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衆議院選挙における“重複立候補”の廃止を求めます(楽しく比例制をめざす会)

衆議院選挙における“重複立候補”の廃止を求めます(楽しく比例制をめざす会)_c0166264_12014773.jpg  楽しく比例制をめざす会からのお知らせです。

  

3月12日、衆議院の選挙の比例区について以下のような要望書を郵送しました。1週間後の319日、宛先の衆議院議員逢沢一郎議員事務所に連絡したところ、「昨日封書が届いたばかりで、本人には見せていない」との返答を秘書からいただきました。「ぜひ、ご覧いただき、協議していただきたい」とお願いして電話を終えました。



衆議院選挙における“重複立候補”の廃止を求める要望書


衆議院選挙制度協議会(座長逢沢一郎)さま

                                               2023312


1994年改正された公職選挙法で、衆議院議員選挙は「小選挙区比例代表並立制」となりました。その第8624項において、衆議院議員選挙の比例代表では小選挙区と重複して立候補できるとされています。

私たちは、議会の男女平等の実現には比例代表制中心の選挙が望ましいと考えて学習を続ける超党派のNGO「楽しく比例制をめざす会」です。

日本政府は、2030年まで意思決定の場の女性を3割に、とうたってはいるものの、実現への具体策を示していません。「候補者男女均等法」に明記された男女候補者数の均等への実現策も手つかずです。このままでは衆議院の女性比率1割、すなわち世界163位という世界最下位レベル(IPU 20242月)から脱することはできません。

余りにも少ない女性衆議院議員、その一因は、衆議院比例代表における“重複立候補”にあり、それをなくすことが女性議員増に有効である、と私たちは考えて、ここに要望いたします。

なぜなら、現行の比例区候補の多くは小選挙区の候補であり、その比例区候補は、小選挙区で当選した候補者の票に最も肉薄した落選者から順に当選するからです。これは地盤・看板・カバンを持つ現職(多くは男性)に有利なのは明かです。

さらに、これでは比例代表選挙に採用されやすいクオータ制(男女交互の名簿順にするなどの方策)も効果がありません。例えば、衆議院の比例代表議席176の半数88議席を女性にすると、全465議席における女性割合は約18.9%です。それに、衆議院に占める現在の女性割合10.0%を加えると、女性議員は28.9%に上がります。政府のいう女性3割の目標に近づくのです。

実際、“重複立候補”のない参議院の女性比率は26.0%(2023年3月)です。さらに日本と同様「小選挙区比例代表並立制」選挙の台湾は、重複立候補がないため比例区にクオータ制の採用が進められています。その結果、台湾立法委員(衆院にあたる)に占める女性比率は41.6%(20241月)です。また、完全比例代表制選挙(小選挙区がない)の北欧諸国では、候補者においても当選者においても男女半々に近づいていることはご承知の通りです。

以上、比例代表における“重複立候補”の廃止は、衆議院における女性の政治参画促進に向けての具体的ステップと考えられます。実現を強く要望いたします。


楽しく比例制をめざす会 https://www.facebook.com/groups/185665746748543

世話人 石田まなみ(福岡県福津市議)、金子加代(福岡県飯塚市議)、王貞月(大学非常勤講師) 

      三井マリ子(女性政策研究家、元東京都議)

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by bekokuma321 | 2024-03-26 12:10 | 日本