2016年 01月 20日
性暴力にさらされる難民女性たち
「男性と同じトイレやシャワーを使わなければなりませんでした。ドイツの受付センターでは、難民の男性たちがトイレにはいる女性を凝視していました。なかには、危険な場所となっているトイレに行かなくてすむように食べたり飲んだりしないという手段をとる女性さえいました」
これらの声は、1月18日、アムネスティ・インターナショナルから公表された一部である。いかに難民女性たちが、性的嫌がらせ、虐待、屈辱、恐怖にさらされているかが伝わってくる。
アムネスティは、40人の難民女性たちを取材して、これまでの難民問題ニュースに欠けていた女性からの声をまとめた。そして次のように世界に訴えている。
「このような人道に対する危険が世界で起きているなら、ひとり旅の難民女性、女親だけの家庭など虐待にさらされやすい人たちを保護するため、緊急かつ現実的な対応をとるべきです。少なくとも、性別に使える照明のあるトイレ、性別に分かれて眠れる場所を設置すべきです。女性や子どもたちは、世界の最も危険な地域から逃げのびてきて、ヨーロッパの地で、またしても危険にさらされるのは、恥ずべきことです」
阪神大震災、東北大震災で、日本の女性たちが、防災・復興に女性の視点をと訴えていたことを思い出す。アムネスティ・インターナショナルのこの取り組みを評価する。
■Female refugees face physical assault, exploitation and sexual harassment on their journey through Europe
■難民問題