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2023統一地方選:この選挙制度ではダメだ比例制をめざそう

2023統一地方選のキーワードは、「女性躍進」だろう。著しく女性議員が少なかったゆえ当然だ。だが、増えたとはいえ、全体の2割程度にすぎない。男性だらけの「女性ゼロ議会」は全国に200300も残る。たとえば青森県六ケ所村。核燃料再処理工場建設というテーマが批判もなく、オール男性・オール与党の議会で決まっていく。こんなおかしなことはない。一人の女性が立候補したが、当選には及ばなかった。


それに何という投票率の低さ。選挙にそっぽを向いて投票所に行かない人が56割にのぼる。さらにひどいのは、無投票当選だ。立候補が少ないため候補者は選挙という洗礼を受けずに議員となる。その多くは多選の高齢男性で、自民系だという。


比例代表制ならこんな事態にはならない。比例制をとる北欧や欧州諸国では、政党に1票を入れる。選挙運動は日本のような個人名を売りまくるのではなく、政党同士の政策論争だ。その結果、議会には、獲得票に比例して、さまざまな政党の議員が座る。比例代表制のよさは、もっと知られていい。 というわけで、「楽しく比例制をめざす会世話人から寄稿してもらった。



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王 貞月 2023年の統一選では、女性議員の割合は確実に増えた。目立った動きと言えば全国に「パリテ議会(男女半々議会)」がいくつも誕生したことだ。だが、投票率は過去最低で、定数割れによる無投票当選がさらに増えた。議員のなり手不足や低投票率などは、現行の選挙制度の弊害をよく表している。今回も比例代表制に変える必要があることを裏付けた選挙だった。



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金子加代 統一選が終わった。全国的には女性議員が増えたそうだが、私の住む飯塚市は、議員定数28人中女性1人。「女性ひとり議会」は変わらなかった。私は、常日頃から、議会ごとに議会報告会をしたり、通信を発行して、議会で何が起こっているのかを市民に伝えてきた。私の考え方や政策を知った上で支持を決めてほしいからだ。だけど日本の有権者の多くは、「選挙中、会いに来てくれたから」「いい人だから」と1票を入れるのではないか。2度目の選挙を経験して、またも選挙制度のおかしさを痛感した。


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岡田ふさ子 地方議会の1030名ほどの議員を決めるのに、それを数名以上上回る候補者から、たった1人を選んで投票する。これが「小選挙区制」。どう考えても不合理だ。比例代表制なら、政党の政策の違いを知っておいて、自分の考えに近い政党を選ぶのだから、合理的だ。議会がオール与党になることもありえないため投票率はあがり、民主主義にぐっと近づくというもの。


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三井マリ子 私の住む長野県では、県議の半数近くが無投票当選だった。全国的にも県議の無投票は目立ち、1人を選ぶ選挙区の半数以上は無投票で、その当選者の多くが自民党だ。市区町村議も無投票当選が少なくなかった。選挙は民主主義のキホンのキ。選挙を初めて経験した女たちから「こんな選挙、やってらんない」と叫ぶときがやってきた。




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by bekokuma321 | 2023-05-02 20:48 | 日本