとされたのであり、議会における立法として可決されたのはバーモント州のみであると、「ニューヨークタイムズ」は報道している。

同性の結婚制度を求める運動体「バーモント結婚の自由」は、「この圧倒的勝利は、これまでの長い闘いの賜物。ありがとう!」とメッセージを送っている。

バーモント州は2000年、全米で初めて同性カップルに対して「シビルユニオン」を認めた州である。同性婚法(S115)は、「シビルユニオン」ではカバーされていない、結婚しているカップルに認められた全ての権利を、同性カップルにも認めるというもの。

このたびの同性婚法に反対しているバーモント州知事は、「シビルユニオン制度によって同性カップルは十分な権利を享受できる。同性婚法よりもこの不況の折、雇用の創出などに集中すべきだ」というようなコメントを出している。今後、州知事は拒否権を行使するとされる。

同法案をめぐって、バーモント州議会上院は、3月第3週、公聴会を開いた。10代の子どもたちから年配の牧師まで大勢の市民が賛否両サイドから証言。モントピリアにある州議会には1000人が集まったという。この州都は人口が8000人ほどしかいない静かな町であることを考えると、ものすごい数だ。

そして同法案は、3月23日、26対4で上院で可決され、下院に回っていた。

3月3週にバーモント州議会の市民証言の会―公聴会―が映像と録音で公開されている。同性カップルの人、同性カップルを親に持つ子、同性カップルのいとこを持つ女性、同性カップルの牧師などなど・・・。住所と実名を明かし、法案になぜ自分が賛成かを述べる。もちろん、反対派も同じ数の人が同じ条件で、なぜ自分は反対かを述べる。反対派はキリスト教の教えから法案に異議を唱える人が多いようだ。1人につき2分の時間厳守により、できるだけ多くの市民に発言の機会を与えている。

同性婚法案に対する市民の強い政治的関心、市民の声を一人でも多く聞こうという機会を保障したバーモント州議会の寛容さ・・・・。市民の市民による市民の政治であろうとする意思を見る思いだ。

http://www.vpr.net/episode/45682/
http://www.leg.state.vt.us/docs/2010/bills/Intro/S-115.pdf
http://www.vtfreetomarry.org/
http://www.nytimes.com/2009/03/21/us/21vermont.html?_r=1&partner=rss&emc=rss&pagewanted=print

参考:「ノルウェー 新年から新婚姻法施行――同性婚が異性婚と同等に」http://www.news.janjan.jp/world/0901/0901125225/1.php
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# by bekokuma321 | 2009-04-04 18:26 | USA

ミッシェル・オバマは、4月1日、ロンドンの女子校を訪問し、女生徒たち100人に向かって力強いスピーチをした。G20サミットでロンドンに滞在中のできごと。

「みなさん、あなたたち全てが、こうなりたいなと思える人間になれると思っています」
「女の子だって、生まれてよかったと、周りから歓迎されて育つことによって、なりたい人間になれるのです。その見本が私です」
「私は、強さと権威に満ちた素晴らしい女たちに囲まれて育ってきました。あなたたちも自分の運命を自分自身で切り開いて行ってください」

女性の未来に希望を持たせる彼女のスピーチは、女の子たちに、弁護士、政治家、医師など困難な道に挑戦する勇気を与えたに違いない。

ミッシェル・オバマが訪問したエリザベス・ガレット・アンダーソン校は、非白人の多い、女性だけの学校。学校名となっているエリザベス・ガレット・アンダーソン(1836 - 1917)は、医師で政治家だったイギリス女性。彼女は、若い頃、フェミ二ストたち、とくにアメリカの女医Elizabeth Blackwellに強く刺激され、当時は認められていなかった医者になることを決意。艱難困苦の末、医師の資格を獲得した。その後政治家として活躍、イギリス初の女性市長となった。

ミッシェル・オバマが、訪英時に訪問する場所を決定したのは、誰だろう。駐英大使館か、それともオバマ政権のG20関連スタッフか? 候補はひとつではなかったはずだ。その中から、非白人の多い、女性だけの学校を選んだプロセスに興味がわく。思い出すのは、3月のヒラリー・クリントン国務長官アジア訪問。日本では東大を選び、韓国では女子大を選んでスピーチをした。日本は東大と決まったプロセスには、日本の外務省の力が働いたのではないか。

http://news.bbc.co.uk/1/hi/uk_politics/7980012.stm

エリザベス・ガレット・アンダーソン校
http://www.egaschool.co.uk/

エリザベス・ガレット・アンダーソンhttp://www.bbc.co.uk/history/historic_figures/garrett_anderson_elizabeth.shtml
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# by bekokuma321 | 2009-04-03 16:58 | ヨーロッパ

