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カテゴリ:ヨーロッパ( 333 )

イタリアのコロナウイルス感染数は世界一、二。なかでも最も苦しんでいるのは北イタリア。


イタリアの医療水準はヨーロッパでも上位、とくに感染率が高い北イタリアは、医療教育はむろん、他の教育レベルも高いと聞いていた。それなのになぜだ…不運としか言いようがない。


130年前のポスターで偲ぶイタリア初のフェミニスト集会(叫ぶ芸術)_c0166264_10550351.jpg


人っ子ひとりいない北イタリアの町をニュースで見ながら、ボローニャで歴史的演説をした女性参政権運動家アンナ・マリア・モッツォーニを思い出した。


「女性の手に持つ、そのペンが、抑圧されている人たちへの大義のために使われないのであれば、何のためのペンか」ーーこんな珠玉の言葉を残した作家でもある。


友人の社会学者マリア・グラッツィア・ジャンニケッダが、130年前(江戸時代!)、ボローニャに貼られたポスターを所蔵していた。「アンナ・マリア・モッツォーニの演説会を知らせたポスターです。イタリア初のフェミニスト集会ではないかしら。本物なんですよ」と私に言った。貴重な現物を撮影した画像の使用許可を得たのは、ずいぶん前だが、イタリア語に不明な点があってこれまで紹介できなかった。


北イタリアのなんという惨状。しかし、この北イタリアこそ、女性参政権運動家が狼煙をあげた誇り高き地なのである。


原文と格闘しながら原稿をあげた。「I女のしんぶん2020年4月10日号」。上図にマウスをあてるとサイズが大きくなり読みやすくなる。ただ、日本では数少ない女性運動紙なので、できたら定期購読をお勧めしたい。



イタリア訪日団へ「家父長制という化け物と闘う日本の女性運動」

パリタリア民主主義と選挙結果

イタリアからスペインへ渡るアフリカの少女たち




【2020.4.7 更新】

by bekokuma321 | 2020-04-06 12:07 | ヨーロッパ

今日3月8日は国際女性デー(コロナウィルスで行事は中止)_c0166264_09582976.jpg

38日は国際女性デー。109年前の1911年、女性参政権を求めて女性たちは集まったのが最初だという。


今年はコロナウィルス予防で、日本の国際女性デーのデモやイベントはほとんど中止になった。だが、世界のあちこちで国際女性デー記念行事がおこなわれている。男女平等で世界のトップを走る北欧諸国では、首相たちが全員「女性の権利を守るために、責任を負っている」と公に声明を出した


は、1914年3月8日の歴史的ポスターだ。怒りに燃えるまなざし、どこまでも続く赤い旗、大地を踏みつける大きな足は裸足だ・・・。


ドイツのベルリンで作成された。ところが、このポスターは「反体制的」だと烙印をおされて貼られることはなかったという。そのあたりのエピソードを、「I 女のしんぶん 『叫ぶ芸術 80回』」(2020.3.10号)に書いた。下にそのコピーを掲げる。クリックすると読みやすい大きさに拡大される。



今日3月8日は国際女性デー(コロナウィルスで行事は中止)_c0166264_10162332.jpg

▲「I 女のしんぶん」(2020年3月10日号)。貴重な女性運動紙なので、応援する意味で、定期購読をお願いします。



by bekokuma321 | 2020-03-08 10:32 | ヨーロッパ

ドキュメンタリー映画「たたかいつづける女たち」(山上千恵子監督)が、この3月、国際フィルモア女性映画祭で上映されることになった。


上映決定を知らされたばかりの、山上千恵子監督は、うれしそうに語った。


「日本の女性解放運動について、海外ではほとんど知られていません。もっと日本の女性監督が、国際映画祭にエントリしたほうがいいと思っています。でも、いないんです。だったら私が、と。初めてエントリしたのは、『30年のシスターフッド』です。その後、10回目に『山川菊枝』を出しました。ですから、『たたかいつづける女たち』で3本目になります。映画祭は、トルコのイスタンブールで開催だそうです」


「たたかいつづける女たち」国際女性映画祭で3月上映_c0166264_18250563.jpg



ドキュメンタリー映画「たたかいつづける女たち」には、均等法前夜から明日へバトンをつなぐ」と、サブタイトルがついている。1980年代、日本の職場は女性差別の巣窟だった。女性運動団体は、性差別のない職場をめざして、自分たちの力で法案をつくった。それをバトンにして、たくさんの女たちでリレーをしながら、労働省に届けた。しかし、女たちの声は届かなかった。だが・・・。


この機に、まだ見てないかた、上映会をしてみたいかた、申し込みはこちらからhttp://wwt.acw2.org/?p=416410000円から可能)。


さて、国際フィルモア女性映画祭は、トルコの「フィルモア女性共同体」が主催する。2020年は第22回目だという。


フィルモア女性共同体は、2000年初め、女性や女性の人生をもっと見えるようにし、かつ女性同士の交流を進めよう、と創設された。映画やメディアへの女性の進出を促し、映画やメディアを通して女性を表現する機会を広げ、女性の力と生産性を強めようとがんばっている。映画や他の分野におけるジェンダーによる差別のない未来、それは、すなわち女性は男性と平等の機会を有し、暴力や差別のない社会となる、という壮大な未来像を抱く。


