2019年 03月 31日
緑派の女性が大統領に(スロヴァキア)
スロヴァキアに女性の大統領が誕生した。環境派の運動家だという。
ヨーロッパ発の報道によると、ズザナ・チャプトバ(Zuzana Caputova)は45歳。弁護士。離婚した前夫との間に2人の子どもを持つ。政党はリベラル派の「スロヴァキア進歩党」。
この、彼女の政党の議員は、国会150議席にだれもいない。選挙制度は比例代表制である。国会には9政党から議員が出ている。なぜ彼女の政党はゼロなのだろう。それは2017年11月に政党登録をしたばかりの新党だからだった。
とはいえ、ズザナ・チャプトバはぽっと出ではない。故郷ペジノック(Pezninok)に廃棄物投棄問題が持ち上がった。土や空気や水が汚染される。不法投棄だと住民が動いた。彼女は、その市民運動の先頭に立って闘い始めた。なんと14年間の法廷闘争を経て、最高裁で勝利。この勝訴は、2016年の「ゴールドマン・環境賞」受賞につながった。
ズザナ・チャプトバの当選には、もうひとつ理由がある。それは、2018年2月、調査報道ジャーナリストと彼のパートナーが何者かに殺害された事件に端を発する。その当時、ジャーナリストが調査していたのは有力政治家と犯罪組織とのむすびつきだった。市民は、政治家の汚職に対する憤りと、表現の自由、報道の自由を踏みにじる暴挙に対する怒りをあらわにした。
2人の理不尽な死を悼む市民のデモは、2018年3月、6万5000人。ついに、首相は辞任に追い込まれた。
さらに現政権に対する憤りは、殺害から1年たった2019年2月(つい一ヶ月前)の大規模反政府デモとなって、広場と道路を埋め尽くした。その数、3万人。長年の共産党による一党独裁を倒した1989年11月のビロード革命以来の反政府デモだった。
今回の大統領選で、ズザナ・チャプトバの対抗馬だったのは現大統領だ。彼は辞任した首相が党首だった与党「SMER-社会民主党」所属だ。そう、限りなくグレイだった。
ズザナは選挙キャンペーンに、「悪に立ち向かえ! 一緒なら勝てる」と掲げた。市民は彼女の呼びかけに応えた。
おめでとう!ズザナ。



