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フランスで、第2のチャンス・スクールが、若者の失業対策に効果をあげている。BBCの記事。

第2のチャンス・スク-ルとは、1999年、EUのアイデアで始まった。社会からドロップアウトした若者たちに、もう一度やり直しのチャンスを与えて社会に復帰させようという学校だ。EU、加盟国の地方自治体、その地方にある企業が協力しあって設立運営する。

職業訓練校と専門学校とを合わせたような学校だろうか。

学校に残ることも、就職もできない若者たちが、生きていくための実学を求めて入学する。学費は公的支援がある。

フランスを例をあげると、フランス全国に100のスクールがあり、12000人が通学。学生の多くは、社会的にも家庭的にも恵まれない子が多い。退学者は非常に少ないという。

10か月コースにはいっている20歳のモーリーンは、「探しても仕事が見つかりませんでした。今は、資格がないと就職できないのです。高校中退して2年がたち、もうこれ以上ぶらぶらしているわけにいきません。だから、第二のチャンス・スクールに入学しました」

10か月学び、その後、学生の関心にあった会社に、3週間配置される。

第2のチャンス・スクールは、フランスの元首相エディット・クレッソンがEUコミッショナーだった際、彼女のイニシアティブで、誕生したという。そのせいもあろうが、EU内で、フランスが最も成果をあげているようだ。

日本でも、若者の失業対策は急務だ。

■France's second-chance schools give hope to unemployed
http://www.bbc.co.uk/news/business-17667325
# by bekokuma321 | 2012-04-13 02:19 | ヨーロッパ

比例区削減は女性議員減につながる、だから、やめてほしい、と、ロビー活動をした。全国フェミニスト議員連盟。

今の国会の流れは、こうだ。

消費税アップを成立させなくては →議員定数を減らさなくては世論が納得しない → 「身を切れ」 →比例区を減らすことがてっとり早い。

各政党の代表者が、「選挙制度協議会」で話し合っている。その会で決まる。そこには女性が誰ひとりいない。

比例区削減の結果、今でも少ない女性議員がさらに少なくなることは目に見えている。人口の半分の女性が、こうまで排除される選挙制度は断じて民主主義ではない。

「2020年まで30%」という政策決定への女性進出目標を定めたのは政府だ。それに真っ向から反することになる。女性差別撤廃条約の精神も、北京行動綱領の目標も、反故にされる。

下は全国フェミニスト議員連盟が各政党に提出した反対文書。

        
   ◆◆◆◆  衆議院比例区定数80削減法案に反対する意見表明 ◆◆◆◆  

私ども全国フェミニスト議員連盟は、議員立法で成立させようとしている衆院議員比例定数80削減の法案に対し、男女平等の社会を求める立場から強く反対の意を表明します。

「男女共同参画社会基本法」は、女性と男性がともに政治的、経済的、社会的及び文化的利益を享受し、かつ共に責任を担う社会をめざすしています。しかしながら、法施行10年以上を経ても、国にも地方行政にも、この法を徹底させるための確たる施策が見えません。

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# by bekokuma321 | 2012-04-12 02:57 | その他

イギリスでフェミニストブーム_c0166264_0253061.jpgイギリスのガーディアン紙によると、今、イギリスで、新しいフェミニストグループが雨後の筍のように出現しているという。

意味深なポーズをとった女性の裸の描かれたマグカップが売られているのを、「許せない」と怒った10代の女の子や男の子たちのグループ。

女性は性の対象物ではない、と反対する「Object 対象」というグループ。

ロンドンオリンピックで働く男性労働者のために、イーストロンドンには人身売買をされた女性たちが増えている。性的搾取反対の声を届けるため、4月22日のロンドンマラソンで、走るグループ。

売買春は搾取である、売買春をなくせと要求する、「Demand Change 変化を要求」というグループ。

女性を大空の下で、プラカードを持ったり、笛を吹いたり、マーチをしたりと、直接行動をする点が特徴だ。元気あふれる若者が多いが、決まった型にはまりきれない、若者、年寄り、男女、都会人や田舎人など、さまざまだ。

昨年、爆発的にはやった、強姦被害者に対する扱いに怒ったSlutWalksも、この流れかもしれない。フランスでマドモアゼル禁止を勝ち取った「あえてフェミニズム」も、そうだ。

権威的でなくて、軽やかな運動スタイルがいい。

海の向こうの話だが、ちょっとわくわくしてくる。ネットでキャンペーンや行動を知らせるグループがほとんどなので、ネットを見るだけでも楽しい(↓)。

http://www.object.org.uk/
http://www.gofundme.com/gw844
http://ukfeminista.org.uk/
http://www.whiteribboncampaign.co.uk/index.htm
http://www.demandchange.org.uk/
http://www.guardian.co.uk/world/2011/may/09/slutwalking-phenomenon-comes-to-uk

