2015年 01月 23日
チリ、比例代表制&クオータ制へ
やったぁ! チリ大統領のミシェル・バチェレは、悲願である選挙制度改革をついに成し遂げた。チリ下院は、「多数2名制選挙」から「比例代表制」に変える法案を可決したのだ。すでに上院では可決済みだという。
現行制度は、ピノチェト独裁政権時代の名残で、その名の通り、2大政党に有利な制度だ。この選挙制度のもとでは、他の小政党が国会に議席を持つことなど不可能に近かったという。
チリは、今後、比例代表制選挙の国となる。
新選挙制度の特徴を2つあげると:
ひとつは、女性の政治参加を確実にする「クオータ制」を入れたことだ。候補者リストにおいて、男性でも女性でもどちらかの性を60%以上にした政党は、選挙に参加できない。素晴らしい!
もうひとつは、国会議員数を増やしたことだ。下院は120議席から155議席に、上院は38議席から50議席に増員となる。民意をより反映させるためだという。
2013年末の総選挙の際,社会主義者でフェミニストのミシェル・バチェレは、2度目の大統領職に挑戦した。中道左派連合に共産党を入れてウイングを広げた新多数派(Nueva Mayoría)の勝利によって、当選。再び大統領に就任した。
独裁政権打倒から四半世紀経て、バチェレ大統領の属する新多数派勢力が56%となり、国会で、法案可決に必要な多数勢力を獲得した。
■http://leydecuotas.cl/ (チリのクオータ制運動サイト 「数は重要。今、すぐクオータ制を」 右はロゴマーク)■El feminismo triunfa en la nueva ley electoral chilena
■Chile: Voting system to be reformed to increase women in Congress
■Chile: Congress Approves Reform of Pinochet-Era Electoral Laws
■Chile Senate Votes to Modify Dictatorship-Era Electoral Law
■http://michellebachelet.cl/fotos/
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