2016年 07月 26日
小池ゆり子候補と日本会議
私は日本会議系の政治家を恐れる。
彼・彼女らは、改憲、元号法制化、国民の国防義務化、夫婦別姓反対などバックラッシュ(反動)の先兵である。「優勢」と報道される都知事候補小池ゆり子さんは、その日本会議につらなる政治家だ。
日本会議は、とりわけ男女平等が嫌いである。夫婦同姓を強制する現民法を改正して夫婦別姓を選択できるようにしようという動きに対しては、「夫婦別姓は家庭を崩壊する」という。これが本当なら、西欧諸国はとっくに消滅しているはずだ。こんなデマゴーグに252万もの署名を集めたというから、この国はどうなってしまったのだろうか、と改めて思う。
地方議会の日本会議系議員たちは、「議会質問」という名で行政に圧力をかけ、職員たちを震えあがらせる。この手口で、男女共同参画推進条例が骨抜きにされた自治体がいくつかある。
この系列の政治家の国会での集合体が「日本会議国会議員懇談会」で、副会長が小池さんだ。『日本会議・日本会議国会議員懇談会設立十周年記念大会』では、「誇りある国づくりのため、皆様の叡智を結集していただけますよう祈念しています。貴会議の今後益々のご発展と、ご参集の皆様の尚一層のご健勝をお祈り申し上げます」と挨拶している。
国連は、こうした日本のバックラッシュを懸念して、日本政府に対する「所見」でこう指摘している。
「委員会は、締約国において男女間の不平等が根強く存在しているにもかかわらず、女性の人権の認識と促進に対する『バックラッシュ』が報告されていることに、懸念を有する。」(2009年8月、国連女性差別撤廃委員会CEDAWの総括的所見 第29項)
都知事候補のなかで、男女平等政策や人権政策に強い関心を寄せているのは、私の見るところ鳥越俊太郎さんである。彼は、「社会的に不利な立場の人々」のために働いてくれそうな気がする。
2016年7月25日 三井マリ子(元東京都議会議員)
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