人気ブログランキング |

女たちよ「不可能」を要求せよ(デンマーク)

この6月、デンマークで、中道左派が政権を奪い返した。首相を出していた保守系の自由党は票を減らさなかったが、社会民主党を中心とする左派ブロックが数で上回ったのだ。


社会民主党の党首はメッテ・フレデリクセン。デンマークで2人目の女性首相になった。1977年生まれ。離婚した元夫との間に子どもが2人いる。労働組合に勤務していた23歳のとき、国会議員に初当選した。比例代表制選挙をとる北欧諸国では珍しいことではない。


今回の勝利の鍵は、社会民主党が、難民政策を厳格な方向に舵を切ったことのようだ。


彼女の勝利宣言をネットで見ていたら、「女たちよ、現実的であれ、不可能なことを要求せよ」というポスターが頭に浮かんできた(↓)


女たちよ「不可能」を要求せよ(デンマーク)_c0166264_09044289.jpg


ポスターをつくったのは「レッド・ストッキング Rødstrømperne」。デンマークの伝説的女性団体で、一世を風靡した。スローガンは、フランスの19685月革命で壁に書かれていたという「現実的であれ、不可能なことを要求せよ」が語源だ。


大学生や高校生たちが、反戦、反体制、反資本主義に対して一大蜂起をした。大学閉鎖、交通マヒ、工場封鎖、カルチェラタン占拠。参加者は1千万人に及び、ドゴール大統領退任へ。同時代を生きたデンマークのフェミニストたちも参加したかもしれない。少なくとも報道で知って胸をドキドキさせたに違いない。


このスローガンの真意だが、 「現実主義者であると同時に、不可能と思われることに挑戦しなさい」ともとれるし、「この現実を見よ、不可能なことを要求するしかないのだ」ともとれる。


デンマーク女性党首から私は前者を想起したのだが、レッド・ストッキングの女たちの意図は後者だったに違いない。


もっと読みたいかたは、叫ぶ芸術 第72回 女たちよ「不可能」を要求せよ(デンマーク) を。



by bekokuma321 | 2019-08-13 09:24 | 北欧