2022年 04月 11日
速報:女性議員増をめざす「名古屋宣言」 女性参政権記念4/10
まずは、1994年「小選挙区比例代表並立制」が成立した当時参議院議員だった大脇雅子さんのお話がありました。

労働弁護士だった大脇さんは、女性を国会に出そうという動きに押され、比例代表制名簿の2番に登載されて当選しました。大脇さんは、件の小選挙区比例代表並立制を含む「政治改革法案」に、反対の青票を投じました。小選挙区制は、女性、若者、障害のある人は、候補者になれず、多様な意見が反映されない制度だと考え、名古屋の女性や市民たちと反対運動までしてきた、その信念を曲げたくなかったと語りました。
ところが驚いたことに、参院で否決されて両院協議会でも合意をみなかったにも関わらず、国会議長と与野党トップによる夜の密談で、小選挙区比例代表並立制成立への下書きがつくられ、最終的に成立してしまいます。
反対した大脇さんは、造反議員と烙印を押されます。国会の食堂でも大脇さんから同僚議員たちが離れていくようになりました。
しかし、大脇さんは、孤立を恐れず意見を言えるような女性たちが育っていくための政治塾を作るべきだというアイデアを披露しました。私が一番印象に残ったのは、「波風を立てることを恐れないことです。男性議員の言うとおりにならないことです。抵抗のし甲斐があって面白いでしょ」と大脇さんが笑顔で言ったことでした。
次に、三井マリ子さんは、女性議員数と関連づけて、日本の選挙制度の変遷や世界の選挙制度をわかりやすく話しました。
終戦直後の1946年は、「大選挙区・連記制」で、東京や大阪など定数11名以上の選挙区は3人、定数10名以下の選挙は2人書くことができました。1人は女性を書く傾向があり、女性は39人当選し、全体の8.4%と当時の世界では最高水準でした。
しかし、1947年「中選挙区・単記制」に変えられ、投票用紙に1人しか書けなくなったのです。その結果、女性議員は半数以下に減り、1%台まで落ちました。
そして、1994年「小選挙区比例代表並立制」が成立しました。当初の細川首相案では小選挙区250議席、比例代表議席250議席だったのに、可決された法案は、小選挙区300議席、比例代表200議席でした。現在はさらに小選挙区289議席、比例代表176議席です。女性の当選につながりやすい比例代表の議席数がどんどん減らされてきているのです。
一方、世界では、比例代表制を取り入れた国が増えています。「比例代表制は他の選挙制度より女性が当選しやすく、その事はすでに証明されています」と三井さんは調査結果を示しました。
一目瞭然なのは、ノルウエーなどジェンダーギャップ10位以内の国はほぼ全て比例代表制を取り入れていることです。比例代表制の場合、政党の獲得票と議席数が比例するので、小選挙区のように死に票が出ることはなく、多様な民意が反映します。また、「女性議員増に有効なクオータ制も、1人しか当選できない小選挙区での採用は難しく、比例代表制でこそ活きる」と三井さんは強調しました。
多様な社会の実現には、選挙に行くことは重要ですが、選挙の方法はもっと重要だということがよくわかりました。
その後、会場から多くの感想や質問が出され、「女性ゼロ議会」「女性ひとり議会」など女性議員が少ない議会の弊害や、比例代表制中心の選挙にしようと市民が言っていくことの大切さが熱く語られました。
最後に30代男性の片桐隆さんと私(金子加代)が「名古屋宣言案」を読み上げて、拍手で採択されました。「女性ひとり議会」で孤立しがちな日々がよみがえってきて、胸がつまってしまい何度か次の言葉を発声できなったことを告白いたします。
4月18日、「名古屋宣言」(左下Moreに全文)を男女共同参画局に届ける予定です。主催は楽しく比例制をめざす会。
金子 加代(飯塚市議会議員、楽しく比例制をめざす会)

▲開催に向けて準備をした「楽しく比例制をめざす会」の瀬野喜代、金子加代、王貞月、三井マリ子、佐々木康子
■「名古屋宣言」(2022.4.10 名古屋にて採択)pdf版
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【更新 2022/04/14 中央の写真を変更した】


