狛江市長のセクハラと市長選

1889年、狛江市の前身狛江村が誕生した。以来129年間、常にそのトップに君臨したのは男性だった。そろそろ女性にバトンを渡す時ではないか。

6月4日、狛江市の高橋都彦市長(当時)は辞職した。市議会議長に「一身上の都合」と理由を記した辞職願を提出したという。市長欠席のまま、議会は市長の辞職願いを認めた。辞職後に記者に配布された市長の文書にはこうある。

「今回、勇気ある女性職員から実名でのハラスメントの抗議文を受け取り、市政をこれ以上混乱させてはいけないという思いから辞職を決意した次第です。
 相手方がハラスメントと受け止められているのであれば、その行為はハラスメントとなります。これまで私の言動で、ハラスメントと受け止められた職員に対しまして、この場をお借りいたしまして謝罪いたします」

報道によると、市長は一貫して「セクハラと認識できるものはない」「身に覚えがない」などとセクハラ行為を否定してきた。ことここに至っても、セクハラをした事実を認めてはいない。そして辞職するのは、市政を混乱させてはいけないから、だという。つまり、不法行為をしたお咎めのないまま、ボーナスと退職金あわせて約1000万円の公金をちゃっかり懐に入れて、市長は市を去った。

ふつふつとわいてくる憤りを抑えられない。

狛江市もセクハラ防止指針や規則を持っている。本来なら被害者の相談窓口⇒苦情処理委員会⇒加害者を処分、となる。ところが、2014年、市の相談窓口に訴えた女性たちへの加害者・市長は、野放しにされた。

「総務部長から企画財政部長と副市長に伝えられ、加害者側に『副市長からやんわりと言う』」と内部文書に記載されていたそうだ。呆れかえる。こんな環境のもとで、狛江の女性たちは、じりじりと市長を追い詰めてきた。よくぞここまであきらめず闘ってきたと思う。本当にあっぱれだ。

市長によるセクハラ被害を市の相談室に訴え出た女性たちーー

相談内容を公開請求して、”黒塗り公文書”から市長の疑惑を議会で追及した女性議員ーー

セクハラ疑惑解明を求める声明文を市長に手渡した超党派の女性議員6人ーー

満を持して市長のセクハラ行為を実名で訴えた女性職員4人ーー

「加害者は市長」とする組合ニュースを発行し、「組織内の自浄作用はほとんど機能していない」と指摘した職員組合も立派だった。

セクハラーーセクシュアル・ハラスメントーーは、支配する側が支配される側に「このくらいどおってことない」として行う性的脅かしである。卑劣で野蛮な行為だ。下にいる者(多くは女)は吐き気を催すほど嫌でも断りにくい。それをいいことに行為はさらにエスカレートする。被害者は、出口のない苦しみをかかえて、休みがちになったり、退職に追い込まれたり、精神に異常をきたすこともある(三井著『セクハラ110番』集英社)。

セクハラは、働く女性の誇りや自尊心を深く傷つける重大な人権侵害であり、女性から働く意欲を奪う労働権の侵害である。

市長が去って空席となった狛江の市長選に田中とも子さん(下)が立候補した。セクハラ退治をがんばってきた女性議員の一人だ。安心して働き続けられるセクハラのない環境をつくることを、ひっさげて。

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          ▲田中とも子ホームページより

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福田淳一事務次官は辞職すべきだ
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セクハラ村長退陣後の村長選に女性立候補
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by bekokuma321 | 2018-07-20 23:57 | その他