カテゴリ:ヨーロッパ( 284 )

イギリスの詩人キャロル・アン・ダフィーCarol Ann Duffy が、341年間の英国史上、女性として初めてPoet Laureateに選ばれた。

Poet Laureateは、桂冠(けいかん)詩人、イギリス国王が任命する王室付き詩人と訳されている。Poet Laureateに選ばれたことによって、今後、10 年間、年5,750 ポンドの報酬が与えられるという。

ゴードン・ブラウン首相は「彼女は、多様な人間の経験を感情のひだに染み入る言葉で表し、われわれの想像性を限りなく広げてくれる」と褒め称えた。

彼女はフェミニストだ。詩集『世界の妻』に代表されるように、女性の視点で世界を見直すという野心的な詩を書いている。

その代表作The World's Wife(世界の妻)は、キング・コングではなくクイーン・コング、シナトラ(といっても男性ではなく女性の)、ファウストの妻(いたのか?)、フロイドの妻、サムソンとデリラのデリラなど、あらゆる女たちの気持が描写されているものだという。まだ読んでいないが、ウーン、面白そう!  

http://news.bbc.co.uk/2/hi/entertainment/8027767.stm
http://news.bbc.co.uk/2/hi/entertainment/8029388.stm
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by bekokuma321 | 2009-05-02 17:45 | ヨーロッパ

c0166264_1445719.jpgイタリアは、EU諸国の中でもジェンダー・ギャップが大きい国である。首都ローマのあるラツィオ州が、汚名を挽回するため、40歳以上の女性の再雇用に向けて、キャンペーンに取り組むというニュース。題して「不均衡なパリティ:女性と労働」。5月28日、ローマのヴィットル・エマヌエル通り、3スタジオでイベントが行われる。

40歳以上の女性にターゲットをしぼったのは、現実的で効果があるかもしれない。キャンペーンのタイトルは「不平等なパリティ」。英語ではUneven Parity。イタリア語Dispari Paritaは、語呂があっていて覚えやすい。同キャンペーン広報担当から筆者に送られてきたシンボルは、男性と女性の靴。登山靴とおぼしきごつい靴と、真赤なヒール(写真)。働く女性なら、あまり履かないだろうな、これは。ちょっと苦笑してしまった。

http://oltre130000.splinder.com/post/20446733/Dispari+Parit%C3%A0:+Donne+e+Lavor
http://www.womenews.net/spip3/spip.php?breve1161

■イタリアのパリティ記事(日本語)
http://frihet.exblog.jp/9805560/
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by bekokuma321 | 2009-05-02 10:05 | ヨーロッパ

日本でも、格差解消やワーキングプアがようやく社会問題となったが、政府の具体策はない。イギリスでは、政府が、政治課題として取り組み、法案をつくり、議会に提案し、その解消政策に着手しようとしている。

鍵となるのは、平等法 (Equalities Bill)。

この平等法案は、昨年末イギリスの国会に提出され、現在も審議中だ。提案した平等大臣ハリエット・ハーマンは、「平等法」こそ、公平な経済社会をつくり未来の発展につながる、と成立に意欲を見せる。

平等法は、性や年齢、肌の色による差別を禁止するための包括的法律だ。その特徴は、250人以上の従業員を雇用する会社はすべて、男女別の賃金格差がわかるような報告書を提出させることや、自治体や病院・福祉・教育などの公的機関に、女性やマイノリティを優先的に雇用することを奨励させるなど。

法案提出の理由は、わずか6歳で、優秀な子どもでも貧しい家庭に育つと、金持ちの家の優秀でない子どもに追い越されてしまうという事実や、貧しい地域に育った子どもは病気に苦しむ傾向が高いという事実が、調査によって明らかになったことから、具体的改善は社会の責務だからというものだ。

一方、保守党は、「法的権利があるよと告げたところで、人間の生活がよくなるものではない」と反対している。経済界代表は、「平等法が施行されると、さらに不況脱出が遅れ、会社は、従業員の雇用を控えることになる」と否定的だ。しかし、平等大臣は、「不況を不平等社会の弁解にすることは許されない」と応酬する。

