2017年 07月 10日
女性ゼロ議会をなくそう!(岐阜県関市)
地方自治体には保育、教育、介護、食の安全、DV防止など女性の知恵を必要とする課題が山積している。関市には女性議員が2人いた時代もあった。しかし、前回は候補者にも女性は1人もいなかった。「女性に入れよう」と思っても、これでは投票ができない。
7月7日(土)、関市の商店街にある「本町プラッツ」で交流会を持った。主催は全国フェミニスト議員連盟。
読み聞かせボランティアを長年している岩田伸子さんは、「女性に出てもらいたい。女性議員がいて当たり前だとは思うが、政治は他人事だった」。
DV相談事業に携わる片桐妙子さんは「女性を出したいね、と思っている人はたくさんいる。だけど、これまでは点だった。この機会に点から線、そして面になるとうれしい」
元武芸川町議の杉山ミサ子さんは、「よそものだった。何もないところで出た。女だてらにと言われた」。町が関市に合併された後、関市議選に挑戦したが惜敗した。「でも、今は、女性が出たらかならず当選すると思う」
渡辺英人関市議は「女性に出てもらいたいと思って、何人かに声をかけてきた。旦那の理解を得ることが難しい」
男性の場合、関市議の報酬41万円は十分な月収とはいえないという話に、「男性が尻込みするなら、女性の出番。神奈川県大磯町や葉山町は女性議員が50%を超えている。背景には、年収の少なさがあるようだ」と、小磯妙子茅ヶ崎市議。
また若くて議員になった真面目な関市の女性市議が、議会内でいじめにあって、続かなかったという。その話が伝わって続く女性がいなくなったのではないかという声もあった。
そうした女性議員ハラスメントに、「日本全国で女性議員だというだけでセクハラやいじめにあっている。でも、仲間がいると切り抜けられる」と、陣内泰子八王子市議は語った。高橋かず江岐阜市議は「女性議員1人だといじめにあう。数人一緒に出て当選できるといい」。
「2年後をめざして、みんなが一緒に動こう」と、関市で今後、女性議員を出すために定期的に集まりを持つことを決めたという。関市の23の議席に女性が座る日を楽しみに待ちたい。
全国フェミニスト議員連盟は、女性議員を増やすため、1992年創設された超党派の市民と議員による組織。「女性議員を50%に」を目標に、「女性ゼロ議会」をなくすキャンペーン、政策提言活動を続けている。
【写真】関市の商店街「本町プラッツ」にて夜7時から始まった話し合い(2017.7.7)
■女性ゼロ議会の解消を 関市民らが意見交換会(本間貴子)
(CHUNICHI Web 2017年7月9日)
■関市選出議員の写真「広報せき 2015.6.1」は本稿左下Moreをクリック
■報告「なくせ女性ゼロ議会 増やせ女性議員@群馬」
■案内:4月15日「なくそう!女性ゼロ議会@群馬」
▲当選を知らせる市民向け広報。まるで男子校同窓会のよう(広報せき2015.6.1)