4月20日、国際シンポジウム「選挙を変えれば暮らしが変わる」に参加した。

会場に入った時、開会時刻前だったにもかかわらずほぼ満席で、人々の熱気が満ちていたのにまず驚いた。予想以上に詰めかけたようで、慌てて補助いすを設置していた。

「選挙」とか「政治」をテーマにすると、来場者は年配男性が目立つイメージがあるが、このシンポジウムでは参加者の7割を女性が占めていた。それだけ今の日本の現状を「変えたい!」という想いが女性たちにあるのだろう。

c0166264_1132848.jpg男女共同参画先進国である北欧の中でも、内閣の半数が女性だという、比例代表制選挙の国ノルウェー。

世界で最初に女性の参政権を認め、3人の女性の首相を出しており、現在37歳で6週間の出産育児休業を取得予定の女性が首相のニュージーランド。

ジェンダーギャップ指数ではいつも“似たもの同士”だが、2000年には比例区にクオータ制を導入し、女性の大統領も誕生させている韓国。

この3カ国のスピーカーから現状に至るまでのプロセスをお話しいただいた。

3カ国それぞれが、「人間が人間らしく生きるために」より良い策を求めて制度改革を重ねてきたことが共通点であると感じた。日本の政治は、経済の平均値を上げることにのみやっきになっていて、国民一人ひとりの人生はよく考えておらず、人間らしい暮らしは個人の“がんばり”に課しているのではないか。

c0166264_11342843.jpg会場質問の時間では、議会に乳児を連れて行ったことで話題となった熊本市議の緒方さんが質問した。それに対してニュージーランドのテサ・バースティーグ大使館一等書記官が「初めに何かする時には非常に勇気がいる。隔離され、疎外されると感じられることもあると思う。一番目の人になる、ということは、その後に続く人が増える、ということ。ニュージーランドでの変化も、劇的ではなく、少しずつであった。決してあきらめないで」と語った。この言葉は、私にとってのエールにもなった。

c0166264_11412853.jpgキム・デイル大韓民国大使館参事官は、「女性は“配慮された立場”にあったが、これからは“自分たちで考え、つくっていく立場”へ」と提言した。

日本で女性が政治に参加できるようになって72年間。参政権を得るまでも、また、それからも先人達は苦労しながら道を切り開いてきた。その道が再び通行止めにならないよう、私はブルドーザーになって拡張し、誰もが通りやすいよう踏み固めて行きたいと強く思った。

松田 典子(埼玉県越谷市議会議員)

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 ▲左から、瀬野きよ、大塚恵美子、仙波亜美、トム・クナップスクーグ、テサ・バスティーグ、ロイド久美子、キム・デ・イル、オ・ヨンテ、小枝すみ子、三井マリ子(敬称略。4月20日、東京ボランティア・市民活動センター。撮影富山達夫)

国際シンポ「選挙を変えれば暮らしが変わる」に参加して②
国際シンポ「選挙を変えれば暮らしが変わる」に参加して①
国際シンポ「選挙を変えれば暮らしが変わる」序
国際シンポ「選挙を変えれば暮らしが変わる」ノルウェー
国際シンポ「選挙を変えれば暮らしが変わる」韓国
国際シンポ「選挙を変えれば暮らしが変わる」ニュージーランド
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# by bekokuma321 | 2018-05-03 11:42 | その他

「選挙を変えれば暮らしが変わる」という国際シンポジウムに参加してきました。

ノルウェー、ニュージーランド、韓国の大使館の方がいらして、選挙システムについてのお話が聞けました。3カ国の驚くばかりの女性の参加率に、本当に日本はどれだけ遅れているんだろうと思いました。

政府は、女性に輝け、とか言いながら、政権の中心いる男性達の女性蔑視が毎日のようにニュースになる日本です。財務省の麻生大臣は、次官のセクハラに対して「(セクハラだと女性記者が騒ぐなら)番記者を男に変えれば済む話だろ?」となどと言ったことが報道されています。この麻生大臣は、「婦人に参政権を与えたのが最大の失敗だった」と言ったこともあるそうです。

このシンポジウムで、首相をはじめ大臣の半分が女性のノルウェーも政党にはクオータ制が強制されていないこと、ニュージーランドも法律で政党にクオータ制を要求していないと知りました。

ニュージーランドは、20年ほど前に小選挙制から比例中心の選挙に変えて女性議員が増えたそうです。いま女性議員は38%、首相、総督や最高裁判所長官まで女性だと言うのです。国会にすら女性議員が赤ちゃんを連れて参加しているそうです。

