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東京都議会やっと女性32%

74日の東京都議選で、女性は41人当選。全127議席の32%となった。


「女性を少なくともクリティカルマス30%にと国連が提唱したのは1990年。30年かけて国連の過去の目標にかろうじて手が届いたといえる。とはいえ、世界の趨勢は今や男女半々(パリテ)だ。それには遠く及ばない。



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女性の当選者は、数の多い政党順に次のようになる。


共産14人(74%)、都民ファースト12人(39%)、立民4人(27%)、自民4人(12%)、公明3人(13%)。生活者ネット1人(100%)。無所属3人(75%)


共産党の女性候補の大活躍に加え、無所属の女性ががんばった。なかでも、定数1の小金井市を制した無所属市民派の漢人あきこさんの当選は希望だ。自民党公認の女性候補と都民ファースト公認の現職男性を破って、初当選したのだ。


定数1は衆院選の小選挙区制選挙と同じであり、無所属の女性(世襲や有名TVキャスターは除く)の当選は奇跡に近い。漢人さんの勝因は、長年の市民運動でつちかったネットワークに加え、野党共闘的構図で、立憲や共産が後ろから支えたことだろう。


おもしろいのは、江戸川区、品川区、杉並区だ。


江戸川区は、5人定数のうち女性が4人当選し、8割が女性となった。男性は自民党公認ただひとりだ。


また品川区は、女性が4人定数のうち2人当選し、男女半々。しかも、その陰で自民と都民ファーストの候補など敗退した4人、全て男性だった。杉並区は定数6人のうち女性は3人で、こちらも当選者は男女半々だった。


国分寺市と国立市が含まれる北多摩2区も忘れてはならない。


候補者全員女性を貫く「生活者ネット」は3人擁立したが、当選者は、この北多摩2区の岩永康代さんひとりだった。国分寺市議だった彼女は、自民公認公明推薦の男性に1500票の差をつけてトップで初当選した。


この岩永陣営と関わりがあるのは、都議選の陰で目立たなかった国分寺市長選だ。


現職に挑んだのは立石しょうこさん。長年、国分寺市で子ども支援策の先頭にたってきた女性だ。27671票対21019票で現職が当選したとはいえ、立石さんは、立候補表明から1か月もなく投票日を迎えたことを考えると善戦としかいいようがない。


「これでは現職の無投票当選だ」と、いっとき国分寺市民に危機感が広まった。一度は断った立石さんが説得に応じたのは、610日ごろ。「立石さんを当選させて、初の女性市長を」と長谷部豊子市議会議員及川妙子市議会議員皆川りうこ市議会議員に加え、亀倉順子元市議会議員など女性たちが動き、共産党陣営も支援をした。次への大きな布石となる選挙だった。



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▲国分寺駅前の選挙キャンペーン。「JCがつくった市長選討論会ポスターは、女性を侮辱しています」と怒りがとまらない市民(中央)。「これです」と女性のからだを見世物にしたポスターを持つ長谷部市議(左)。うなづく立石しょうこ候補(右端)。2021/7/3





by bekokuma321 | 2021-07-05 10:40 | 日本