フィルモア(filmmorFilmMorを合わせた「紫色の映画」という意味の造語と思われる。ホームぺ―ジは http://filmmor.org/en/ 


「たたかいつづける女たち」国際女性映画祭で3月上映_c0166264_19321061.jpg
             ▲フィルモア女性共同体のロゴ(HPより)



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by bekokuma321 | 2020-01-13 18:42 | ヨーロッパ

イギリスで、総選挙があり、保守党が大勝した。女性議員は34%と、イギリス史上最高となった。


日本で1994年、衆院の選挙を小選挙区比例代表並立制に変えたとき、モデルにしたのはイギリスだそうだ。イギリス流の二大政党制にあこがれ、小選挙区制にすると、政党中心の選挙になり政権交代が容易になると唱える人が多かったらしい。


日本の衆院選は、比例制が少し入っているとはいえ小選挙区のおできみたいなもので、小選挙区制中心の選挙だ。というわけで、同じ小選挙区型選挙のイギリスの総選挙と比べてみた。あらら、違うのは、女性議員の割合だけではなかった。


ちなみに、元祖小選挙区の国イギリスだが、比例代表制にしようという運動への支持が伸びているという。


●イギリスは、日本の人口のほぼ半分だ。しかるに、イギリス650議席、日本465議席で、日本の議席は少なすぎる


●イギリスの投票用紙は1枚で、候補者名とその候補の所属政党ロゴがすでに印刷されており、投票者は、各候補の右にある空欄にチェックをつけるだけだ。一方、日本では投票用紙が2枚あり、投票者は、小選挙区は候補者名を、比例区は政党名を書かせられる。日本は投票者に苦労させている。


●イギリスは、選挙権も被選挙権も18歳から。日本は、選挙権は18歳からだが、被選挙権は25歳から


●イギリスは解散・公示日が同じで、投票日まで1か月以上の選挙期間がある。一方、日本は解散してしばらくして公示日となり、選挙期間は投票日までわずか12日間しかない


●イギリスの供託金は約9万円だが、日本は300万円。日本の供託金は極端に高すぎる


●イギリスは戸別訪問が中心的選挙運動だが、日本は戸別訪問を法律で禁止


●投票率は、イギリスが67.2%、日本は53.7%。日本の投票率は低すぎる


●イギリスでは労働党が歴史的大敗をしたというが、それでも全議席の31%を占める。日本の野党第1党(立憲)は12%でしかない


●イギリスの女性議員は全議員の34%となり、世界193カ国中36番目にランクインしそうだ。保守党でも約4分の1、労働党に至っては過半数の104議席が女性に(下図)。しかるに、日本は10%で、世界で164番目


女性議員34%、イギリス史上最高に_c0166264_22403233.jpg
The Guardian:UK elects record number of female MPs




by bekokuma321 | 2019-12-13 22:56 | ヨーロッパ

叫ぶ芸術「家でボクシングをするな」(ポーランド)_c0166264_16490121.jpeg

叫ぶ芸術 77回「家でボクシングをするな(ポーランド)」が「I 女のしんぶん」12月10日号に掲載された。

ポーランドの首都ワルシャワにある女性の権利センターは、さまざまな女性運動に取り組んでいる。そのひとつが、反DV運動。「家はボクシング・リンクではない、暴力をふるうな」とポスターのポーランド語は訴える。

家庭での暴力撤廃運動には、ポスターだけでなく、DVDも、ハガキも、つくられていた。サバイバーが劇団をつくって、訓練を重ね、街の劇場で公演もするという。



by bekokuma321 | 2019-12-12 17:13 | ヨーロッパ

叫ぶ芸術「暴力と無縁なのが真の男:ホワイトリボン運動」_c0166264_09452402.jpg

叫ぶ芸術 76回「暴力と無縁なのが真の男」が「I 女のしんぶん」11月10日号に掲載された。

今回は、ホワイトリボン運動と呼ばれる世界的な男性運動のポスター。1991年、カナダでスタート。「僕はフェミニストが大嫌いだ!」と叫んで、女子大生14人を殺害した男性の事件がきっかけだった。


by bekokuma321 | 2019-11-12 09:57 | ヨーロッパ

ドイツの防衛大臣がEU初の女性の委員長となった。


ところが、彼女の人事案件は、EU議会で承認を得なければならないのだが、すったもんだがあったという。本家ドイツの緑の党や社会民主党が彼女の政策に異議をとなえたのだ。なぜか? 


