2018年 04月 13日
女性に優しい政治をかなえる比例代表制選挙(NZ)
ニュージーランドは、比例中心に変えた結果「政治がガラリと変わった」。緑の党の国会議員の発言を翻訳してFEM-NEWSに紹介したとおりだ。そして今、首相は6月から6週間の産休にはいることに象徴されるように、「女性に優しい政治」がかなえられつつある。
4月20日(金)夜、飯田橋で、こんなニュージーランドの報告を含む国際シンポジウムが開かれる。それに先立って、講師のひとりテサ・バースティーグ(ニュージーランド大使館一等書記官)にインタビューした。
テサ・バースティーグは、比例併用制の選挙制度に変わった結果、いかに女性やマイノリティが当選しやすくなったかについて、20日の国際シンポジウムでスピーチする。
「ニュージーランドの有権者は支持政党を選びます。政党は前もって候補者リストを作りますが、女性やマイノリティの声を政策決定に入れるべきだと考えたら、ジャスト・ドー・イット(Just do it.)。つまり、政党が女性やマイノリティをリストに登載すればいいだけ。ほかのことを考慮しなくていいのです」
「首相が6週間の育休にはいる、その間は、連立を組むニュージーランド・ファースト党党首(マオリ族)が首相代行をします。首相の育休は、首相も働く女性だ、ということにつきます。他の女性労働者と同じ権利を行使するというだけです。首相ですから重責を担ってますが、彼女のパートナーの共同育児・家事も万全です。首相はこう言ってますーー『大変でないとはいえませんが、他の多くの働く女性たちも、出産・育児をしながら働き続けてきたのです。私だけじゃありません』」
議員と市民が限りなく近いのである。熊本市議の子連れ議場入り事件を思い出した私は、それを話した。彼女はよく知っていた。
「おもしろい話があります。昨年の国政選挙後に新しく当選した女性議員が、3か月の赤ちゃんを連れて議場にはいりました。その時、赤ちゃんを議長に預けた瞬間がありました。赤ちゃんを膝に抱いた議長席の議長は、大ニュースになりました。20日の国際シンポジウムでは、その画像をお見せできるかもしれません」
「女性やマイノリティ議員の増加は、まずは選挙制度が比例併用制に変わったことによります。でもそれだけではない。政党です。政党が、候補者リストに女性やマイノリティを載せることに自覚を持ってとりくんでいる、ということなのです」
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