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速報「ノルウェー地方選:投票所で選挙を直接学ぶ中学生@オーモット中学」

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▲市の職員(右から2人目の妊娠中女性)が中学生に投票ブース前で投票のしかたを説明


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▲投票ブースはカーテンで投票行動が見えないようになっている。カーテンを開けて中の投票用紙を見せる職員。中央奥には投票箱が見える


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▲投票ブース。政党ごとに分けられた候補者リストが並ぶ。左側が市議会議員用、右側が県議会議員用


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▲投票箱は、文化センター玄関をはいって最も目立つ中央受付にドーンとある


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▲図書館のラウンジに座って市長の話を聞く中学生たち。手前は担任教員アンドリーネ(左)と補助教員2人(右の女性、緑Tシャツ男性)。クラスは16人。


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 ▲インタビューに答えてくれたノールン・モー(左、13歳)とエッジ・アハムド(右、14歳)


世界一の民主主義の国といわれるノルウェー。子どものときから政治に慣れ親しんでいるそうだが、中学生たちは、どんな学習をしているのだろうか。


ちなみに、ノルウェーの高校生は、全政党の代表を学校に招いて、全校生徒の前で政策討論会を催す。その後、模擬投票をして、ノルウェー全高校の結果が出される。それによって高校生がどの政党を支持しているかなど傾向がわかる。「スクールエレクション」と呼ばれる民主主義の学習だ。国会、地方議会の選挙前に行われる。今年も11日の地方選前に、全国の高校で予定されている。


何度か高校の「スクールエレクション」を見て記事にしてきた私は、今回、中学生がどんな政治学習をしているかを、知りたいと思った。


へ―ドマルク県のオーモット市オーモット中学校の9年生(中2にあたる)は58人いる。全員、社会科クラスで選挙について学んできて、選挙前に実際の投票所に行く、と聞いた。そこで担任のアンドリーネ・ビョルクホーレン(Andrine Bjørkholen)の協力を得て、その様子を取材した。


95日(月)1245分。生徒たちがオーモット市文化センター玄関先に設けられた市の投票所にやってきた。ノルウェーの地方選挙は今回投票日は11日だが、8月初めから投票ができる。つまり、5日は事前投票日だ。


市の職員(最上写真。妊娠中の女性)が、投票ブース前で生徒たちに説明をし始めた


「この棚に並ぶ市議会と県議会の政党候補者リストから1枚ずつ選びます。当選してほしい候補の空欄にクロスをつけると、その人の票が増えます。リストの中身が見えないように2つ折りにして、あちらの選挙担当のデスクに持参して、印鑑を押してもらって、投票箱に入れます」


説明が終わったら、もうひとりの職員が実際に投票ブースに入ってカーテンを閉めた。しばらくして彼女は、生徒たちが見守る中、リストを投票箱に入れた。生徒たちに見せるための真似事(実演)かと思ったら、「実際に投票しましたよ」と言った。


生徒たちが見聞きしている横を、市民がゾロゾロと事前投票にやってきた。一時、中学生たちと投票に来た市民たちが混然一体という光景となった。選挙管理委員たちに一挙手一投足を見張られているような日本の投票所の光景と、なんという違いだろう。


その後、全員、図書館に移動。図書館は同じ建物のすぐ横にある。


生徒たちは、心地よさそうな椅子に座った。さきほど、投票ブース前で妊娠中の女性職員の話を聞いていた男性が市長(保守党、日本の自民党にあたる)だった。市長は立ったまま、話はじめた。そういえば、先日のTV討論会でも首相と前首相は立ったままで、市民たちは椅子に座っていた。


オーモット市長は、「選挙の意義や必要性」「政党の数」「選挙後50%をとる政党がないため、いくつかの政党で連立を組んで理事会をつくる」「世界には政治的意見を言えない国もある」「ノルウェーも富裕層が選挙権を得てその後にすべての人に選挙権が広がった」・・・などと話した。


次に生徒から市長への質問時間になった。いくつか紹介すると・・・。


生徒「市長は、政治家になる前は何をしていたんですか」

市長「森林業について学び、森林業の仕事をしていました」


生徒「市長は保守党ですが、たくさんのたくさんの政党のなかで、保守党を選んだのはなぜですか」

市長「首相だったコーレ・ヴィロック(80年代首相だった保守党党首)を尊敬していたからです。みなさんのなかにヴィロックという名を聞いたことある人どのくらいいますか」

(手をあげた生徒は1人しかいなかったように見えた)


生徒「この市の市長であることに必要なことは?」

市長「幼稚園、学校、高齢者ホームなどを充実させることです」


生徒「市長となって、仕事のなかで一番おもしろいと思うことは何ですか」

市長「多くの市民と会って、直接話し合うことです」


生徒「議会では、どんな仕事をするんですか」

市長「いろいろな仕事がありますが、税金をどう使うかを決めることが大事な仕事です」


終了後、生徒2人に「今日の選挙学習はどうでしたか」と感想を聞いた。


ノールン・モー「これまでクラスで勉強した内容が、よくわかりました。とてもよかったです」

エッジ・アハムド「今、私は政治的な活動をしていませんが、政治に関心があります。将来、議員になりたいです」


オーモット中学の生徒たちのおかげで、民主主義の鍛え方をかいま見ることができた。



世界一民主主義の国はノルウェー(2021 Democracy Index by EIU) :FEM-NEWS (exblog.jp)

「子ども選挙」は労働党勝利で政権交代へ(ノルウェー国政選挙2021) : FEM-NEWS (exblog.jp)

スクール・エレクション終わる(ノルウェー国政選挙2021) : FEM-NEWS (exblog.jp)

民主主義度世界一はノルウェー(DemocracyIndex 2020) : FEM-NEWS(exblog.jp)

「民主主義はあなたの声を必要としている」(ノルウェー): FEM-NEWS (exblog.jp)

スクール・エレクションは民主主義の学校(ノルウェー): FEM-NEWS (exblog.jp)



by bekokuma321 | 2023-09-06 01:47 | ノルウェー