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選択的夫婦別姓と選挙制度

530日、選択的夫婦別姓の野党法案が衆院法務委員会で審議入りと報道された。その委員会の録画を見た。与党の自民党・公明党は法案を出さず、野党3党がそれぞれの法案の趣旨を読み上げただけで終わった。


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「あすには」(選択的夫婦別姓アクション)が呼びかけたスタンディング。5月28日、全国津々浦々で(「あすには」より)


委員会の委員は35人。委員長(立憲)を除くと、自民14、立憲10、維新3、国民民主2,公明2、共産1、参政1、日本保守1。夫婦別姓を認める点では共通する立憲と国民民主をあわせても12人で、過半数には届かない。今日の午後、質疑があるらしいが、会期末の622日がせまっている。奇跡でも起こらならない限り「審議未了」による廃案は目に見えている。


1970年代のこと。結婚を決めた私は、どちらの姓にするかで前夫と意見が分かれて、喧嘩寸前の状態になった。しかたなく、じゃんけんで決めた。ついこの間、私は、高校教員だった頃の教え子たちの同窓会に参加した。数人が私を取り囲んで、「このごろ、夫婦別姓のこと考えるようになって……先生が私たち高校生に夫婦別姓のことや、じゃんけんで姓を決めたこと話してくれたでしょ。あの時代に、すごいなぁ」と言った。


あれから半世紀近くが過ぎた。「結婚後、同じ姓にしたい夫婦は同姓に、結婚前の姓を残したい夫婦は別姓に。2人が話し合って決められるようにしようよ」という、ごく穏当かつ真っ当なことが、いまだに日本では許されない。憲法24条だって、結婚は、「2人の合意のみに基づいて成立する」とうたっているではないか。法務省によれば、「夫婦は同姓」と法律で強制する国は、世界広しといえども日本だけだ。


1988年、最高裁は「氏名は人が個人として尊重される基礎であり、その個人の人格の象徴である」と判示した。


1996年、法制審議会(法務大臣の諮問機関)が選択的夫婦別姓を可能にする民法改正の導入を答申した。普通は、答申に沿って法律になる。しかし、最大政党の自民党が、「家族の絆が壊れる」などと難癖をつけて、法制化を阻んだ。多くの自民党国会議員が加盟する日本会議は、どんな方法で集めたのか定かではないが、250万人の反対署名を集めた、と威張っていた。


2021年には、法学者1000人が、選択的夫婦別姓は、「氏名に対する個人の思いを尊重する制度として」必要だとする共同声明を出した。


国連は日本政府に何度も選択的夫婦別姓を勧告してきた。さらに昨年は、経団連までが選択的夫婦別姓を政府に提言した。


世論はどうか。昨年のNHKによると、選択的夫婦別姓導入に「賛成」59%、「反対」24%、「わからない、無回答」17%。今年2月の朝日によると「賛成」63%、「反対」29%。圧倒的に選択的夫婦別姓派が多い。


もうじき都議選、参院選がやってくる。選挙前だから、政党や政治家は世論の動向を気にする。にもかかわらず、多くの自民党所属議員の考えは動かない。


この裏には、二つの「恐怖」があると私は考える。選挙区から1人しか当選できない小選挙区制のもと、自民党公認を外されたら政党交付金がもらえなくなる、集票力が落ちる……という恐怖。もうひとつは、日本会議、統一教会、神道政治連盟など右翼勢力の固い組織票がもらえなくなる恐怖。


繰り返すが、昨年のNHKによると、選択的夫婦別姓導入に「賛成」の国民は59%。今年2月の朝日新聞によると「賛成」は63%。もう、6割の国民が賛成しているのだ。なのに 5人に1人の支持率で6割の議席を獲得している自民党(2014年衆院選結果)は、「反対」し続けている。つまり、この党は、国民の「死に票」の上にアグラをかいているだけなのである。


では、どうしたらいいか。


近い目標としては、選択的夫婦別姓の賛成を70%台に乗せる。そして遠い目標として、日本の選挙制度を比例代表制中心にする(比例制は死に票が出ない)。それしかないと私は思う。



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by bekokuma321 | 2025-06-04 12:05 | 日本