2015年 10月 21日
ノルウェー3大都市の市長・副市長は全て女性
都市圏人口は、オスロ94万人、ベルゲン40万人、スタヴァンゲル23万人。オスロとベルゲンは左派中道政権、スタヴァンゲルは保守中道政権である。
ちなみに第4番目の都市であるトロンハイムも市長は女性(労働党)である。副市長は未調査。
ノルウェーに女性市長が増えた(*)背景には、次のようなことが考えられる。
1)選挙制度が比例代表制であること
2)市長選挙はなく、市議会議員選挙後の多数派工作から市長が決まること
3)ほぼすべての政党が候補者選定にクオータ制を実行していること
4)ほぼすべての政党が候補者名簿の順番を男女交互にしていること
5)労働党など左派政党には女性を1番とする女男交互候補者リストが増えてきたこと
6)政党に女性の党員が多いこと
7)女性市長が全体の22%しか占めていない現実を変えようとする女性運動が活発なこと
■Her er Stavangers nye ordfører
■オスロ市長、副市長、ともに女性
■ベルゲンは市長も副市長も女性
■ノルウェー:市長と議会に女性を増やす秘策
(*)ノルウェー全土の市長の男女比はまだ出ていない。「女性市長が増えた」とは言えず、報道からの印象にすぎないことをお断りする。また、ノルウェー語の市長はordfører、 副市長はvara-ordførerだ。varaは「副」「次」「代理」という意味だ。過去、筆者は、市議representanter、代理議員vara-representanteneを紹介してきたが、その際、市議が育休や長期研修などで議会を休みたいとき代理議員がその職務を代行すると説明してきた。とすると副市長は市長が市長職を降りたときの代行かというと、それより広い職務を持つ。副市長は、市長が降りなければならなくなった際そのポストにつくだけではなく、市長に最も近い助手として常に市長を支える。