詳しくは、叫ぶ芸術 第73号「『女たちのヨーロッパ』の時代到来(ドイツ)」(I 女のしんぶん」2019810日号)をどうぞ(↓)。


「女たちのヨーロッパ」の時代到来_c0166264_15370485.jpg
▲本紙I 女のしんぶん」は女性の視点による多彩な情報満載。定期購読して応援しよう! 応援するには⇒I 女性会議


by bekokuma321 | 2019-08-14 15:47 | ヨーロッパ

妊娠中絶の歴史

妊娠中絶の歴史_c0166264_16432340.jpg


7月初め、イギリス議会は、北アイルランドの妊娠中絶合法化法案を可決した。賛成332、反対99だった。「歴史的な日」のニュースは、7月11日、届いた。


カソリックの国にも関わらず、アイルランドのほうは、昨年、国民投票で妊娠中絶が合法化された。「次は北アイルランドだ」という叫びが女性運動家たちからあがっていた。


北アイルランドでは、158年間にわたって違法とされていたため、中絶をせまられた女性たちはイギリスにでかけて行くしかなかった。北アイルランドはイギリス国内の地域だから、ことはわかりにくい。英紙ガーディアンの記者も、こう書く。


「女性の権利がこんなふうに譲渡されることに関して、一国のある地域で、ある大集団が、別の時代に属することだとその国で思われるような法的制限にさらされる、そんな国が存在していることを理解しようにもそれは難しい」


アイルランド問題・北アイルランド紛争の歴史はひとまず置いて、北アイルランド女性たちに「おめでとう!」を言いたい。


さて、上の写真は、「叫ぶ芸術――ポスターに見る世界の女たち 71回」(「I 女のしんぶん」2019.6.10)。フランスの妊娠中絶合法化25周年につくられたポスターである。カソリックの国フランスも、妊娠中絶を長年禁止していた。その重い扉を開いたのは、1人の女性政治家だった。


いかなる国であっても、女性の声が政治に届かないと、女性の人生は政治にもてあそばれてしまう。日本でも、中絶を「堕胎罪」とする刑法は存続している。


Parliament’s challenge to Northern Ireland’s abortion law is long overdue


by bekokuma321 | 2019-07-25 17:04 | ヨーロッパ

参院選の真っ最中だ。女性の立候補者は28.1%(370人中104人)。男女半々にほど遠い。


これでは、奇跡的に女性候補全員当選したとしても、国連が定めた最低ラインの30%など夢のまた夢だ。忘れてならないのは、この30%は「1995年まで」の到達目標だったことだ。


国際的潮流や、国連勧告を受けて、日本政府も「2020年までに30%」とささやかすぎる目標を掲げた。やっと「候補者男女均等法」も制定した。ところが、この法律、「罰則付き」でという女性団体の要望は捨て去られたため、政党は、候補者を男女半々にしなくても、政党交付金が削られるわけでもない。違法行為をしても何のお咎めもないのだ。


さて、世界には一院(下院)しかない国も多く、参院にあたる上院議員は選挙をしない国もあり、国会議員の女性割合は、一院で比較されてきた。その国会における女性割合の最新統計によると、1位ウガンダ、2位キューバ、3位ボリビア、4位メキシコ、5位スウェーデン。前回と同じだ。


そして、わが日本は世界164位! 163位のガンビアと165位のコンゴ(注)・サモアの間に鎮座する。このランキングは前回と変わらない。下に日本とそのお仲間の国々を掲げる。


IPUの4月1日付の調査。対象国は193カ国。


日本の女性議員率、世界164位(2019.4.1)_c0166264_18452556.png



【注:コンゴは2つあるが、コンゴ民主共和国のほう】


怒!日本の女性議員率世界164位(2019.2.1)

Percentage of Women

「身を切る改革」どころか「民意を切る改革」



by bekokuma321 | 2019-07-09 19:08 | ヨーロッパ

ハンガリー紙幣と女性

ハンガリー紙幣と女性_c0166264_18071762.jpg


G20が終わった。G20の目的は、国際経済の健全化にあるらしい。しかし、開発途上国の代表が参加せずして、経済の健全化はありえないだけでなく、無報酬労働・低賃金労働に押し込められている世界中の女性の経済に光を当てずして、経済の健全化など笑止千万だ。


G20に呼ばれなかった国だが、EU加盟国のひとつハンガリーを今春訪れた。ブダペストにある中央ヨーロッパ大学で開催された市民運動団体イベント会場において、面白いポスターを見つけた(上)。


ハンガリー紙幣の顔は今すべて男性だ。それに対抗して偉大なハンガリー女性の顔を印刷した仮想紙幣が並べられて印刷されていた。よく見ると、女性の顔の紙幣の金額はすべて本物の8掛けだ。


ハンガリーは、今、右傾化が激しく、フェミニストはバックラッシュに苦しんでいるようだ。そんな苦境のなか、このポスターは、「こんなにも傑出した女性が大勢いるのに、紙幣はなんで男性だけなのか」という叫びとともに、「女性の賃金は男性の賃金の80%にすぎない」と訴えていた。


1枚のポスターが語る「女性の置かれた経済」の現実。ハンガリーだけではない、世界中そうだから、このポスターは普遍性がある。


このハンガリーのポスターについて、とくに仮想紙幣に印刷された女性について知りたいかたは、「叫ぶ芸術 ポスターに見る世界の女たち 第70回」 をどうぞ。



EU議会選挙を控えたハンガリーの女たち




by bekokuma321 | 2019-06-30 18:19 | ヨーロッパ