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クオータ制導入に立ちはだかる小選挙区制度の壁 by 古怒田悦子

「なぜ日本では性差別がまかりとおるのか――日本の小選挙区制がはばんでいるもの」(雑誌『望星』2024/4)を読みました。


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今の日本では、何よりも女性たちの声を政治にもっと発信することが急務だと強く思いました。「おっさん政治」。家父長制がいまだに闊歩している日本の政治の世界。そんなのいいことなし。悪いことずくめ、です。その前提でものごとを考えることがまず大事ではないか、と考えます。


重要な政策に質疑をさく時間さえないような、ひどい体たらく。それが、まず日本の政治の根底にある、と思います。


ノルウェーでは、100年以上前から段階的に時を経て、日本からみたら理想ともいえる選挙制度が、いま、実践されているのだとわかりました。


日本では、小選挙区制という悪しき選挙制度がこれまた闊歩していて、その制度変革に取り組まねばと強く感じます。小選挙区制では、最も得票数が多かった候補者ひとりしか当選できません。 言い換えれば、その他の候補に入れた一票は、まったく結果に反映されず、捨てられるのですね。「死に票」とは言い得て妙。


日本で、おなじみの選挙運動は、「名前連呼と握手、行事や夜の会合にまめに顔を出す」といったもの。顔なじみを増やし情に訴えることによって支持者を増やしていく。日本のこれからに実現させたい政策や施策に言及することなど、とんとありません。


一方、ノルウェーなど北欧諸国の比例代表制では、自分が共感できる「考え方、姿勢」を持つ政党(候補者個人ではなく)に一票が投じられます。選挙で、その政党が獲得した票数によって、政党ごとの議席数が決まります。有権者の思い、こうしたい、という政治に対する期待値が、そのまま議席数に現れるんですね。


さらにノルウェーでは、候補者も多彩なのですね。子育て中のシングルマザーや外国人までが立候補し、当選するとは!日本では考えられません。


なんとなんと驚いたのは、日本では選挙期間中、候補者同士の討論が禁じられているそうです。こんな状況で、政治に携わるひとたちを選ぶなんて?! 恥ずかしながら三井さんのインタビュー記事を読んで初めて知りました。


そこで「クォータ制」に希望を見出したいところです。ところが、クオータ制を導入している国の多くは比例代表制なのに対し、日本では小選挙区制です。一人しか当選できない小選挙区制では、候補者も政党から1人です。クオータ制によって仮に半分は女性にと決めたところで、候補者を選挙ごとに男女交代にするか、候補者の半分を女性、半分を男性にするといった、現実的でない方法しかないのですね。選挙制度の大きな壁がクオータ制実行に立ちはだかっているんですね。


とはいえ、声を上げ続けていくことで少しずつ変化していく、と確信します。だってひと昔前までは、女性は「劣っているから」選挙権がなかった。それが変わった。


ドキュメンタリー映画「立つ女たち~女性議員15%の国で~」を少し前に見ました。 彼女たちの選挙運動は、気持がすっとするような、いさぎよいものでした。 自分と家族を大切にしながらの選挙運動を貫いて当選した女性候補に、できることから着実に実施していく姿勢が見て取れました。


以上、初めて知ったことの多い記事でしたが、その中で、高校教員の頃、男女雇用機会均等法案に危機感を覚えて注力しすぎるあまり、マリ子さんも体調をくずして入院した時期があった、ということに驚きました。パワフルなマリ子さんも!と共感をおぼえました。


このマガジンを読む機会をくださってありがとうございました。


古怒田 悦子(AlllianceYouToo共同代表    


by bekokuma321 | 2024-04-08 20:04 | 日本