人気ブログランキング | 話題のタグを見る

男性議員と女性議員、多くてもダメ少なくてもダメ(仏パリテへの道程)

「叫ぶ芸術—-男性議員と女性議員、多くてもダメ少なくてもダメ」が掲載された『I あい女のしんぶん』2月10日号が届いた。

今日の1枚は、女性議員を増やすためのフランスのポスター。「彼女たちも Elles aussi」という団体がつくった。この市民運動団体は1992年パリで創設された。パリテ(男女半々)法運動への先陣を切ったといわれている。

男性議員と女性議員、多くてもダメ少なくてもダメ(仏パリテへの道程)_c0166264_21101286.png

Elu. Elue. Ni plus, ni moins. この端的なフランス語をどういう日本語にしたらピンと来るか。悩んだ末「男性議員と女性議員、多くてもダメ少なくてもダメ」と意訳してみた。

「彼女たちも Elles aussi」が創設された1992年といえば、日本に全国フェミニスト議員連盟が誕生した年だ。

全国フェミニスト議員連盟は、当初、国会・地方議会に少なくとも女性30%(クリティカルマスCritical mass:影響力を与えうる数)を、と「30%クオータ」を掲げた。各政党や国の責任局(男女共同参画局)に「クオータ制」を要請もした。勇ましかった。

何年か経ち、女性が誰もいない議会(女性ゼロ議会)がごまんとあるとわかって、「女性ゼロ議会撲滅運動」に力をシフトした。以来、30年近くもの間、全国フェミニスト議員連盟は頑張って頑張って頑張ってきた。それでも、政治決定の場の女性は増えない。

それどころか、つい先日、オリンピック・パラリンピック委員会の女性幹部を増やそうという会合で、そのトップにある男性が「女性を増やすとろくなことない」などというような発言をして、周りに彼をいさめようとするひともいない事件が起きた。

絶望的だ。とはいえ絶望したら敵(反男女平等の人たち)の思うつぼ。差別を解消する希望の道はどこかにあるはずだ。まずは、女性を足蹴にして平気な男性をトップの座から降りてもらう大運動をしよう。


by bekokuma321 | 2021-02-09 21:55 | ヨーロッパ