軍隊なくしたコスタリカへの駆け足の旅

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「軍隊をなくして70年!平和を選択した中米の国を訪問!」 こんな旅行会社のチラシに心を奪われて、コスタリカ行きを決めた。


この旅に想定外の宿題を得たのは、出発前日(2018.12.8)に参加した会だった。高岡市と八王子市の女性蔑視的な市歌をテーマに話し合った。両自治体の民衆の声を聴く耳を持たない態度に憤りを覚えた私は、国民が一致団結して平和を選んだコスタリカで解決のヒントを得られないか、と胸に刻んで出かけた。


帰国直後に、世界経済フォーラムの男女平等ランキングで日本は110位と報じられて、驚いたのはおなじみの北欧勢に続く5位が、コスタリカの隣国ニカラグアだったことだ。


コスタリカの国会立法議会を案内された時、女性の地位について問うてみた。すると「女性の地位は低いです。なにしろ女性の大統領は51人中1人しかいません(写真上:最左に49代大統領ラウラ・チンチージャ)。男尊女卑の国です」と、返ってきた。


国会は一院制で、女性は、議員57名の42%にあたる24名だそうだ。質問ついでに尋ねると「コスタリカでも、DVや子どもへの虐待も最近増えて問題になっている」と言われた。


国会立法議会、選挙最高裁判所、電力公社ICE、環境、その他を駆け足で見た。


選挙最高裁判所と聞いて、厳めしい役所を想定したのだが、嬰児を抱いた女性が何人も見受けられた。新生児登録の義務があるので全土から選挙最高裁判所にやって来るのだという。次は12才時に写真と指紋が記載された身分証明書をもらいに来る。そして18才になると成人の身分証明書が発行される。この18歳の時の住所が選挙の場所となるのだという。身分証明書には結婚すると相手の情報も全て記載される。


興味を覚えて、性転換者の登録もするのか?と尋ねてみた。「最近、増えて問題になっている」と言った。性転換すると、ニカラグアでは女性名と男性名にはっきりした違いがあるから名前も変えるのだという。ただし、性転換登録は1回だけで、元に戻すことは許可されてないそうだ。


同行した通訳ガイド嬢(写真2枚目)によると、隣国ニカラグアからコスタリカに出稼ぎで大勢来ているのだという。彼・彼女らは、コスタリカ人が従事しない下層の仕事を担うのだそうだ。ニカラグアでは教育を受ける機会が少なくて識字率が低いため、コスタリカや近隣諸国の政治・経済そのほかの状況を知らないと思われる。


米合衆国に向かって行進している国々の人も同じように、自国の貧しい状況が根底にあるのだろう。それに引き換え、軍事費を削減して、他国に抜きんでた教育・医療の充実に向けてきたコスタリカ。この国から外国に出稼ぎに出て行く人は多くなく、コスタリカの人々の誇りが垣間見えた。


コスタリカの国歌は、「父の国」とうたっていて、私には不満だったが、国民がどう思っているかを聞く時間はなかった。


北村紀代(きたむらとしよ:八王子手をつなぐ女性の会)写真も筆者



「コスタリカの奇跡」から見た平和と平等への道




by bekokuma321 | 2019-01-05 14:30 | 中南米