■Feminists hail explosion in new grassroots groups
http://www.guardian.co.uk/world/2012/apr/09/feminists-hail-explosion-grassroots-groups
■スラット・ウオークslut walk
http://frihet.exblog.jp/16459578/
# by bekokuma321 | 2012-04-11 00:17 | ヨーロッパ

男性のおむつ替え

ノルウェーには、保育士の6割が男性の保育園がある。その背景はこうだ。

ノルウェー政府の最重点政策のひとつは、男女平等である。

実は、この日本も、国法に、男女平等の社会をつくることは「国の最優先課題」と明記されてるのだが…。ノルウェーに話を集中しよう。

ノルウェー政府は、まず政策決定への女性進出を促し、政界の男女平等をすすめた。結果、内閣の半分、議会の4割が女性となった。政党に至っては、7政党のうち5政党の党首が女性となった(写真)。

第2に、家庭内の男女平等を促すために、父親の育児休業を充実させてきた。結果、新しくパパになった男性のパパ・クオータ取得率は、9割だという。そして第3に、一方の性に偏った職場をなくす施策をすすめてきた。この第3の方策で効果をあげつつあるのが、女性に偏っている保育園の変化だ。

男性のおむつ替え_c0166264_1912502.jpg

男性が6割に増えた保育園が出たとはいえ、平均割合はまだ1割だ。

そんなノルウェーで、昨日、平等と反差別オンブッドが、このテーマに声をあげた。

「男性保育士がおむつを替えなくてもいいと言っている保育園がある。おかしいではありませんか。おかしいだけでなく、男女平等の破壊です」

実は、国の推進施策にこたえるべく、多くの保育園で、男性が応募したくなるような募集要項やPRに余念がない。中には、保育園に就職しても、男性は男性でいられるようなメッセージを送ったほうが、より多くの男性が集まると考えた保育園があった。そのメッセージは「男性の先生は、おむつを替えなくてもいい」。こう言ったのは、ヤ―レン地区のテ―ム市の保育園だ。

そのメッセージに対して、平等と反差別オンブッドがかみついた。平等と反差別オンブッドとは、以前の男女平等オンブッドだ。政府機関だが、政府とは独立して、平等社会をつくるため監視を続ける。

「最終目的――もっと男性に保育園で働いてもらうーーはいいのですが、やりかたが間違っています。女性がやってきた仕事は重要な仕事であり、性に関係なく男性もすべきだと考えているのです。それを男性に免除するなどと、保育園でやられては、ぶち壊しです。おむつを替えることに楽しみを見出している父親も多く、これは、そういう男性に対する侮辱です」と容赦ない。

今、賛否両論、官民あげて、激論を交わしている。それを、主要新聞が大きな紙面をさいて、シリーズで丁寧に扱う。だから、「おむつ問題」は社会の重要なテーマだと、皆が思う。

男女ともに、あたりまえに外で仕事をし、内では家族とすごせる平等社会をつくるためには、こうしたプロセスが大切なのだ、と考えた。

男性のおむつ替え_c0166264_17121663.jpg


■Barnehagen med 60 prosent men
http://www.aftenposten.no/jobb/Barnehagen-med-60-prosent-menn-6790079.html
■I barnehage på Jæren slipper menn å skifte bleie
http://www.aftenposten.no/nyheter/iriks/I-barnehage-pa-Jaren-slipper-menn-a-skifte-bleie-6800577.html
■Mannlig bleiefritak er ødeleggende
http://www.aftenposten.no/nyheter/iriks/--Mannlig-bleiefritak-er-odeleggende-6800689.html

【写真上、選挙後の党首インタビュー@ノルウェー国会議事堂、2011年9月】
【写真下、オスロ大学の中にある保育園。保育士(左)は男性、2010月夏】
# by bekokuma321 | 2012-04-09 19:04 | ノルウェー

女の連帯シリーズ 銅版画展_c0166264_12371827.jpg


京都市内の町家カフェ「ジョイントほっと」で、ふじみつこの銅版画とパステルの展示会「女の連帯シリーズ」が開かれています。

●2012年3月29日(木)〜4月25日(水)
 10:00〜16:00 水曜日は14:00まで 日定休

●「ジョイントほっと」
京都市下京区寺町通仏光寺下る恵美須之町534

■ふじみつこ銅版画展―女の連帯シリーズ
http://mitsuart.exblog.jp/17633158/
# by bekokuma321 | 2012-04-08 12:41 | その他