「聞いたこともない」「知らなかった」「どんな法律かわからない」

6月25日、長野県の下諏訪で、先月施行されたばかりの「候補者男女均等法」の勉強会があった。冒頭、元下諏訪町議の樽川通子さんが、「残念ながら、これが、わが町の声だ」と紹介した。

「候補者男女均等法」は、選挙の際の候補者をできるだけ男女同数にするよう政党などに求めた法律だ。この5月、国会で成立、施行された。何度もマスコミに載っていたので、よく知られているだろうと思ったが、甘かった。

こんな一般市民の無頓着を知ってか、長野県議会の自民党萩原清幹事長は「国で法律を決めて勝手にやっている話で、我々が望んでいることではない」とバッサリ。国民民主党の下沢順一郎幹事長は「やる気があっても気持だけではむずかしい」と消極的だ。2人の幹部の本音をスクープをしたのは、朝日新聞長野版 2018.5.25

長野県議会には女性議員は5人、わずか9%。市町村議会は10%~15%だ。男性議員だらけの「女性ゼロ議会」は11町村ある。嘆いていても女性議員は増えない。集まった人たちで、法律を読み合わせをして、内容を確認しながら、知恵を出し合った。最後に、長野県会の自民党や国民民主党に対して、法律を守ってほしいというような要望書を出そうと、皆で決めた。

このような会が、日本列島津々浦々で開かれるべきだ。女性たちから開催企画が出たら、行政や政党は必要なサポート(PR代、場所代など)を出すーーこうしたことも法は期待している。

c0166264_21352075.jpg
 ▲長野日報。2018.6.26

長野県の女性ゼロ議会撲滅&女性議員増を求めて(岡田夫佐子)
[PR]
# by bekokuma321 | 2018-06-30 22:01 | その他

c0166264_22363184.jpg
 ▲Inter Parliamentary Unionによる2018年6月1日付け「国会議員(第1院)における女性の割合」ランキング


日本、世界193カ国中160位:女性議員率
[PR]
# by bekokuma321 | 2018-06-28 22:39 | その他

売り上げ1000万円の会社が、5000万円を誰かに貸すなんてことがありうるのだろうか。

6月27日の朝日新聞によると、それがありえた。

借りたのは細野豪志衆議院議員(無所属)。借りた時期は、2017年10月、衆院選の真っ最中。報道によれば、細野議員は「政治活動を支援する目的で」、JC証券(朝日にはないがネットにあがった実名)に借金を依頼した。JC証券は、5000万円を細野議員に渡した。

借金も収入だから、選挙が終わったら、「選挙収支報告書」を書いて選管に提出しなければならない。しかし、どこにも記載がなかった。

選挙活動ではなく政治活動のカネなら(これ自体、日本の選挙を考えるとまやかしだが)、政治資金規正法にもとづく「収支報告書」に記載しなくてはならない。それにも記載がなかった。

細野議員は国会議員だから、国会議員資産公開法にもとづく「資産報告書」を出す義務がある。それにも記載がなかった。

ところが、5カ月後の今年3月、証券取引監視委員会は「5000万円」の支出について調査を開始した。そしたら、あらら、4月、細野議員は「資産報告書」を訂正して、借入金5000万円を記載した。訂正したのは「選挙収支報告書」でも、政治資金規正法の「収支報告書」でもなかった。これも変だ。

JC証券の親会社は自然エネルギー開発会社(ネットで実名が上がっている)で、その社長は、昨年12月、細野議員らとタイを訪問したという。その社長は細野議員について「元環境大臣で、(中略)ぜひ活躍してほしいというのはある」と新聞に語っている。

証券監視委員会の調べがなかったら、社長からの5000万円を細野議員は懐に入れたままだったのではないか、これは贈収賄疑惑ではないか。メディアは細野議員への追及をゆるめないでほしい。

私が憤りを覚えるのは、選挙にからむ巨額のカネだ。

同じ6月27日、東京地裁は、日歯連に、政治資金規正法違反で有罪判決を出した、と報道されている。日歯連は、石井みどり参院議員(自民)に対して、9500万円を寄付した。うち5000万円は西村正美参院議員(民主)の後援会に一旦寄付して、そこを迂回させて石井議員に回したという。寄付の上限5000万円を超えていることを隠そうとした組織的犯罪だ。

IPU調査によると、日本の国会に占める女性議員はわずか10%しかいない。世界には、50%を超える国もあり、平均は23.4%だ。日本の女性議員率は世界の中でも極端に低く、世界193カ国中、実に158番目だ。

それはそうだ。選挙に5000万円などという途方もないカネが要ると思っただけで、一般人とりわけ女性に、選挙に出ようと思う人はいないだろう。例外は、祖父か父親の地盤、看板、カバンを引き継いだ世襲政治家ぐらいだろう。

2017年秋、日本で、1人ウン千万円というカネの動く国政選挙があった頃、北欧ノルウェーでも国政選挙があった。私が目にしたのは、高校生、大学生、妊娠女性、移民系住民など多様で多彩な候補者だ。

