2018年 01月 06日
2018年あけましておめでとうございます(FEM-NEWS)
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昨年は、1947年第1回統一地方選から70年という記念すべき年でした。それまで天皇が議員を任命していたのです。その地方選は、女性が男性と同様に参政権を行使した選挙でもありました。
そして70年後。日本には、まだ女性議員が誰もいない「女性ゼロ議会」が数多く残っています。4月、群馬県で、そんな「女性ゼロ議会」をなくすための集いを全国フェミニスト議員連盟主催で行いました。女性の代表がいないことの非民主性や損失をアピールできたように思います。
夏には、最高裁によって、唯一の女性議員の議員資格をはく奪した町の違法性が認められました。西岡恵子議員が徳島県藍住町に勝ったのです。胸が熱くなるほどの喜びでした。
秋には、ノルウェーに飛び、国会議員選挙の取材をしてきました。東京新聞1面トップ記事に掲載されたおかげで、民主主義世界一の国の一端を多くの方に知っていただくことができました。
ただ、ノルウェーから帰国した私を待っていたのは、安倍首相による解散総選挙。比例代表制選挙の国と、小選挙区制の国との違いをこれでもかと見せつけられました。
12月は、取材してきたばかりのノルウェーのオスロ市庁舎で、「ノーベル平和賞」授与式がありました。サーロウ節子さんの力みなぎる核兵器禁止スピーチを聞き、深い感銘を受けました。
私は、都立高校教員を経て都議(2期)。法政大学講師から大阪府豊中市男女共同参画推進センター初代館長、福井県武生市初代男女平等オンブッド(オンブズマンのこと)などの職を経てきました。そのかたわら、ずっと女性運動を続けてきました。
都議時代、東京都労働局にセクシャルハラスメント防止施策を初めて実施させました。ILO発行の国際調査報告書によると、日本で初めて、唯一の公的制度でした。東京都のセクシャルハラスメント政策は、全国の自治体に影響を与え国も関心を持つようになりました。しかし残念ながら、いまだに日本では法律をもってセクハラは禁止されていません。
お茶の水女子大学を卒業した後、フルブライト奨学金でアメリカ・コロンビア大学で修士を修了(家族・地域教育学)。ノルウェーの民主主義の原点を探り続けています。
主著書『バックラッシュの生贄――フェミニスト館長解雇事件』(共編著、旬報社)/『ノルウェーを変えた髭のノラーー男女平等社会はこうしてできた』(明石書店)/『女たちのパワーブック』(ノルウェー労働党女性局編)(共訳、かもがわ出版)/『ママは大臣 パパ育児ーーヨーロッパを揺るがす男女平等の政治』(明石書店)/『男を消せ!--ノルウェーを変えた女のクーデター』(毎日新聞社)/『セクハラ110番』(集英社)
三井マリ子(FEM-NEWS編集・主宰)