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34歳女性首相誕生させた社会のシステム

フィンランドに34歳の女性首相が誕生した。彼女の名はサンナ・マリン。


サンナ・マリンは、レインボー家族(レズビアンの母親と彼女のパートナー)に育てられ、思春期の頃は、それを言い出せず悩んだこともあるという。


首相になった直接のきっかけは、5党による連立政権のアンティ・リンネ首相(社会民主党代表)が、辞任したことだ。社会民主党第1副代表だった彼女が首相候補に選出されて、さきごろ、国会でも承認された。これで、彼女は、月170万円、年30日の有給休暇が保障された、フィンランド国家のかじ取り役に就任する。


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世界でもっとも若い首相、しかも女性という彼女のキャリアを見ると、比例代表制ならではの要素と、女性運動の強さがあると思う。


サンナ・マリンは、20代初め、社会民主党青年部で頭角を現した。大学在学中の2008年に市議選に立候補した。若い女性が候補者リストの上位に載って、当選圏にはいることも比例代表制選挙の特徴だ。彼女は当選に至らなかったが、代理議員となった。


代理議員とは、比例代表選で、たとえば選挙区から2人当選した政党があるとすると、それぞれに1人ずつ計2人の代理議員が同じ選挙区の同じ政党から一緒に選ばれる。議員が休暇をとったら、控えている同党の代理議員がただちに議員となって職務を代行する。政党中心の比例代表制選挙ならでは、だ。


サンナ・マリンは、2012年にタンペレ市の市議会議員に当選した。まだ大学院生だった。北欧諸国では、地方議員はほぼ無報酬であり、職業や学業を続けながら議員をする。日本の地方議員は月ウン十万円も報酬を受け取る職業政治家がほとんどだが、北欧諸国の地方議員は、使命感とボランティア精神が命だ。


2014年、彼女は社会民主党の第2副代表となり、2017年には第1副代表となった。その間の2015年、国会議員選挙に初めて立候補して当選。4年後の今年2019年、再選された。


フィンランドは現在、国会議員200人のうち94人、47%が女性だ。ちなみに、日本は、わずか10%(第一院)


思い出すのは1994年、フィンランドの女性運動団体を訪問したときのことだ。「国会議員の100人(半数)を女性に」という大キャンペーンをしていた。その時いただいたハガキを私はまだ持っている。その後、女性参政権100周年にあたる2006年、女性運動団体は、今度は「人口の51%は女性だから、国会の101人は女性が好ましい」というキャンペーンを展開。それに使われたのが左上のポスターである。


サンナ・マリンは、まだ2歳にならない赤ちゃんの母親でもある。世界中が話題にしている「年齢や女性であること」について、「まったく気にしたことはありません」と言ったらしい。EU議長国として、世界のメディアで発言する機会が増えるだろう。楽しみ、楽しみ!



ノルウェー主要政党の5党首が女性

ノルウェー3大都市の市長・副市長は全て女性

連立の3政党党首全て女性


【2020.2.12更新】



by bekokuma321 | 2019-12-11 22:20 | 北欧