これまで数多くの差別禁止法があったが、この法律にまとめることで、お役所の縦割り解消もめざすという。この法案を提出したのは平等省だ。これは日本の少子化・男女共同参画省にあたる。そう、小渕大臣、あなたです。頑張って!


http://www.idea.gov.uk/idk/core/page.do?pageId=8890195 
http://www.equalities.gov.uk/PDF/FrameworkforaFairerFuture.pdf(男女平等法に関する概要、40ページ)
http://www.ofmdfmni.gov.uk/index/equality/gender-equality/gender-cartoons/gender-cartoons-thirteen.htm (1人親家庭の賃金を、シングルマザーとシングルファーザーにわけるとこんなに格差があるという漫画。一見して男女差別がわかる)
http://www.equalityhumanrights.com/en/Pages/default.aspx
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by bekokuma321 | 2009-04-27 16:20 | ヨーロッパ

スペイン政府は、厳しい妊娠中絶制度を改善するため、新法案の成立をめざしている。ホセ・ルイス・ロドリゲス・サパテロ首相の優先課題だ。しかし、カソリックに根ざしたスペイン社会には反対が強い。

3月29日、日曜日、反対派は、マドリードの政府・平等省前に約10万人以上を集め、政府の法案に異議を唱えた。妊娠中絶法案はこの平等省で成文化されようとしている。

3月28日のガーディアン紙は、子どもを含むデモンストレーションの光景を掲載している。手に手に、「命を大切にしない国に民主主義はない」というメッセージを持っている。典型的な妊娠中絶反対派だ。

女性団体は、「母に自由を、中絶には安全を For motherhood with liberty and abortion with security」というポスターを張り巡らして、対抗。妊娠中絶合法派の医師は、「この国はすばらしい法律を持っているが、女性はいまだに子ども扱いだ」とコメントしている。

今後、両派の闘いはさらに熾烈になるだろう。

http://www.guardian.co.uk/world/2009/mar/28/spain-abortion-laws
http://www.google.com/hostednews/afp/article/ALeqM5jxnSKnyyF2sRech379z76wsoM1VA
http://www.typicallyspanish.com/news/publish/article_20690.shtml
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by bekokuma321 | 2009-04-04 19:52 | ヨーロッパ

ミッシェル・オバマは、4月1日、ロンドンの女子校を訪問し、女生徒たち100人に向かって力強いスピーチをした。G20サミットでロンドンに滞在中のできごと。

「みなさん、あなたたち全てが、こうなりたいなと思える人間になれると思っています」
「女の子だって、生まれてよかったと、周りから歓迎されて育つことによって、なりたい人間になれるのです。その見本が私です」
「私は、強さと権威に満ちた素晴らしい女たちに囲まれて育ってきました。あなたたちも自分の運命を自分自身で切り開いて行ってください」

女性の未来に希望を持たせる彼女のスピーチは、女の子たちに、弁護士、政治家、医師など困難な道に挑戦する勇気を与えたに違いない。

ミッシェル・オバマが訪問したエリザベス・ガレット・アンダーソン校は、非白人の多い、女性だけの学校。学校名となっているエリザベス・ガレット・アンダーソン(1836 - 1917)は、医師で政治家だったイギリス女性。彼女は、若い頃、フェミ二ストたち、とくにアメリカの女医Elizabeth Blackwellに強く刺激され、当時は認められていなかった医者になることを決意。艱難困苦の末、医師の資格を獲得した。その後政治家として活躍、イギリス初の女性市長となった。

ミッシェル・オバマが、訪英時に訪問する場所を決定したのは、誰だろう。駐英大使館か、それともオバマ政権のG20関連スタッフか? 候補はひとつではなかったはずだ。その中から、非白人の多い、女性だけの学校を選んだプロセスに興味がわく。思い出すのは、3月のヒラリー・クリントン国務長官アジア訪問。日本では東大を選び、韓国では女子大を選んでスピーチをした。日本は東大と決まったプロセスには、日本の外務省の力が働いたのではないか。

http://news.bbc.co.uk/1/hi/uk_politics/7980012.stm

エリザベス・ガレット・アンダーソン校
http://www.egaschool.co.uk/

エリザベス・ガレット・アンダーソンhttp://www.bbc.co.uk/history/historic_figures/garrett_anderson_elizabeth.shtml
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by bekokuma321 | 2009-04-03 16:58 | ヨーロッパ