市議会に赤ちゃんと一緒に参加した緒方ゆうかさんも、熊本からいらしていて、「どのように困難を突破したのですか?」と講師に質問していました。ノルウェーの講師が「常識が早く浸透すると良いですね」と言うような答えを言われていて、「そうだよ日本は常識がないんだよ」と心の中で叫びました。

とにかく、今の日本では、女性や若い人やお金のない人は、政治に参加と言っても投票だけです。立候補するハードルは、世界では考えられないほど高く、投票率はあまりに低い。しかも、それを当たり前と思っている人が多すぎると感じます。

中山 あみ(サバイバー)

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▲左から、仙波亜美、トム・クナップスクーグ、テサ・バスティーグ、ロイド久美子、キム・デ・イル、オ・ヨンテ、城倉啓、伊藤正子(敬称略。4月20日、東京ボランティア・市民活動センター。撮影富山達夫)

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▲「首相も総督も最高裁長官も3人すべて女性です。首相は6カ月の育休をとります」と写真を見せるテサ・バスティーグNZ大使館一等書記官(最右)(4月20日、東京ボランティア・市民活動センター。撮影富山達夫)

国際シンポ「選挙を変えれば暮らしが変わる」に参加して①
国際シンポ「選挙を変えれば暮らしが変わる」序
国際シンポ「選挙を変えれば暮らしが変わる」ノルウェー
国際シンポ「選挙を変えれば暮らしが変わる」韓国
国際シンポ「選挙を変えれば暮らしが変わる」ニュージーランド
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# by bekokuma321 | 2018-05-03 11:23 | その他

日本の出生届用紙は、生まれた子どもの名前の右横に「嫡出子」「嫡出でない子」という欄があって、どちらかに印をつけるようになっている。

この21世紀に、この日本に生まれたら、父母が結婚してるかどうかで差別されるのだ。もとになっている法律は戸籍法49条。改正案が出されても、自民党や維新の会などの国会議員が猛反対しているから、ちっとも変わらない。

女性や子どもが世界でもっとも幸せだとされる北欧はどうか。北欧ノルウェーの家族の実情は日本と100年違う。「なくそう戸籍と婚外子差別・交流会通信」222号(2018年3月―5月号)に掲載された原稿を編集発行者の許可を得て紹介する。

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# by bekokuma321 | 2018-05-01 08:57 | ノルウェー

4月20日、東京で「選挙を変えれば暮らしが変わる ♪モノトーン議会からオーケストラ議会へ♫」が開かれた。

ノルウェー、ニュージーランド、韓国の代表たちは、自国の選挙制度と女性の進出などについて熱っぽく語った。下記は、宮城から参加した伊藤由子議員の寄稿。

●ノルウェー●
クオータ制は政党には規制されていない
「クオータ制は、男女平等に不可欠か」。ノルウェーのトム・クナップスクーグさん(ノルウェー王国大使館参事官)から、参加者にこんな疑問が投げかけられた。

確かに現在に至るまで、ノルウェーの法律では政党にクオータ制は強制されてはいない。1978年に男女平等法が成立して、10年後の1988年、その男女平等法が改正されてクオータ制が導入された。しかし、それは政党にではなく、公的委員会など行政レベルに対してだった。

1993年には父親の育児休暇制度が導入された。父親がとらないと無効になることから、育児休業の父親への強制となり、「パパ・クオータ」と呼ばれている。

彼の「実は、政党にクオータ制がなくても政党は男女平等が実現しているところがある」の発言には、このようなクオータ制の歴史あるのである。

最初の発言「男女平等の進展は、女性だけではなく両性の生活が充実すること(育休はどちらがとってもいいなど)」は、新鮮であった。

高い投票率は投票しやすい環境から
2017年の国政選挙の投票率は78%、しかも女性の国会議員の割合は41.4%を超えたと報告。一因として、投票しやすい環境がととのっているからとし、病院や公的機関の殆どで投票が可能であり、18~19歳の投票率も75%であると紹介した。 

選挙の場所や時間については、日本でも高校生や働く女性たちからも声があり、地方自治体でも取り組める例として、実現したいと思った。

ノルウェーでは2008年にすでに企業の女性役員は、4割という目標を達成している。また現在、連立政権の3政党の党首は女性であると言ったが、これらは男女平等をめぐる息の長い戦いの成果であると感じた。

●ニュージーランド●
小選挙区制をやめて比例代表併用制にしたNZ
ニュージーランドのテサ・バースティーグさん(駐日ニュージーランド大使館一等書記官)は、現首相は女性で、3人目の女性首相であり、最高裁の裁判長も女性、国会議員の38.3%が女性であると言った。

