2018年 12月 01日
「なるほど そういう思いが」(叫ぶ芸術ポスターを見て)
「叫ぶ芸術:ポスターに見る世界の女たち」 をネットで見る機会があり、感じたままを述べさせていただきます。
私がこれまで周りで見たポスターといえば、選挙ポスターをはじめ、日本語で書かれた日本人向けのお知らせです。コンサート・演劇・講演会など興行内容に興味を引かせるために作られたものがほとんどです。
ところがこのポスターの数々は、言語も文化も異なる国でつくられたものです。目的も、立候補者や興行への関心を引くためではなく、男女平等のためです。
ポスターに添えられている解説を読みながら、ポスターを見ると、「なるほど、このポスターにはそういう思いがこめられていたのか」「そうか、こういう時代背景があったのか」とわかってきます。
特に注目したのは、「64回 彼の暴力より怖い『その暴力の告発』(オランダ)」です。モノクロ写真が、暴力を受けた一人の女性の悩みの深さを表しているようです。

暴力被害を訴えることで、その後に起きるであろういわれなき批判。考えても考えても悪いことばかりが浮かんできて、不安で真っ暗闇状態の心情が、私にまで伝わってきます。
夫婦間の暴力・職場内のパワハラはとくに訴えることが難しい暴力にあたります。でも、苦しくても声を上げ続けないと現状は繰り返され、暴力は維持されます。
ところが、「強姦されたことが家族に知れると、一家の名誉を汚す淫らな行為をしたとして『名誉殺人』の名で被害者が殺される」と解説にあります。これには、非常にショックを受けました。

また、「44回 反トランプ480万人のデモ(アメリカ)」、「55回 セクハラやめろ!(スウェーデン)」のポスターを見て、一昨年、ハリウッドの大物プロデューサーによるセクハラをきっかけに、被害を受けた多くのハリウッドスターたちが声を上げたニュースや、トランプ大統領が女性に対して行った性暴力に対して声をあげた女性たちのニュースを思い出しました。#me too(私も)と、ヨーロッパの女性たち、次に日本の女性たちが声を上げました。
ポスターの意味が日本語で詳しく解き明かされることで、訴えているのは、各国に存在する女性にかかわる問題であり、それはその国にとどまらず世界に共通する問題だということがわかってきました。
使うことがほとんどなくなってカラカラと音をたてている私の頭ですが、勉強になりました。
大倉 由紀子(さみどりの会)

