人気ブログランキング | 話題のタグを見る

案内 2/11「北欧モデルって何?」by 中里見博&キャロライン・ノーマ

北欧モデル? 高福祉と男女平等を思う人が多いだろう。


でも、ここでは「セックスを買う側を処罰し、買われる側の人々(多くは女)の罪を問わず、そこから抜け出すための支援をする」という法制度を意味する。


スウェーデンを皮切りに、ノルウェー、アイスランド、カナダ、北アイルランド、フランス、アイルランド共和国、イスラエルが施行。EUは立法を促す議決をした。イギリスでは「北欧モデルを今こそ」という運動が活発だ。


その「北欧モデル」について2人の講師が解説する。2023年2月11() 14:00 ~ 16:30。お気軽にどうぞ!



案内 2/11「北欧モデルって何?」by 中里見博&キャロライン・ノーマ_c0166264_14224387.jpg


男女平等のノルウェー政治を長年取材してきた私から、ささやかな情報を一言。


ノルウェーでは1970年代からポルノと売買春への反対運動が社会をゆさぶったことを私は見聞きしてきた。女性団体Womens Front に加え、中央党女性部が熱心だった。


80年代という早い時期に、超党派の女性議員によって買春処罰法案が提案された。2000年前後には、ナイジェリア女性のオスロでの売春が社会問題となり、「パレルモ議定書」(注)批准とあいまって、移民女性・子どもの人身売買と売買春業が議論の的となった。買春処罰に、いわゆるセックスワーカー派が猛反対する中、賛否が分かれる政党も複数あり、議論が沸騰した。LO(日本の連合)初の女性委員長は、買春処罰に賛成と公言。2008年、中道左派政権で「買春処罰法」が可決された。中央党、左派社会党が主導し、労働党が後追いする流れだった。施行後5年の調査報告書には、暴力や性売買が減ったと書かれている。


ところが、昨年末、法務省の審議会から刑法改正についての提案が出された。性交は合意に基づくことを法文で明確化することが主目的だが、買春を非犯罪化することも提案されている。この非犯罪化案に対して、Women’s Frontは、ただちに強く抗議する文書をネットで公開。法務大臣エミリー・エンガー・メール(中央党)や閣外協力の左派社会党法務担当も、非犯罪化案には難色を示したと報道されている。さあ、どうなるのか?


EUが2014年に出したレポートは、次のように言う。あらためてかみしめたい。


「買売春を合法的セックスワークと見なして、性産業全般を非犯罪化し、調達を合法化することは、脆弱な女性や未成年女性を暴力や搾取から守るための解決策とはならない。逆である。非犯罪化は、彼女たちをより激しい暴力の危険にさらし、買売春市場の繁栄に手を貸し、虐待に苦しむ女性や未成年女性の数を増やすことになるのである」(translated by Mariko Mitsui)



【注:パレルモ議定書は、日本でも2005年国会が承認し、12年後の2017年批准した。女性と子どもに関する重要なテーマだが報道も少なく議論も少なかった】

■パレルモ議定書の和訳 Taro11-_d220na44gdg890poghrj112 (gender.go.jp)

■パレルモ議定書の説明 treaty162_1b.pdf (mofa.go.jp)


Prostitution and human trafficking (kvinnehistorie.no)



by bekokuma321 | 2023-01-11 14:56 | 北欧