2022年 01月 10日
速報:ノルウェー女性史に学び、日本をジェンダー平等の社会に
1月8日、「楽しく比例制をめざす会(GPR)」のオンライン会合「ノルウェー女性史―1814年から現代までー」があった。お話はベルゲン大学で講師を務めるユウコ・リンダールさん。ここでは、思わずうなった点をまとめたい。
19世紀までのノルウェーは性別分業社会で、女性には市民権も参政権もなかった。また、1814年に当時世界で最も民主的と言われた憲法が誕生したが、男性のみで制定され、決して平等ではなかった。

キリスト教の影響により読み書きは男女平等でも、基本的な学校教育が異なり、ごく少数のお金持ちの子女しか教育を受けられなかった、とユウコさん。宗教上の理由とはいえ、「読み書きはジェンダー平等のために重要な要素」という説に私は同感した。そのおかげで、小説『知事の娘』を書き残したカミラ・コレットを誕生させたのではないか。カミラはノルウェー初のフェミニストだ。
女性の政治参加では、スウェーデン連合から独立を求める1905年の国民投票が重要な役割を果たした。投票権がなかった当時の女性たちは、署名運動という手段を使って、2週間で28万人分の女性の署名を集めた。運動のリーダーは、総理大臣の妻で、様々な女性連盟を創立したフレデリッケ・マリエ・クヴァムだった。彼女の独立心あふれる運動の歴史は、当時の社会にはもちろん、後世の女性たちにも影響を与えたに違いない。
国民投票の話を聞きながら、以前に読んだ三井マリ子さんの著書『男を消せ!ーーノルウェーを変えた女のクーデター』(1999)、第2章「妻が夫を動かした」を思い出した。同書にもあったが、ノルウェーには過去も現在も女性たちを応援する男性たちは多いようだ。男性を巻き込んで、非暴力的なデモ・運動を行い、ジェンダー平等社会に歩み続けているといえよう。
なお、三菱がノルウェーのある会社を買収した結果、役員だった女性4人を解雇し、全員男性にした話を聞き、あまりにも悲しくて、ノルウェー政府に三菱を罰してほしい気持ちがわいてきた。日本ではこの買収事件について役員の全員を男性にしたという記事は見当たらなかった。私が調べたところ、買収されたセルマック社(Cermaq ASA)のサイトでは、2021年6月現在、社内取締役の6人が全員男性、5人の社外取締役に女性1人しかいない。これこそ今日の日本の現実であろう。
この会を通して、ノルウェーの女性史などに学び、日本をジェンダー平等の社会にしなければならないと思う。


