2022年 08月 17日
ノルウェー人の長い夏休みと収入
ノルウェー人の多くは長い夏休み(注)を終え、8月から仕事にはいった。
7月、イタリア、スペイン、イギリス、ギリシャ、アフリカ、ノルウェー国内・・・で休暇をすごしている楽しそうな写真が、フェイスブックにはいってきた。学生、年金生活者、ジャーナリスト、公務員、政治家、農業・・・職種はさまざまだが、楽しみ方はみなダイナミックだ。
では、いったい、ノルウェー人はどのくらい収入があるのか。
ディビッド・ニッケルの人気サイト「ノルウェー人の暮らし」に掲載された金額を日本円に直してみた。それによると、ノルウェー人の平均月収は、納税前、平均705,663円(50790クローネ)だ。日本人の平均月収は約36万円程度らしいから、倍近い。
日本と同様、非正規職の人もいるし、土地や資産を持っている人もいて、正確に把握することは難しい。とはいえ、だいたいの様子はわかる。
男性746,233円(53710クローネ)、女性655,553円(47190クローネ)で、女性は男性の88%、12%低い。移民1世は627,654円(45130クローネ)で、ノルウェー平均の89%、11%低い。なるほど平等の国だ。格差はあるものの、差は日本に比べて非常に小さい。基本的に平等でなければ、これだけあけっぴろげに「イタリアに行ってきた」「スコットランドに行ってきた」と公にはできない、と思う。
国家公務員は760,019円(54710クローネ)、地方公務員は639,799円(46070クローネ)、私企業は714,185円(51460クローネ)。
産業別月収を和訳して、表におとしてみた。「手当やボーナスは含まれるが、残業代は含まれない」という。

では、ノルウェーの税金はどうなっているか。
直接税と間接税があり、各々、国税と地方税にわかれる。直接税は、所得税、富裕税、国民保険料で、源泉徴収される。所得税は通常23%(国税と地方税)だと言われている。フィンマルクなどノルウェー北部の住民は特別に軽減され19.5%である。国民保険料は、給与所得の8.2%。ほかに、自動車税、市町村税、固定資産税がある。日本で選挙のたびに問題になる消費税(=物品税)は、普通の品物が25%、生鮮食品など必需品が15%である。日本よりかなり高い。
友人が、「収入から納税分を引くと、手取りは半分ね」と言っていた。