ロンドンにあるロイヤル・チェルシー病院Royal Hospital Chelseaに、今年初めて女性が入居というニュース。病院といっても広大な敷地に多種多様な文化レクレーション機能を持つゴージャスな老人ホームらしい。

17世紀末から傷病兵が入っていたというから3世紀以上も、男だけの館だったのだ。現在の居住者300人の元兵士と起居をともにする女性1号とは、ドロシー・ヒュー(Dorothy Hughes)さん。85歳。第2次世界大戦で住んでいた村が爆撃され、18歳だったドロシーさんは徴兵された。父の反対を押し切って砲兵隊に志願して前線で戦った。戦後、軍曹となり宇宙開発の研究職についた後、結婚で退職。後、教員となった。

18年前に夫が死亡、友人たちも次々に亡くなり、社交的付き合いのない年金生活を観念していたという。ロイヤル・チェルシー病院に入居を認められたドロシーさんは、まずは見学に行った。そこで男性たちに大歓迎されまくった。男性たちは自分をよく思わないのではと心配したが、まったく杞憂だったことがわかったので、長年慣れ親しんだ家を手放して転居を決めたという。

「まるでシンデレラのよう」とはイギリス・メディアに載った彼女の言葉。

65歳以上、軍事年金受給者、身寄りがない――この3条件をクリアすれば、誰でも入居できるという。今後、どっと女性が増えそうだ。

http://www.telegraph.co.uk/news/4944427/Now-I-feel-just-like-Cinderella-at-the-ball.html
http://news.bbc.co.uk/1/hi/england/london/7938801.stm
http://www.chelsea-pensioners.co.uk/home
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by bekokuma321 | 2009-03-16 15:19 | ヨーロッパ

財官の癒着を断ち切る秘策があった!
自分たちの代表を審議会に送り込もう!~

市民の側からの声を行政に届けるはずの審議会が、省庁に都合のよい財界人や御用学者や官僚OBなどで占められていて、本来の審議会の役目をはたしていない。

審議会制度を変えるには、どこをどうすればいいのか。

しかし、英国にはその答えがある。公職任命コミッショナー制度がそれだ。公職任命コミッショナー制度とは、審議会など公職につく人々は公募で選ばれて採用される制度。

作戦会議第2弾。行政の追認機関となっている審議会。魔法の杖を政府から取り上げ、市民のもの、真に意義のあるものにするため「公職任命コミッショナー(制度)」の実現に向けて語り合おう!

主催:ComRights
(コミュニケーションの権利を考えるメディアネットワーク)

日隅一雄弁護士著『審議会革命―英国の公職任命コミッショナー制度に学ぶ』発刊を機に立教大学で開かれた。

◆日時:2009年2月21日(土)14時~

◆会場:立教大学8号館8201教室 最寄り駅JR池袋駅

◆問題提起::日隅一雄(弁護士・NPJ代表) 「政財官を断ち切る秘策・英国任命コミッショナー制度とは」(仮)

◆ パネリスト:青山貞一(武蔵工業大学・大学院教授)
        醍醐 聰(東京大学教授)
        中野真紀子(デモクラシーナウ!日本代表)
        服部孝章(立教大学教授)
        三井マリ子(女性政策研究家)  

http://eritokyo.jp/independent/aoyama-co11922.html
■みんなのメディア作戦会議 第2弾参加記  青山貞一http://blog.livedoor.jp/aoyama211111/archives/51760987.html
http://www5.plala.or.jp/Y_YUKI/SABO/KOSYOKUNINMEI.pdf
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by bekokuma321 | 2009-02-24 13:27 | ヨーロッパ

「イギリス政府は、テロに名を借りて人権侵害をしている」。こう政府を公に批判した人物がいる。その人は、MI5と呼ばれるイギリス情報局保安部初の女性長官だったステラ・リミントンDame Stella Rimington。推理作家でもある。

