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女性の人権を奪う制度に切り込む桐生夏生の小説と「叫ぶ芸術」の世界

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豪雨のお見舞い有り難うございます。奥能登が酷いのです。でも、私の住む口能登(能登の玄関口)七尾も土砂降りです。


今、やっと「叫ぶ芸術*」、WenDoで自分を守り闘う力をつける(ポーランド)を「女のしんぶん 2024年9月10号」で読みました。男尊女卑的な発想、右翼が幅を利かせる政治・・・本当に世界中なんですね。


最近、桐野夏生さんの小説にはまっています。今、4冊目です。3冊目で読んだ『日没』は監視社会の怖さが綿密に書かれていました。年代順に読もうと思っているのですが・・・今は、『天使に見捨てられた夜』を読んでいます。江戸川乱歩賞受賞作品です。


AV女優の探偵をしている「私」の行動が書かれています。女性の人権問題。上流階級の女性も人権問題では辛い思いをしていることが描かれています。男社会の中で生きる女の苦しみを、社会問題として切り込んでいます。桐野夏生さん自身も、心に深い傷を負った方だとにらんでいます。何作も読んでいるとわかるのです。


「叫ぶ芸術」に戻ります。根っこは同じ発想だと思います。桐野夏生さんは日本と日本の古代が設定場所です。三井マリ子さんは世界が舞台です。


古代では、世界のどこでも、祈りは女性の役目。集団の犠牲になるのも女性。いや、古代にさかのぼらなくても、戦前まで、娘が誠実で親の言いなりなことを良いことに、外堀を埋めてがんじがらめにして、「うん」と娘に自らすすんで言わせてきました。女は、家父長制の生贄(いけにえ)ですね。その頂点にあるのが天皇制で、「娘を拉致して妃にする制度」であり「女性を幸せにしない制度」であり「憲法24条に違反している制度」であると思っています。


問題は制度ですね。「週刊金曜日」に、誰の文だったか忘れましたが、「まずは仕組みを考えよ」という言葉がありました。封建的家父長制、民意を反映しない小選挙制度。


私は、小選挙区制度が導入された当時、小選挙区制になったら民意が反映されるだけでなく、置き去りされている地方の意見が通るようになると思っていました。しかし、結果は、この通り。無惨!


国会でつくられる仕組みや制度が、一人ひとりにどんな結果をもたらすのか。民衆が賢くならないと駄目です。



古田 励子(九条の会七尾運営委員/ 新歌人社副代表)



「叫ぶ芸術」は三井マリ子によるコラム。三井自身が蒐集した世界の女性運動のポスターをテーマに「I 女のしんぶん」に連載中。


これ、これ、これが苦しくて私は泣いた(叫ぶ芸術132回「今も昔も封建制の呪縛」を読んで by 古田励子) : FEM-NEWS (exblog.jp)

行動を起こす女が明日を創るーー「叫ぶ芸術」を読んで思い出す”私の来し方” by 古田励子 : FEM-NEWS (exblog.jp)

クラクフと女性「女性センター エフカ」 : FEM-NEWS (exblog.jp)


by bekokuma321 | 2024-09-27 07:22 | 日本