2018年 06月 03日
メキシコは正真正銘の候補者男女同数
一方、この7月に国政選挙と地方選挙を迎えるメキシコでは、政党は、候補者名簿(リスト)を作る際50%クオータ制を守らなければ、選管に受け付けてもらえないらしい。
メキシコの選挙法は、IDEAによると、ドイツ方式で、比例代表制を基本とした併用制だ。2014年、その比例代表制の候補者名簿(リスト)は、男女同数にしなくてはならないという法律になったという。
男女同数の法律がいかに厳しいか。おもしろいニュースが飛び込んできた。
「トランスジェンダーであり、今は女性である」と偽って立候補した男性がいたことだ。メキシコ南部のオアハカ州の地方選に立候補した17人は、見た目は男性だが、心は女性であるとして立候補。しかし、その嘘がばれて、女性からも、トランスジェンダー組織からもごうごうたる非難がわいた。その政党(複数)は「女性を見つけられなかったため」と弁解しているらしい。
国会における女性議員率の国際比較によると、メキシコは北欧なみの女性率を誇る。下院500人中、女性は213人、割合にして42.6%。世界第9位(注)。国会議事堂に200人をゆうに超える女性が座っているとは。想像しただけで、壮観だ。
同じ統計で、わが日本は10%で160位。メキシコとの間には、151もの国々がズラリ居並ぶ。

■Mexico Seeks to Empower Women in Politics
■Mexican women in politics: no glittering careers and no real power
■Mexico election body blocks 17 male candidates masquerading as transgender women
【注】最新IPU調査によると、女性議員の多い世界トップ10のうちラテンアメリカが6つ。キューバ、ボリビア、グラナダ、ニカラグア、コスタリカ、メキシコ。ほぼすべての国が法律でクオータ制を義務化しているようだ。