2014年 12月 03日
政党交付金440万余円、国庫返還へ
「今日の読売に政党交付金の国庫返納記事」で、読売新聞の記事を紹介しています。
12月2日の毎日新聞と秋田魁新報にも、ベタ記事が載りました。
記者発表をもとに補足します。
2年前の2012年のちょうど今頃、三井マリ子さんは、秋田3区から衆院選に出ました。民主党には前代未聞の逆風が吹いていて落選覚悟の立候補でした。松浦大悟参議院議員から「万全の態勢で支える」との強い勧誘を受け、秋田の女性の地位向上に役立とうと、一大決心をしたのでした。
ところが、落選5日目の夜、松浦大悟氏ら5人が、突然三井さんの自宅兼事務所にやってきて「12月末までにここから出て行くように」と告げました。何が何でも追い出そうとするその夜のやりとりから、「ここにいては何が起こるかわからない」という恐怖に襲われた三井さんは、秋田を去りました。
しばらくして三井さんは、選挙収支について教えてほしい、と何度も松浦氏に連絡をとりました。が、応答なし。仕方なく、秋田の銀行に出向き、「会計を担当している人と連絡がとれない」と打ち明けたところ、いったん口座を凍結するよう助言を受け、手続きをとりました。
直後に、松浦事務所は、その銀行口座からカネを引き出そうとして引き出せず、銀行に苦情を伝えたとのこと。
ここで重要なことは、三井さんの選挙資金に使われるべき政党交付金が、三井さんのために十分使われることなく銀行に残されて、松浦氏秘書たちが、三井さんを追い返した後、勝手に銀行から引き出して、自分たちに都合のいいように使おうとしたことです。
今回、そのおカネが国庫に返納されることになり、三井さんを秋田から追放した側が勝手に使えなくなったことは、不幸中の幸いでした。
国庫に返納される440万円は、三井さんの政治活動のための政党交付金でした。しかし、おカネと通帳を握っていた人たちは、「おカネがない、おカネがない」と言って三井さんの政治活動に十分使おうとしませんでした。
おカネがあれば、秘書を雇いたい、日常の買い物にさえ不便な自宅兼事務所ゆえ中古でいいから足となる軽自動者が欲しい、選挙事務所は人のいない田んぼの前ではなく買い物に訪れる人の多い駅前あたりに借りて欲しかった、何より落下傘候補同然だった三井さんのポスターを十分に作って欲しかった! そんな当たり前のことには使わなかったのです。その一方、65万円もするシュレッダーを買っていました。そうやって残した440万1113円。
政党交付金とは、かくも放埓に使ったり、逆に蓄財したりできる、抜け穴だらけの欠陥制度だと、選挙を手伝った私は確信します。
あるじ(民主党第3総支部支部長)に見せずに選挙収支報告を選管に出したのはなぜか? あるじ名によるカネを残して、あるじを追い出したのはいかなる考えなのか? あるじなき後、残された金を使おうとしたのは誰か?
答えは見えてきました。
岡田 ふさこ さみどりの会事務局(*)
【写真上:毎日新聞、秋田魁新報、 写真下:三井さんが民主党に送金した政党交付金残金の領収書。国庫返納は、2014年分使途等報告書が国民に公表される2015年9月以降】
(*)2012年の衆院選で落選した三井候補は、松浦大悟議員らに不明朗な会計処理をされ心身ともに損害を受けたと提訴した。さみどりの会は三井裁判を支援する会の愛称。「産むならば 世界を産めよ ものの芽の 燃え立つ森の さみどりのなか」という阿木津英の歌がある。女性は子どもだけでなく、世界を産み出すのだという意味だ。三井さんは、選挙演説に引用しては「私は新しい秋田を産み出したいのです」と結んでいた。「さみどりの会」の由来だ。裁判報道は左下のMoreをクリック。
■今日の読売に政党交付金の国庫返納記事
■黒人射殺事件不起訴から秋田の事件を考える
■「秋田のため、女性のため」と
■真実は外面だけではわからない
■委任状
■普通のおばちゃんが考える「政治とカネ」
■「政治とカネ」、秋田衆院選から考える
■小渕優子事件と三井マリ子事件の類似点
■きわめて日本的
■私は納得いきません
■許せない!幕引き図った検察
■裁判と人格攻撃
■私も悔しい
■改ざんしたかのように言ってきた
■青天の霹靂
■「政治とカネ」にメスを入れる三井裁判
■政党交付金の残金を国庫に返還
■今朝の読売を読んで 「解散・返還は当たり前」
■澤藤弁護士ブログを読んで
■決定的証拠が裁判長に提出された
■供託金は秋田おばこのデモクラシーに
■秋田おばこのデモクラシーに大賛成
■マラッカ海峡より
■裁判をしなかったら供託金はどこに?
■「供託金もどって一安心」_5.21読売新聞
■女は使い捨ての駒か
■5月10日のNHK、11日の朝日、読売、魁
■供託金、もどった
■秋田おばこのデモクラシー
■4月15日の毎日新聞
■裁判長提案「供託金戻したら」は当然
■お金の流れがよくわかった
■NHK 「選挙資金裁判 争点絞られる」
■供託金は戻したらどうか、と裁判長提言
■ワーキング・ウーマン、三井裁判を女性の視点で見る
■今朝の毎日新聞
■女性記者の目
■秋田衆参両選挙で4人書類送検
■秋田衆参両選挙で関係者送検
■三井候補秋田追放事件を究明する裁判 3
■三井候補秋田追放事件を究明する裁判 2
■三井候補秋田追放事件を究明する裁判