今年のノルウェーの国際女性デーはどんなだろう。

主要紙アフテンポステン紙の3月8日号は、管理職の半分が女性という会社を特集している。女性幹部たちの大きなカラー写真つき。ノルウェー語が苦手でも、大勢の幹部女性たちの楽しそうな写真を見るだけで、新鮮かつ衝撃だ。

この会社はチョコレートで有名な「ニダー」という会社。記事の見出しは、「リーダーに女性が多いと、いい会社となる」。

詳しくは、http://www.aftenposten.no/jobb/article2965709.ece
http://www.aftenposten.no/jobb/article2965710.ece

ニダーhttp://nidar.com/ (男女平等を願って、この会社のチョコレートを買おう!)
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# by bekokuma321 | 2009-03-23 20:44 | ノルウェー

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ノルウェーで1990年代末に貼られたポスター「ガンバッテネ、男性諸君」。当時の名だたる会社の取締役会議風景。皮肉たっぷりのキャプションが言うーー「さあ、これがわが国の指導者たちです。多様性と多面性をバッチリそなえていますね」


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取締役となる女性たちの訓練風景。ノルウェーでは、会社取締役の40%を女性にすること、という法律ができたため、会社は「求む女性!」に、女性たちは研修に、励む。2008年、オスロのノルウェービジネススクールにて。


さらに詳しく:
いつ、誰が、どのようにしてこの世界初の法律を制定したのかについては
●「『取締役クオータ制』で女性重役急増のノルウェー経済」(2009年3月6日号『週刊金曜日』) 
web上では読めませんので、書店か図書館で

法律ができて、女性たちはいったいどのように対処しているのかについては
●現地ルポ 「ノルウェー民間企業の取締役は4割が女性!!」の背景を見る
http://janjan.voicejapan.org/world/0812/0812173697/1.php
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# by bekokuma321 | 2009-03-18 10:18 | ノルウェー

ノルウェー政府は、中国Dongfeng Motor Corp.(東風汽車公司)への投資を停止した。

c0166264_228416.jpgクリスティン・ハルヴォシェン財務大臣(写真)は、「我々の国は、軍事関連機器の販売でビルマの軍事独裁政権を支援している会社に、財政支援できない」と発表した。同社はビルマに対して軍用トラックを輸出している。同社への「ノルウェー政府年金基金」3000万ノルウェー・クローネを全額売ったという。

ノルウェーは世界第5の石油輸出国。ノルウェー政府は国内財政の安全保障として、石油・ガス産出からくる利益を「政府年金基金」に回し、海外投資に運用している。

どこに投資するかの判断は、「グローバル倫理委員会」という外部機関が、厳格な基準を設けて審査している点がミソだ。

2004年、「グローバル倫理委員会」の決めた排除基準は、人権虐待、環境破壊だったが、2008年10月から軍用機器生産も加わった。今回の中国Dongfeng Motor Corp.(東風汽車公司)への投資引き上げは、新基準制定後の審査結果だと報道されている。

これまでも、「グローバル倫理委員会」の審査決定に基づき、ウオール・マートや、フリーポート・マクモラン・カッパー・ゴールド社などから撤退してきた。同委員会のブラックリストには約30の多国籍企業がリストアップされているという。

この厳しい措置に踏み切ったのはクリスティン・ハルヴォシェン財務大臣。左派社会党党首。シングルマザーの権利や男女平等労働のエキスパートである。来日して、政治に女性が増えることの必要性を講演したことがある。日本にもファンが多い。

ハルヴォシェン財務大臣は、政界に女性を増やす「クオータ制」を導入していた左派社会党から、候補者名簿のトップに載り当選をした。当時、育児休業中の現役ママで20代だった。

先週3月6日発売の『週刊金曜日』に、クオータ制についての彼女のコメントが近影とともに載っている。


http://www.regjeringen.no/en/sub/Styrer-rad-utvalg/ethics_council.html?id=434879
http://www.norwaypost.no/content/view/21775/1/
http://www.guardian.co.uk/business/2008/sep/10/riotinto.mining
http://www.socialfunds.com/news/article.cgi/2034.html
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# by bekokuma321 | 2009-03-18 03:00 | ノルウェー