2021年 02月 01日
速報:渋谷駅前スピーチ&学習会「買春問題」
1月30日、渋谷駅前で、青空の下、怒りのスピーチをした。
岡村隆史の買春容認発言に怒りを覚えた女性たちが月1回ほど続けている。街頭スピーチを終えたその足で、渋谷勤労福祉会館に向かい、買春問題の学習会をした。初のオンライン会議。
大阪から、中里見博さんが「スウェーテンの買春処罰法」について報告、瀬野喜代さんが「夜の世界白書から見る日本の実態」を報告した。前者を簡単にまとめる。
「買春の処罰化は、女性運動の断固とした要請行動によって実現した」ーーが最も印象に残った。イヴォンヌ・スヴァンストローム(ストックホルム大学)のことばだそうだ。あのキャサリン・マッキノンを招聘して勉強会もしたという。世界初の買春禁止法は、70~80年代の女性運動によって誕生に至ったのである。
中里見さんのパワーポイントによると、成立した法はこんな内容だ。
刑法第6章第11条
① 対償を与えて不特定の相手方と性的関係をもった者は、性的サービス購入の罪とし、罰金または1年以下の懲役に処する。ただし、当該行為が本章の他の罪に該当する場合はその限りでない
② 前項の規定は、第3者によって対償が与えられた場合またはその約束がされた場合にも適用される。
売買春を合法化している国も多い。しかし、売買春が合法されると、どうなるか。スウェーデンの専門家は言うーー「暴力の極端な形態を常態化し、すべての女性に対する男性優位を強化する」(スウェーデン・ジェンダー平等局「売買春・人身売買問題特別顧問」)。
これまでも同会で、合法化の国々の実態を学んできた。「ロリコン専用の合法売春店『ティーニーランド』(ケルン)」「公衆トイレ兼用セックスボックスを自治体が設置(ベルリン)」「ドライブスルー型セックスブースがオランダ、スイス、ドイツ各地に設置」「児童買春さえ非犯罪化しよとするニュージーランドのセックスワーク派団体」(森田成也)、「オーストラリアの合法買春状況とメデイアの沈黙」(キャロライン・ノーマ)と、惨憺たる実情が怒りをこめて報告されている。
2009年ノルウェーが同様の法律を制定したことは、以前FEM-NEWSで紹介した。北欧中心に買春禁止法は、すでに8カ国で制定を見ている。先陣を切った北欧諸国は、女性議員が議会の半分ほど占めていて、女性運動の実践者や女性運動を評価・賛同する議員も多い。そういう議員による国会での政策論争のたまものだろう。
衆院の9割を男性が占めている日本は道遠し・・・と思うが、あきらめてはいけない。千里の道も一歩からだ。まずは「北欧モデル」をもっと知らせていきたい。
【参考リンク】
■世界は買春禁止へ : FEM-NEWS (exblog.jp)(瀬野喜代)
■”買春”は許されない!(叫ぶ芸術 86回) : FEM-NEWS (exblog.jp)
■叫ぶ芸術「私は金で女性を買わない」(アイルランド) : FEM-NEWS (exblog.jp)
以下はノルウェー・メディアから拾った買春禁止法に関連する情報(法に反対する側の声が多いことに留意して読んでください)
■ノルウェーの買春禁止法の問題: FEM-NEWS (exblog.jp)
■買売春、減らず: FEM-NEWS (exblog.jp)