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スーチーは「原則より票を優先する政治家だ」

ガーディアン紙によると、わずか1か月に6700人ものロヒンギャ(イスラム系少数民族)が殺害された。少なくとも730人は、幼い子どもたち。ミャンマーから逃亡してきたロヒンギャは8月以降だけで64万人に上るとされる。

ミャンマー政府の最高権力者はアウンサン・スーチーである。国家顧問兼外相という肩書を持つ。

スーチーは、1991年ノーベル平和賞を受賞した。今、彼女のロヒンギャへの消極的対応に抗議して、ノーベル平和賞の取り消しを求める署名が36万人以上も集まっている。

11月、オックスフォード市は、1997年授与した「市民の自由」称号をはく奪した。12月14日、ダブリン市議会も、「ダブリン自由賞」の取り消しを決議した。もっとも、こちらは、アイルランド出身のロック歌手が、スーチーにも贈られた名誉市民称号はいらないと返上する抗議のあとだったが。

日本は、京都大学、龍谷大学などが、名誉博士号を送っている。取り消しの気配はない。それどころか、安倍政権は、2016年、スーチーを招いて8000億円もの資金援助をした。すでに、多くのメディアや国際人権団体から、少数民族虐待に何の手も打ってないと非難されていたにも関わらず、だ。

メディアの報道は、コンスタントに続いているが、早かったのは、2015年5月のアルジャジーラではないか。和訳されているので、核心を突く調査報道を日本語で読める。その中で、私の心に焼き付いているのは、彼女は選挙で勝つためにロヒンギャ虐待を黙殺しているというくだりだ。その箇所を引用する。

「彼女は過去数年間、――軍が彼女の大統領選出を可能にする、あるいは彼女の出馬を認めた場合 ――2016年に大統領に選出されるために必要な票をもつミャンマーのマジョリティである仏教徒に擦り寄った。そのため、ロヒンギャに犯した暴力を軽視し、迫害の加害者と被害者に対して見せかけだけの平等を提言してきた。」

「かつての良心の囚人はどうなったのか。そう、今は喜んで原則よりも票を、無実のロヒンギャの命よりも政党の発展を優先する、シニカルな政治家なのだ。」

選挙に勝つためには何でもする、こんな政治家は日本だけでないらしい。だからこそ、市民は選挙制度に強い関心を持つべきなのだ。

ああ、でも一度は尊敬していた女性のこの変わりよう。悲しすぎる。

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▲歴代の平和賞受賞者写真。オスロのヘンリック・イプセン通りにあるノーベル・インスティチュートにて


Aung San Suu Kyi's inexcusable silence(アルジャジーラ 英語)
アウンサンスーチーがロヒンギャ問題について沈黙している。その理由は許しがたいものだ(アルジャジーラ記事の和訳)
アウン・サン・スー・チー当選2012年のFEM-NEWS
by bekokuma321 | 2017-12-15 00:04 | アジア・アフリカ