違いのもとに、日本は小選挙区制度中心、ノルウェーは比例代表制という選挙制度の違いがある。

ノルウェーの候補者個人は、カネを1円もかけない。供託金もない。だから、高校生でも、移民家族の娘や息子でも立候補できる。実際、オスロ選挙区から国会議員に立候補した高校生がいると聞いて取材した。選挙でもっとも大事なのは、政治討論会という「政治活動」だ。環境問題、難民問題、教育問題について、選挙区の候補者全員があちこちで議論をする。育児休業中の某候補は、まったく選挙運動をしなかったが、政党リストの上位に登載されていたため当選した。

政治の基盤は選挙だ。その選挙が歪んでいるのだから、歪んだ政治は続く。

細野豪志氏、衆院選中に5千万円受け取り 証券会社から
細野豪志氏への5千万円、原資は親会社からの増資資金
JC証券の細野豪志氏への5千万円資金提供、各メディア報道まとめ
国会議員選挙結果、女性41.4%(ノルウェー)
育休候補、大学生候補が国会議員になれる国(ノルウェー)
国会議員年収も政党交付金も世界最高額

c0166264_229154.jpg

[PR]
# by bekokuma321 | 2018-06-28 22:11 | その他

北欧スウェーデンが世界一に輝いたのは「世界評判ランキング」。

G8(主要先進8カ国)の人たちが、訪問先としての安全性や政策の先進性などいくつかの基準で世界の国々を評価し、ランク付けを行ったものだとか。アメリカのコンサルティング企業「レピュテーション・インスティテュート」が毎年行っている。

インスティチュートによると、スウェーデンは「透明性、安全性」において優れ、「ライフスタイルと自然の美しさ」が突出し、「最も高い倫理性を有し、先進的である」とされている。

スウェーデンの首相ステファン・ロベーンは、こんなコメントを出した、と報道されている。

「(世界一になった)この結果は、わがスウェーデン・モデルが、高い成長のみならず、自由で平等で安全である社会を生み出している証です。不平等こそ経済発展の障害であると多くの人たちがわかってきているのです」

トップ5までは以下のとおり。北欧諸国が目立つ。また、これら5カ国はすべて、比例代表制選挙の国であることは強調してもしすぎることはない。

比例代表制の選挙は、有権者は、候補者個人ではなく政党に投票する。日本のように、候補者個人が顔や名を売る必要がなく、選挙にカネがかからない。その結果、女性の議員率がきわめて高く、多様性に富む議会構成になりやすい。スウェーデンは、「フェミニスト政府」と称する内閣をつくって、男女平等に力を入れる。

Country RepTrak® - Annual Ranking of Most Reputable Countries Worldwide
Sweden Earns Top Spot as Most Reputable Country in the World
Sweden reclaims title as 'world's most reputable country'

c0166264_2333424.jpg


【2018.6.28 1600更新】
[PR]
# by bekokuma321 | 2018-06-27 23:59 | 北欧

c0166264_6243927.jpg6月25日(月)、「候補者男女均等法ができた!さあどうする? 樽川通子さんに三井マリ子が聞く」と題した会合に名古屋から参加した。

会場は、JR下諏訪駅から歩いてすぐの食堂「サロンしもすわ」で、樽川通子さんが運営する。

「女性100年会議」のメンバー、「長野県長寿社会開発センター」の日本一の長寿社会への施策に取り組む方とか、「アートミーティングすわ」の方などに加えて、今井正子県会議員や周辺自治体の現職・元職議員、新聞2社の記者など、多彩な顔触れであった。

まずは「候補者男女均等法」を知らなかった、話題になることはなかった、との声があがったので、新聞のコピーや候補者男女均等法の要約が配布され、皆で読みあわせした。三井さんの簡単な解説があった。

長野県内「女性ゼロ議会」11町村に女性議員を誕生させるには、長野県議会に女性議員を増やすには、という難問に、樽川さんは、経験をもとに「女性議員を増やすことが大事だとアピールしてマスコミに報道してもらう、そして、女性議員を増やすための組織力」だと強調した。

次に地元長野県議会の自民党議員幹事長や、国民民主党幹事長による「候補者男女均等法」を無視するかのような発言を放置しないためにどうすればいいか、について意見交換した。

議会で質問をすることに加えて、市民として2人に発言撤回を求める「要請文」または、各政党に「公開質問状」形式で尋ねる、などがあがった。結論は、「集会参加者一同」として、「要請文」または「公開質問状」を出すという提案を、全員一致で決めた。

「だれか文案を書いて下さる人いませんか」との呼びかけに、間髪を入れず手をあげる人もいて、とんとん拍子に話は進んだ。長野は「長寿日本一」だけではない。樽川通子さんが、過去10年間に渡って取り組んできた女性議員を増やす活動が根をはっている、と感じた。有意義な会だった。

岡田夫佐子(全国フェミニスト議員連盟世話人、さみどりの会


c0166264_6373821.jpg


c0166264_6332457.jpg


c0166264_793552.jpg



【写真上:樽川通子元下諏訪町議。撮影三井】
【写真下1,2:「どうしたら候補者男女均等法を生かせるのか」と参加者。撮影岡林】
【写真下3:1999年3月全国一斉に行った「女性と政治キャンペーン」長野版。サロン2階に飾っていた思い出の写真。接写三井】
[PR]
# by bekokuma321 | 2018-06-27 06:43 | その他