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クラクフと女性「コペルニクスは女性だった」

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ラクフは、16世紀ワルシャワに遷都されるまでポーランドの首都だった。古い町並みはユネスコの世界遺産第1号だという。


そんなクラクフに溶け込むように「クラクフは女性だ」と書いたメスマーク付きポスターが掲げられている。5枚シリーズだ(上)。


女性の権利のために闘い、女性の地位向上に貢献したクラクフの歴史上の女性たちが、写真入りで解説されているのだ。5枚目には、クラクフで学んだコペルニクスを登場させて、「その昔、コペルニクスは女性だった」(写真最下)。エーッ、な、なんだって。すると、続いて、「有名なSF映画『セックスミッション』ではコペルニクスは女性だったのですから、クラクフも女性だと考えられるでしょ」と。そのキャッチィさに思わず笑った。


クラクフ市役所に行って担当したという市職員Justyna(女性)に取材した。


「あなたのような反応があると、作成した意義を感じます。うれしいです。女性は、このように特別にとりあげないと、歴史にうずもれてしまいます。ポスターが展示されている場所は、さまざまなテーマのお知らせをする場です。『クラクフは女性だ』の展示期間は今年の1月から4月までです。もとはといえば、昨年、ポーランドは女性参政権100周年を迎えたのですが、それがきっかけです。企画したのは、ここで働く市長担当の女性2人なんですよ」


サイズはかなり大きく、大人の目の高さに展示されている。市の観光案内オフィスと、市役所前の広場なので、これなら通行人、市役所に用事のある人たち、すぐそばにある公共の乗り物を待つ人たちの目にとまる。英訳付きだから、国内だけでなく世界中からやってくる大勢の観光客も、足をとめる。


日本の地方自治体も、少しは考えたらどうだろう。故郷に貢献した女性は数えきれないほどいるはずだが、多くは忘れ去られている・・・。


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【写真 最上:市庁舎(右側の黄色の建物)に向かう道路に並ぶ女性のポスター。中央:2枚ともポスターの接写。最下:中央広場にある旧市庁舎時計台。クラクフのシンボルとして今も使われている】

【2019.3.28 クラコフをクラクフに更新。新聞協会によればクラクフが呼び名として定着していると知ったからだ。クラコフも間違いとはいえないようだがFEM-NEWSは今後クラクフを使用します】

by bekokuma321 | 2019-03-18 14:55 | ヨーロッパ