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DV対策「必要不可欠業務」に(ノルウェー)

ノルウェーは、DV相談業務を「必要不可欠の業務」に含めることにした。政府の新型コロナウイルス対策の一環だ。


3月26日VGニュースによると、DVシェルターに働く人(多くは女性)は、家族を世話する心配なく、これまでと同様に仕事に精を出せるし、子どもを学校や保育園に通学通園させることができる。ノルウェー政府がこのような大転換をしたのは、女性運動団体との長年の連携・交流のたまものだろう。


コロナウイルスの影響で、世界中が自主隔離を余儀なくされている。ノルウェーも例外ではなく、「必要不可欠の業務」(医師、看護師、清掃、交通、食料品店など key personnel)以外は家でするように変わった。子どもたちの学校、保育園、学童保育所も閉鎖された。大人はテレワーク、子どもたちは自宅学習。ストレスがたまり、身近にいる人による暴力・虐待は当然増える。


中国では、コロナウイルス隔離期間、DVの相談件数が倍増したと報告されている。ことほどさように、コロナウイルス下のDVの増加はかねてから心配されていた。ノルウェー全土にはりめぐらされたDV相談業務をまとめるクライシスセンター事務局(全国DVシェルターの連合体)は、警鐘を鳴らし、かつ政府へ働きかけをしていた。


野党の左派社会党のフレディ・アンドレ・ウスタゴール Freddy André Øvstegårdは強く要請をしていたと語っている。さらに政府の子ども家族大臣のキリスト教民主党シェル・インゴルフ・ロプスタ―Kjell Ingolf Ropstadも、積極的に動いたようで、「必要不可欠の業務」に含まれることになった決定に喜びを隠せない。子ども家族省はかつて女性大臣がつくことの多いポストだったが、現政権では男性。野党の同政策担当も男性だ。ちなみに内閣、国会の男女比は60%40%である。


ノルウェーでは各地のDV電話相談は、24時間365日いつでもつながる。しかし、ノルウェー・クライシスセンター事務局の緊急電話主任サラ・ボンドウは、次のようにVGに語っている。


「これまで仕事に行ったり、フィットネスセンターに通ったり、合間を見つけて夫から暴力を受けていることを電話で相談しやすかった。ところが、自宅にとじこもることになり、こうした自然な抜け道を見つけられなくなっているのです」


「被害者はDVに我慢することになれています。これまでも、休暇が終わると相談が増えました。助けて、と電話できるような自由になれる時間をどう増やすか・・・・です」



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     ▲「親愛なる政治家さま」とDV根絶政策の強化を求めるノルウェーDVシェルター運動体


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by bekokuma321 | 2020-04-01 10:50 | ノルウェー