1996年、小選挙区制をやめて小選挙区比例代表併用制を導入した際、女性議員は21%から29%になった。比例代表制を導入したことによって、政党の候補者名簿で選挙をすることになった。女性は、政党内の候補者リストに名前が載ればよく、選挙区で闘わなくてよくなったことが女性議員増につながった、と話した。

女性を迎え入れる環境を
37歳の女性首相は、6月から6週間の育児休暇をとり、後に復帰するという。また2人の女性が国会で授乳している姿を映像で紹介した。これには、熊本市議会の女性議員はじめ、結婚・出産・育児など現在進行形の女性議員にとっては、心強い話だったのではないか。今後、日本で、選挙法を変えることを考えると同時に、進めるべき環境整備について確認できたと思う。

私は、バースティーグさんの「比例代表制の候補者リストに変わっただけでは女性議員は増えない。女性を迎えいれる環境がないと女性は立候補したいと思わない」という言葉が胸に沁みた。まさしく「議会が魅力的な場所なら」と、友人に言われたことを思い返していた。

●韓国●
比例区にクオータ制を導入した韓国
韓国のキム・デ・イルさん(大韓民国大使館参事官兼選挙官)は、2000年にクオータ制を導入して、小選挙区では30%を女性とすると決められたものの違反しても罰則はなかったため、増えなかった、と話した。しかし、現在は、比例区に50%のクオータ制が罰則付きで強制されているので、女性議員が増えた。

また政党が、女性候補者を公認すると国から政党に補助金が出るようになったと語った。儒教の国柄のせいもあり、自主性に任せては変わりにくいので、罰則は効果的と語った。

女性議員増で偏見がなくなってきた
クオータ制の効果は、女性議員の数の増加に表れているが、質的な変化もみられるようになったとの発言は、非常に興味深かった。

議会内の政治的文化が変化し、女性関連政策や国民全体の安全政策などが増えてきたことや、議長並びに委員長といった役職に女性が就任したり、女性高官の割合がアップしたこと、さらに女性政策を企画する「女性家族省」が設置されたという報告があった。何よりも、政治分野における女性に対する偏見が払しょくされたと明言した。

小選挙区比例代表並立制の比例枠に限ってだが、候補者リストは男女交互で一番は女性というクオータ制は、女性議員増をもたらし、ひいては国民の投票行動に変化をもたらしたという韓国の話は、私たちのめざすところであり、具体的なモデルだ。

3カ国の講演後、会場からは、議員が病気や他の理由で出席が叶わない場合の代理制度などについて意見交換が行われ、実りの多いシンポジウムとなった。

2018.4.28 伊藤 由子(宮城県加美町議会議員)

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 ▲3カ国のスピーチの後、会場からの質問に答える韓国のキム参事官。逐次通訳のため時間がかかり、さあこれからというところで終わった(4月20日、東京ボランティア・市民活動センター。撮影富山達夫)

国際シンポ「選挙を変えれば暮らしが変わる」序
国際シンポ「選挙を変えれば暮らしが変わる」ノルウェー
国際シンポ「選挙を変えれば暮らしが変わる」韓国
国際シンポ「選挙を変えれば暮らしが変わる」ニュージーランド
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# by bekokuma321 | 2018-04-30 12:45 | その他

1984 年、クリスマスイブ。

女たちは、国がつくろうとする男女雇用機会均等法に反対し、自分たちでつくっ た法案をバトンに入れて、労働省まで走った。「女だからは許さない」、「職場も家庭も男女平等 に」…。30年後。女たちへのセクハラや差別はなくなったか? 仕事と家庭を両立できるようになったか?

●5月27 日(日)14:30~16:30
●東京ウィメンズプラザ 視聴覚室 (東京都渋谷区神宮前 5-53-67 渋谷駅から徒歩 12 分 表参道駅から徒歩 7 分)
●ドキュメンタリー映画「たたかいつづける女たち ~均等法前夜から明日へバトンをつなぐ」 (2017 年/71 分/監督 山上千恵子)
●参加費 500 円 (どなたでも参加できます。お気軽にどうぞ)

ゲスト 高木真紀子(銀行勤務・働く女性の全国センター会員。「私は均等法 第 1 世代。法制度に疑問や批判がいっぱいあります」)

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ドキュメンタリ映画「たたかいつづけるおんなたち」上映活動をしたいかたへのノウハウ
映画『たたかいつづける女たち~均等法前夜から明日へ』
試写会『たたかいつづける女たち』
姉妹よ、まずかく疑うことを習え
ビデオ工房AKAME DVDリスト「生き方」
Sister wave_山上千恵子監督の3作品
日本はどんなに早くても世界98番目
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# by bekokuma321 | 2018-04-29 13:22 | その他