2015年 01月 25日
「女はみくびってもいいのだ」という意識
私は残念ながら行けませんでしたが、ブログの「傍聴記」や経過報告を読んでいて、男社会の腐敗の根深さを、改めて思い知らされた感じがします。
この日本社会は、政治、経済、社会、教育、どこにメスを入れても、共通した問題が
底流に流れていると思いました。
「女はみくびってもいいのだ」という根深い女性蔑視意識です。
傍聴記に引用されていた三井マリ子さんの意見陳述(下を参照)を読みながら、三井さんの身体をはった、かつ貴重な人生をかけた衆院選への挑戦が、そのまま、裁判に引き継がれていると思いました。
率直に言って三井さんの能力を生かす道はもっと別にあるはずなのに、と思います。
でも、きっと三井さんは、秋田移住してまで挑戦したと同様、大変な茨の道を選び続けるんでしょうね。
遠くから応援しています。また、機会を見つけて傍聴にかけつけます。
私の分まで裁判を支えてくださっている皆様に感謝をこめて連帯のメールを送ります。
伊藤 由子 宮城県加美町町議、さみどりの会(注)
意見陳述草稿
裁判が始まって1年が過ぎ、いくつか変化がありました。しかし、私の悔しさと憤りは、なくなってはおりません。
私は、長年、女性議員を増やす運動をしてきました。日本社会において軽んじられてきたおびただしい数の女たちの問題を解決するには、政治の場に女性が出ていかなくては・・・こういう思いで、女性候補者発掘に精を出してきました。女性議員の多い北欧の政策を紹介する本を何冊も書きました。これらは、超党派の全国的運動でした。
2012年当時、民主党は前代未聞の逆風下にありました。落下傘候補に等しい私が当選する見込みはゼロでした。固辞していた私は、悩んだ末に民主党公認候補となることを決意しました。
そんな私が、たった1度の落選で秋田を去るくらいなら、わざわざ自らに民主党員というレッテルを貼って、秋田に引っ越して、政治活動をしようと決意したでしょうか。
民主党の女性支援金を含む後援会の資金を土台に、女性議員の極端に少ない秋田で、女性候補者増につながる活動を続けようーーー私はそんな青写真を描いていました。
しかし、その思いは、打ち砕かれました。私の選挙ポスターは、公費分の半分以下の枚数しか作られませんでした。ポスター貼りのとりまとめ役がポスター貼り代を着服した結果、貼られることがなかったポスターが何百枚もありました。公選ポスターなどから、「横手出身」や「都議」という経歴が削除されました。
「政党交付金は選挙には使えない」と嘘をつかれて、私の個人口座や後援会口座の金が優先的に使われた結果、政党交付金が基金口座に残されました。私の名を使った銀行口座は、私の委任状なしに開設されていました。銀行との間で、慣れ合い関係がなければ絶対にできない、不法行為でした。
基金口座のおカネは、私が総支部代表である限り、私の意思で出し入れできますが、私を追い出せば、追い出した人たちが自由に使えます。
その追い出し作戦かと思いますが、選挙後、5日目の夕刻、松浦議員ら5人が私の自宅兼事務所に突然やってきました。私は1人でした。5人は上がり込んできて、私に罵詈雑言をあびせました。心底、恐怖を覚えました。このツルシアゲで、秋田で頑張ろうと思っていた私の心は、萎えてしまいました。
裁判を通じて、政党交付金を残したいがために私をダシに使ったことが、はっきりしてきました。これが、私に対する背信行為でなくてなんでしょう。
政党交付金は、国民全員が一人250円を出した血税です。政党の健全な活動のためにつくられました。つまり、私に対する背信行為は、国民に対する背信行為なのです。
政党交付金の間違った使い方を明らかにすることは、いまわしくも稀有な体験を積んでしまった私の義務だと思っております。
裁判長、厳正なる審判をお願いいたします。
(*)2012年の衆院選で落選した三井候補は、松浦大悟議員らに不明朗な会計処理をされ心身ともに損害を受けたと提訴した。さみどりの会は三井裁判を支援する会の愛称。「産むならば 世界を産めよ ものの芽の 燃え立つ森の さみどりのなか」という阿木津英の歌がある。女性は子どもだけでなく、世界を産み出すのだという意味だ。三井さんは、選挙演説に引用しては「私は新しい秋田を産み出したいのです」と結んでいた。「さみどりの会」の由来だ。これまでの報道や報告は左下Moreを。
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