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どうする!日本の民放TV局女性役員ゼロ

女性の役員が誰もいない民放テレビ局は72%、民放テレビ局の女性役員は全体で2%。いつの話かと疑うが、2021年5月に発表された数字だ。これでは、日本のテレビが男性の視点に偏っているのも当然だ。

25年ほど前、ノルウェーのメディアにおける男女平等を取材したことがある。

ノルウェー滞在中、テレビを見ると、政治経済の番組ですら出演者に女性が目立っていた。日本のテレビを見慣れていた私は「女性が多いなあ。なんでこんなに女性が多いのだろう」

そこで日本のNHKにあたるNRKに向かった。取材に応じたラジオニュース部部長は、「ぼくの部の最高幹部は10人ですが、うち4人は女性で、40%です」とこともなげに言った。25年前の話である。

入手した報告書『誰がNRKでしゃべっているか?』(1994年)は、NRKの性別の実態を明らかにしていた。

たとえばNRK全出演者の女性の割合は、1973年22%にすぎなかったが、1994年31.5%に増えた。しかし、話し手全員における女性の割合は1988年31%だったが、1994年には28.5%に下がった。進歩ばかりではなかった。

中でも印象的な数字は、女性が番組のリーダーだった場合と、男性がリーダーだった場合の違いである。前者は出演者の40.2%、話し手の41.4%が女性。後者は26.1%、22.8%が女性だった。

役員やリーダーに女性が多いことが、番組に女性が増えることにつながるのだな、と私は感じ入った。そして、物事を決める公的な場は、両性の一方が40%から60%いなければならないとクオータ制を規定した「男女平等法」(1988)の効果、ここにあり、と膝をたたいた。

その冊子『誰がNRKでしゃべっているか?』は、外部の学者の研究書ではなく、「NRK男女平等委員会」の定期的報告書だった。聞けば、NRKは、1988年から「男女平等委員会」をつくって、テレビラジオに女性の視点を反映させるようにしていた。私が取材したとき、すでに10年近く活動していたのである。

NRKは、今から10年前、すでに男女平等委員会の役目を終えて、多様性(ダイバーシティ)委員会と名を変えて、性差ばかりでなくあらゆる差異に注目して活動していた。

ひるがえって日本のメディア。いくらなんでも女性の役員ゼロでいいと思っている人はいないはずだ。ならば、局内に「男女平等委員会」または「多様性委員会」を設けて改善に動いたらどうか。

黄色くなった当時の記事が本棚の隅から見つかったので、下に掲げる。






by bekokuma321 | 2021-09-28 12:45 | ノルウェー