2019年 03月 07日
自衛官公募ポスターは環境型セクハラ

自衛官公募ポスタ―は、見るだけでうんざり。気分が悪くなる。つまり、防衛省は、いわゆる環境型セクハラのポスターを、自衛官募集に使ったのである。公金で。
こうした声を受けて、全国フェミニスト議員連盟は、上のポスターに抗議する声を防衛省の岩屋大臣に届けた。3月4日付。以下、全文。
♀♀♀♀自衛官募集ポスターの女児・女性の性的対象物化への抗議♀♀♀♀
私たちは女性議員を増やして、男女平等社会を実現しようと活動している市民と議員の団体です。「防衛省自衛隊滋賀地方協力本部」のポスター“陸・海・空自衛官募集! 守りたいものを、守れる人に”は、女児・女性を性的対象物として扱っています。公的機関が「官製セクハラ」にあたるポスターを作成・掲示・頒布したことに断固抗議します。
ポスターに描かれた女児・女性3人は、全員が口を開けて笑い、上衣だけとしか見えないほど極端に丈の短いスカートから下着をのぞかせ、太股から脚部全体を露出しています。別バージョンも下着を見せての下半身が同様に強調されており、日本社会に流布する「萌え系美少女キャラ」の特徴を繰返すものです。
国連の女子差別撤廃委員会は「日本の第7回及び第8回合同定期報告に関する最終見解」(2016年)において「メディアが、性的対象とみなすことを含め、女性や女児について固定観念に沿った描写を頻繁に行っていること」「固定観念が引き続き女性に対する性暴力の根本的原因であり、ポルノ、ビデオゲーム、漫画などのアニメが女性や女児に対する性暴力を助長していること」に対し懸念を表明しています。官公庁による女児・女性を性的対象物として扱う広報活動は、断じて許されません。
女児・女性の性的対象物化は、女性を共に学ぶ仲間や一緒に働く同僚と見ずに、性の対象として男性が見てしまうという弊害を生じさせています。学校や職場での女児・女性たちへの性暴力被害は後を絶ちません。勇気を奮って被害を訴えても叩き潰される女性が後を絶たず、その苦悩は筆舌に尽くし難いものです。女児・女性の性的対象物化は、女性の人格を否定し蔑視する社会の風潮を追認・強化するものです。
全国フェミニスト議員連盟の調査でも地方議員の過半数が「セクハラ経験あり」と回答しています。自衛隊のセクハラ・性暴力の多発はご承知のとおりです。昨年だけでも、①空自隊員による非常勤・シングルマザーの女性隊員へのセクハラが最高裁で認定、②海上自衛隊1海曹、後輩女性隊員へのセクハラで停職処分、③陸上自衛隊警務隊、那覇で体調不良で倒れた民間女性の体を触ったうえ携帯電話で下半身を撮影して準強制わいせつ容疑で摘発、などが報道されています。
セクハラのない職場づくりは政府の目標でもあり、その達成には男女が平等に働ける環境が必要不可欠です。防衛省や自衛隊で働く女性たちにも当然整えられるべき男女平等の労働環境とは真逆のメッセージを、同ポスターは送っているのです。
さらに同ポスターは、子どもたちの目にも触れます。学校でいくら「女の子も自尊心を奪われることはない」と教えても、官公庁によってこのようなPRを垂れ流されては元も子もありません。
防衛省自衛隊滋賀地方協力本部は「下着ではなくズボン」と回答しましたが、3月1日に陸上幕僚監部から指示され撤去したと報じられました。しかし「萌え系美少女キャラ」ポスターは他にもあります。
安倍晋三首相が「自衛官募集に地方公共団体が非協力的だ」として、憲法に自衛隊を明記する必要を主張したとの報道に接し、私たちは自治体への不当な介入ではないかと危機感を覚えています。首相発言の影で跋扈する防衛省の「萌え系美少女キャラ」ポスター全てに対して、ここに抗議を表明し、人権問題として検証し結果を公表することを求め、その即時撤回・回収を改めて強く要求します。
全国フェミニスト議員連盟 共同代表 小磯 妙子茅ヶ崎市議/まき けいこ元船橋市議、事務局 脇 礼子藤沢市議

