2019年 08月 13日
54,254人が立候補(ノルウェー統一地方選)
ノルウェーの統一地方選は9月9日だ。
以前、ノルウェーの親友マグニ(写真)と音楽会に行った。帰路、喫茶店に入った。マグニの友人3人も一緒だった。ノルウェー人4人のうち3人が「ええ、議員の候補になったことあるわ」と言った。議員に立候補したことのない1人は、「夫が議員。それに私の両親ともに市議会議員で、親戚にも議員が多い。私ぐらいパスしてもいいでしょ」と言った。
日本人の私の場合、友人にも家族にも親戚にも議員や立候補者は皆無に近い。ノルウェーでは、政治はごく身近なのだと思った。
そんなノルウェーで、この9月の地方選挙に立候補した人は? 統計局発表によると、市議会(日本のような市区町村の区別はない)の立候補者数は、5万4,254人。うち女性は2万3,258人で、43%にのぼる。
ノルウェーの人口は日本の30分の1ほどだ。ザックリ日本にあてはめると、候補者数は163万人、うち女性は70万人となる。日本の地方議会の立候補者は16000人程度なので、100倍以上の候補者がしのぎを削ることになる。女性に至っては、250倍である。
日本には無投票当選すらある。なぜノルウェーではこんなにも多くの人が立候補するのだろう。ノルウェーの選挙が、比例代表制であることが最大の理由だ。また「政党は立候補者を選挙区の定数プラス6人まで擁立してもいい」とする選挙法の影響もある。
たとえば、首都オスロ。
東京都議会にあたるオスロ市議会には59人が座る。それをめがけて21もの政党が候補者を擁立。1政党から最大65人を出せるが、主要政党はほぼ65人めいっぱい出している。 候補者リストに大勢の人を載せることによって「こんなに多彩な人がわが党員です」とアピールできるからだ、とオスロ大学の政治学者から聞いた。それにしても、よくこんなに多くの候補者を擁立できたものだ。
感心したのは、候補者が多いばかりではない。移民難民系候補者の多いこと!
オスロ労働党の場合、候補者リストの名前と写真や略歴などから判断すると、少なくとも14人は移民難民系だ。つまり、候補者の約20%がマイノリティ出身なのである。1番こそ白人男性だが、2番はスリランカ人の女性だ。
労働党とオスロの連立政権を担っている緑の党は、ベトナムの女性がリストの1番だ。
かたやオスロ市の政権奪還を狙う保守党はどうか。1番は白人男性だが、2番はパキスタン人の女性法律家だ。当選圏内には、モロッコ人、トルコ人もいる。しかも2番の女性は、市長候補だという。もし9月の選挙で右派リーグが勝利すると、彼女がオスロ市長(都知事)となる。パキスタン女性の市長は、オスロ史上初だ。
9月9日の選挙結果が楽しみだ。



