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カーリ・ヘアにツナギで「女子高生よ限界を突き破れ」(叫ぶ芸術)



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カーリ・ヘアにツナギ姿の少女が腕まくりして力こぶを見せている。


「高い賃金を」「やりがいのある仕事を」「安全な職場を」「いろいろ選べる仕事を多く」―――こんな彼女の希望は、壁にスプレーで吹きつけるグラフィティで書かれている。


下段のノルウェー語は「男の仕事とされていた理数系、石油産業、コンピューター関係の仕事に入っていこう」。


ノルウェーは、1980年代に女性首相が閣僚の40%を女性にした。世界初だった。男女平等を進める男女平等大臣がいて、さらに男女平等法違反がないよう公的独立機関「男女平等オンブッド(オンブズマンのこと)」が日夜目を光らせていた。


私は、オスロの男女平等オンブッド事務所を訪問した。そのオフィスで見たのがこのポスターだ。30年も前のことだ。拙著『桃色の権力――世界の女たちは政治を変える』(三省堂)から、思い出してみる。


ポスターの少女は高校生で、女子高生に目をとめてもらえるようなパンク調のデザインにしたのだという。男女平等オンブッドは私にこう説明した。


「女子高生向けのプロジェクト『限界を突き破れ!』の一環でつくられました。政府の決めた4年間の事業で、昨年、終わったばかりです。結果は、大学の法学部や医学部の50%は女性になりましたが、まだまだダメ。中学生からの教育を変えないといけませんね」


当時、私は都立高校教員を辞めたばかりだった。日本の女子高生は、髪型や服装が厳しく決められていた。男が先で女が後の学級名簿など、性によって分けられている慣行も多かった。女子の進学先は4年生大学よりも短大が好まれ、就職先も事務職に限られていた。


めざましいノルウェーの男女平等は、自然にそうなったのではなく、政治の姿勢がものを言っているとわかった。



【『叫ぶ芸術—-ポスターに見る世界の女たち 第97回ノルウェー』I 女のしんぶん 2021年8月10/20日号】


ポスターに見る世界の女たち(ポスター展をしたいかたへ) : FEM-NEWS (exblog.jp)
10/6までポスター展「叫ぶ芸術:ポスターに見る世界の女たち」@聖心女子大学 : FEM-NEWS (exblog.jp)



by bekokuma321 | 2021-09-02 21:53 | ノルウェー