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祝!同性婚を認めないのは違憲(札幌地裁)

今日、札幌地裁で、「同性婚が認められないのは違憲である」という判決が下された。


北海道の同性カップル3組が訴えていた。法の下の平等を定めた憲法14条に違反するという初めての判断。テレビで、原告は「一生忘れられない瞬間で、感無量」と言っていた。


今日の画期的判決を祝って、「最もLGBTが幸せに働ける国」とされたノルウェーにおけるLGBTの人権獲得史をノルウェー・メディアなどからまとめた。ノルウェーが最もLGBTが幸せに働ける国とされた調査は、差別を禁止する法律、職場の規則、住宅への公平な入居、失業率、可処分所得などの項目を調べたもので、対象は、欧州43カ国。


こうしたノルウェーも、同性愛について語り合う場は「秘密結社」だった歴史を知った。ここに至るまでの長い運動と個々人の挑戦…。


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▲ノルウェーの教会で結婚式をする同性カップル(Synnøve Sakura Heggem 牧師提供)


●●●●ノルウェーにおけるLGBTの人権獲得史 ●●●●


1965 カーリン・K・フリーレ(1935)、レズビアンと公言した初のノルウェー人(労働党、人権運動家、作家)


1978 フリーレ、Fritt Ord Foundation Prize (表現の自由賞)を受賞。同性愛者の権利団体(かつては秘密結社)で活動し代表や事務局長をつとめ、刑法改正など同性愛者の人権擁護に尽くした功績で


1979 ヴェンケ・ロウソウ国会議員(保守党)、政治討論会でレズビアンと公言(オスロ市議会議員、代理国会議員、1977~国会議員)


1993 パートナーシップ法施行(デンマークに次いで世界2番目)。フリーレとロウソウ、真っ先にパートナーシップを登録


1994 アンネ・ホルト(弁護士、ベストセラー推理小説家、労働党、レズビアン)法務大臣に。彼女の推理小説はHanne Wilhelmsen(レズビアン警察官)シリーズ


2001 ペール・フォス、財務大臣に(20012005、保守党、オスロ市代理議員を経て81~国会議員、ゲイ)


2002 首相病欠したためペール・フォスが首相(代行)に。ゲイであると公言した世界初の首相となる。パートナーとの結婚、大きく報道される


2006 ベアテ・ガンゴース(警察官、レズビアンを公表)、男女平等・反差別オンブッド(オンブズマンのこと)に就任。後、ノルウェー初のLGBT警察署長に


2009 新婚姻法施行。【第1条ジェンダー 異なった性または同じ性の2人は結婚できる】。ノルウェー、北欧で初めて同性婚を合法化


2010 フリーレとロウソウ、オスロ・ゲイ・パレード参加、大きく報道される。保育園の教材の絵本に「同性婚」登場(王子さまは小さなガラスの靴の似合うシンデレラを好きになったり眠り姫に恋したり。でも、これからの王子さまは、男の子に恋して結婚することもある、と編集者)


2013 ベント・ヘイエ、保健大臣に(保守党、ゲイを公表、地方議員を経て2000年から国会議員)


2014 教会カウンシル、教会での同性結婚式却下。Open Public Church(教会の運動体)


2016 国王スピーチ「ノルウェー人は女の子を愛する女の子です。男の子を愛する男の子です。そして互いに愛しあう男の子と女の子です」(91日園遊会)。法律上の性別の変更に関する法可決医療機関での受診や手術等を経なくても自己申請で法律上の性別変更が可能に


2017 教会カウンシル、教会での同性結婚式認める。「花嫁と花婿」を削除。最もLGBTが幸せに働けるのはノルウェーと報道される(差別を禁止する法律、職場の規則、住宅への公平な入居、失業率、可処分所得など欧州43カ国を調査)



以上、「ノルウェーにおけるLGBTの人権獲得史」レインボーさいたま「多文化共生社会とノルウェー学生の政治参加」: FEM-NEWS (exblog.jp)講演時資料を手直ししたもの。


【更新2021.3.18 】


by bekokuma321 | 2021-03-17 23:02 | ノルウェー