MI5とは、テロに立ち向かうための国家の諜報組織だ。そのトップだった人が、自らの組織がしていることに矢を向けたのだから、話題沸騰。BBCはトップニュースで伝えている。

彼女は、「市民権に制限を与える法律を通すことで、人びとを恐怖に陥れるよりも、テロリズムの目的であっても、それは恐怖の警察国家で生きることになる、こうした危険性があるのだ、と政府が認識したほうがまだいい」とスペインの新聞に語ったという。

さらに、「イギリス情報局保安部は人を殺さないだけまだいいが、アメリカはグアンタナモで見られるように拷問をした。それが自爆テロを増やすことになる」とアメリカを非難した。

同時に、アイルランド初の女性大統領だったメアリー・ロビンソン国際法律家委員会ICJ代表も、「9.11から7年が過ぎた今、近年制定された虐待法や制度を見直し、廃止すべきときだ」と言う。

こうした大物女性の声に喜びを隠せないのは、英国の人権擁護団体リバティ代表だ。「心から感動を覚えた。なぜなら、私たちのプライバシーを侵害するような多くの制度があり、罪のない人間まで罪人扱いできる強大な警察権力がある」とコメントしている。

テーマが国家の安全保障問題で、登場人物が3人とも女性。3人とも人権保障問題の視点から激しい批判している。

http://news.bbc.co.uk/1/hi/uk/7893890.stm
http://www.mi5.gov.uk/
http://www.liberty-human-rights.org.uk/
http://news.bbc.co.uk/1/hi/uk/1532221.stm
http://www.icj.org/sommaire.php3?lang=en
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by bekokuma321 | 2009-02-17 20:22 | ヨーロッパ

ローマ法王ベネディクト16世は、クリスマス前の演説で、「男性と女性という性による相違は人間性の中心におかれる秩序であり、神の創造として尊重されるべきである」とし、「熱帯雨林保護と同様、人類の種も保護されるべきだ」とした。

さらに、性の秩序を崩壊するようなジェンダー理論は、人類を「自己破滅」に向かわせるなどと演説した。

ベネディクトの演説はまったく非科学的であり、彼のような考え方こそ、人間間に嫌悪や不寛容さをつくることになり、それこそが人類を滅亡に導いてきたのではないか。歴史が証明している。21世紀にあって、このような思想の指導者しか担げないキリスト教界は滅び行くしかないだろう。

さらに、全世界の子どもからお年寄りまで幅広く強い影響力を持つローマ法王という公的地位を使って、クリスマスという1年で最も注目される時期に、このような演説をしたことに対し、心から怒りを覚える。と同時に、このベネディクトによる演説に対し、各界はわかりやすい反論をもっとすべきだし、それをあらゆるメディアがもっと報道すべきである。

http://www.guardian.co.uk/world/2008/dec/23/pope-gender-sexuality
http://news.bbc.co.uk/1/hi/world/europe/7796663.stm
http://www.guardian.co.uk/world/2008/dec/23/pope-benedict-heterosexuality-church
http://www.guardian.co.uk/world/audio/2008/dec/24/pope-benedict-gay-rights
http://news.bbc.co.uk/1/hi/world/europe/7797269.stm
http://www.guardian.co.uk/world/2008/dec/27/pope-benedict-xvi-gayrights
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by bekokuma321 | 2008-12-26 02:19 | ヨーロッパ

社会党党首の座をつかんだのは、世界の注目を集めたロワイヤル大統領候補ではなく、リール市長のマルティヌ・オブリ(58)だった。

オブリ候補は、ジョスパン政権時代、オブリ法とも称される「週35時間労働法」の創始者として名をはせた政治家。社会党の典型的左派に属する。フランスでは、それより、あのジャック・ドロールEU委員長の娘として有名かもしれない。

http://news.bbc.co.uk/2/hi/europe/7749849.stm
http://news.bbc.co.uk/2/hi/europe/7748916.stm
http://www.guardian.co.uk/world/2008/nov/22/france
http://www.telegraph.co.uk/news/worldnews/europe/france/3522342/Martine-Aubry-confirmed-as-French-Socialist-Party-leader.html
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by bekokuma321 | 2008-11-27 00:22 | ヨーロッパ