2023年 06月 01日
OECD「日本の男女格差は、日本社会の構造的不平等に帰する」
OECDの最新レポートは、日本政府の男女平等政策が全くなってないことを、あらためて知らせている。
▲男女賃金格差。日本は22%、OECD平均12%(OECD2023「男女平等へ力を合わせて」)
ポイントを紹介する。
「日本の男女賃金格差は、正規雇用者所得比較で約22%。OECD中、最も格差の大きい国のひとつだ」
「日本は、OECD加盟国中、公的部門における女性の割合は最も低く、国会における女性の議席割合も最も低く、管理職に占める女性の割合も最も低い」
そして、ズバリ、「これは、日本社会の長年にわたる構造的不平等に帰する」と手厳しい。
その、構造的男女不平等とは何か? 具体的に3点あげている。
1「有償労働と無償労働が性によって不平等に分けられていること」
2「同じスキルでも、性によって会社内で異なった職と責任を持たされていること」
3「伝統的に女性の多く占める職が過小評価されたまま、性によって職業的分離、分野的分離がなされていること」
1,2,3を、私なりにひらたく言うと、次のようになる。
1家事育児介護という無償労働の担い手は圧倒的に女性であること、2同じ資格を持って同じ教員の仕事をしていても、男性は正規の教員、女性は非正規の教員だったりすること、3女性の多い介護の仕事は安くて当たり前とみなされていること。
格差22%とは、男性が1000円もらうのに女性は780円しかもらえないという話だ。でも、これとて正規雇用者のみの比較だ。日本女性の多くは非正規雇用で働いているため、日本の男女賃金格差は、思うに、ザックリ40%以上であろう。
■https://www.oecd.org/gender/joining-forces-for-gender-equality-67d48024-en.htm
■女性がタダ働きを始める日: FEM-NEWS (exblog.jp)
■ノルウェー判決「非正規雇用の賃金は正規と同一にせよ」: FEM-NEWS (exblog.jp)
■世界の男女賃金格差縮まらず: FEM-NEWS (exblog.jp)
■パナマ文書は女性問題: FEM-NEWS (exblog.jp)
■女性や若者を非正規にしないためにゼネスト: FEM-NEWS (exblog.jp)