2023年 04月 25日
愛知県みよし市「女性ゼロ議会」から「女性25%議会」に
愛知県日進市は、20議席中10議席を女性が占めることとなった。男女半々議会の誕生だ。この新しい歴史づくりに大きくかかわってきたのは、女性議員などでつくる市民団体「女性を議会に!ネットワーク」だ。
「女性を議会に!ネットワーク」は、「女性ゼロ議会」の愛知県みよし市の選挙にもかかわった。みよし市は人口6万人余り。トヨタ自動車の工場があり市財政は豊かだ。しかし、その財政を決める議会に女性は誰もいなかった。前回、前々回と候補者は男性ばかりで、しかも前年は無投票だった。

ところが、今回、みよし市議選には女性が一気に5人立候補した。結果は5人全員当選。20議席の25%となり、男性だらけだった議場が一変する。
「女性を議会に!ネットワーク」は、5人のうち2人の新人女性を議会に送ることになったという。どうサポートしたのだろうか。
2019年の選挙後、「女性ゼロ議会」みよし市を、新聞などメディアは大々的に報道した。なにしろ、愛知県下の市では、唯一の女性ゼロ議会だ。「女性を議会に!ネットワーク」の動きは素早く実践的だった。同ネットワークの山盛さちえ代表はふりかえる。
「みよし市へ出かけての出前講座をして、候補予定者を募りました。次に候補者と支援者に対して選挙運動ノウハウを授けました。政策、チラシ、ポスター、宣伝カー、演説のしかた…。選挙になったら、選挙がずれている議員たちが、手分けして選挙事務所につめました。演説のとき〇〇してはいけない、とかその場で注意をして、よりよくなるようにしたのです。選挙といえば名前の連呼が一般的ですが、そうではなく、政策をあちこちで訴えるということを徹底しました」
山盛さんは、こう続けた。
「みよし市の快挙もうれしいのですが、もっとうれしいのは、日進市。男女半々議会になったのですが、実は、女性当選者10人中5人は、『女性を議会に!ネットワーク』の会員です。それに私たちが催した講座に参加した男性が当選したので、我がネットがサポートした人たちは6人になります」
まだまだ女性は議会に少ない。とくに地方には「女性ゼロ議会」「女性ひとり議会」は珍しくない。「女性を議会に!ネットワーク」の実践的支援は、日本列島津々浦々の女性たちに大きな励みになるだろう。
【写真:みよし市に初挑戦初当選した寺本弘子さん。「女性を議会に!ネットワーク」の出前講座に出て、立候補の決意を固めた。写真提供寺本さん】
■ルポ 六ヶ所村選挙 by 野村保子 : FEM-NEWS (exblog.jp)
■どのくらい減るか「女性ゼロ議会」:2023年統一地方選後半 : FEM-NEWS (exblog.jp)
■速報「ノルウェーの楽しい選挙」@名古屋 : FEM-NEWS (exblog.jp)
■「女性ゼロ議会」のみよし市に女性議員を! : FEM-NEWS (exblog.jp)