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妊娠中絶の歴史

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7月初め、イギリス議会は、北アイルランドの妊娠中絶合法化法案を可決した。賛成332、反対99だった。「歴史的な日」のニュースは、7月11日、届いた。


カソリックの国にも関わらず、アイルランドのほうは、昨年、国民投票で妊娠中絶が合法化された。「次は北アイルランドだ」という叫びが女性運動家たちからあがっていた。


北アイルランドでは、158年間にわたって違法とされていたため、中絶をせまられた女性たちはイギリスにでかけて行くしかなかった。北アイルランドはイギリス国内の地域だから、ことはわかりにくい。英紙ガーディアンの記者も、こう書く。


「女性の権利がこんなふうに譲渡されることに関して、一国のある地域で、ある大集団が、別の時代に属することだとその国で思われるような法的制限にさらされる、そんな国が存在していることを理解しようにもそれは難しい」


アイルランド問題・北アイルランド紛争の歴史はひとまず置いて、北アイルランド女性たちに「おめでとう!」を言いたい。


さて、上の写真は、「叫ぶ芸術――ポスターに見る世界の女たち 71回」(「I 女のしんぶん」2019.6.10)。フランスの妊娠中絶合法化25周年につくられたポスターである。カソリックの国フランスも、妊娠中絶を長年禁止していた。その重い扉を開いたのは、1人の女性政治家だった。


いかなる国であっても、女性の声が政治に届かないと、女性の人生は政治にもてあそばれてしまう。日本でも、中絶を「堕胎罪」とする刑法は存続している。


Parliament’s challenge to Northern Ireland’s abortion law is long overdue


by bekokuma321 | 2019-07-25 17:04 | ヨーロッパ